- Acer S53LA とは
- S53LAはAcerのOEMでS513LAとしてLPX版(サウンドチップが違う)も出しているらしい、Prius Deck610M(6105ST50M)のマザボらしい、極めてあやしい品です。
秋葉原の露天で購入して動きそうなのに動作せず。
ジャンク墓場に2年近く突っ込んだままで、ずっと気になっていました。
- ところが
- その時チェックに使ったAT電源を別の用途に使おうとしたら、実は5Vしか出力が生きていない事が判明、12Vが7Vくらいしか出ていません。いつのまにかA級ジャンクに昇格してしまったんですね。
別の電源に接続するとBIOSが出るじゃありませんか!
いろいろ調査の末、やっとWindows起動までこぎつける事ができました。
S53LA購入時に簡単な説明書が付いていました。それにWebで集めた情報を加えて整理しました。
- Acer S53LA の外観
- ボードサイズは 284mmx220mm
側面にはI/Oパネルは無く、アナログ15ピンのD-Subコネクタ、PCカードスロットと、不明な丸コネクタが出ているだけで、キーボードやマウスはピンヘッダ接続になっています。
- S53LAのスペック
ピン 定義 フォームファクタ 変形LPX(日立Prius Deck仕様?) チップセット Intel 440ZX CPU Socket370 (Coppermine対応) Memory 168Pin-SDRAM 最大256MB(128MBx2) VGA ATI RAGE Mobility-M1 AGPx2 8MB (On-Board) Sound CS4614+CS4297 Sound Blaster Pro互換 (On-Board) AT電源 12ピン 電源コントロール 3ピン VGA出力 D-sub15 S/コンポジット
映像出力丸型7ピン (詳細不明) PS/2キーボード 2.5mmピンヘッダ 8ピン PS/2マウス 2.5mmピンヘッダ 8ピン FDD ノート用26Pin IDE プライマリ 2.5mmピンヘッダ 40ピン IDE セカンダリ 2mmピンヘッダ 50ピン (PDA-2000と同じ?) USB 2ポート 2.5mmピンヘッダ 10ピン シリアル 2.5mmピンヘッダ 26ピン パラレル 2.5mmピンヘッダ 10ピン AUDIO-OUT 2.5mmピンヘッダ 6ピン (詳細不明) AUDIO-IN 4Pミニコネクタ x3 (CD/MODEM/VIDEO) IrDA出力 2.5mmピンヘッダ 50ピン LCD出力 1.27mmピッチ専用コネクタ 29ピン LCD電源 2mmピッチ専用コネクタ 6ピン 拡張スロット PCI x 1 PCカード TypeII(Card Bus対応) x 1
- SW、ジャンパ設定
SW1 1 2 3 4 意味 OFF ON OFF ON 15型 S-IPS方式S-TFT SW2 1 2 3 4 意味 ON ON ON OFF 600MHz OFF OFF OFF ON 550MHz OFF OFF ON ON 500MHz
JP 内容 JP位置 意味 JP1 LCD制御回路への電源選択 1-2 5V(15型S-TFT) JP2 セカンダリIDEケーブル設定 1-2 Master JP3 電源制御 2-3 Normal(電源ボタンで制御) 1-2 常時ON(電源ユニットで制御) JP4 BIOSパスワード 1-2 非チェック JP5 KBからの電源制御 2-3 PME接続 - なし フロントボタンによる制御
お亡くなりになったBE6II様からコネクタ類をありがたく頂戴して、
ATX-AT電源変換ケーブル、PS2コネクタなどを作成
以前参照してたコネクタ資料のページが見つからなくて、資料集めにかなり手間取りました。
この際なので整理して資料ページにまとめました。
ATX電源との接続ケーブルを作成
ATX→AT電源変換ケーブルは売ってますが、どうせ加工が必要だし、壊れたマザボやAT電源ユニットがらもぎ取ったものがあったので作る事にしました。熱収縮チューブの在庫がなくなりそうです(汗
コンパネは基盤にシルク印刷があり、右図のとおりでした
S513LAとまったく同じみたいです。
100円で買ったたぶんケースの予備部品みたいなLEDとスイッチのモジュールを接続しました。
PWR.BT ■ ■ HDD LED ■ ■ □ ■ PWR LED ■ ■ ■ ■ ■ ■
何も付けないで火入れを行った後
CPUとFAN、メモリを装着していよいよ電源投入!
手元にあったCeleron300A、128MB/PC100−SDRAMを使いました。
起動画面が拝めました。バンザイ!!
Ctrl+Alt+ESC でSetup画面に進めるそうです。
PS/2キーボードとマウスの接続ケーブルを作成
マウスのピンアサインはAT互換機のマウスと同じでしたが、スクロールマウスを使いたいのでDAT2,DAT3も接続する全結線としました。
キーボードのCLK,DATはマウスと同じアサインになっていました。またVCCは電源の5Vsbと直結されているので常に5Vが出ています。マウス側のVCCと短絡すると危険です。
キーボード
GND 3 ■ ■ 5 nc nc 1 ■ □ DAT 2 ■ □ VCC 4 ■ ■ 6 CLK マウス
GND 3 ■ ■ 5 DAT3 DAT2 1 ■ □ DAT 2 ■ □ VCC 4 ■ ■ 6 CLK
キーボードを接続するとSETUP画面に進めました。
Product Infomationを見るとFLORA Prius DECK 610M になっています。
起動時のHITACHIロゴを消す設定などもありました。
上から
FDD:ノート用26Pin
IDE プライマリ:2.5mmピンヘッダ 40ピン
IDE セカンダリ:2mmピンヘッダ 50ピン (PDA-2000と同じ?)
IDE プライマリに20GBのHDDを接続。このHDDは他のマシンで起動できるように初期化し、CDからWin98SEを複写してあるので、FDDやCDDは接続しなくてもOK!!
本家Prius Deck610M はWin98SE搭載なので、Win98SEをインストールした。
PCIスロットにLANカード挿してもなぜかうまくいかず、PCカードにいにしえの10BASE-Tカード挿してあっさり認識
USBは廃品利用で汎用ブラケットがそのまま挿せました、マウスを接続して軽くチェック。
- ドライバを追加インストール
- 自動検出できなかったドライバのみ追加でインストールする。
- ・ATI RAGE Mobility-M1
- ・Crystal CS4614
- softSFBでクロックアップ
- BIOSで細かいチューニングができないのでsoftSFBを導入
PLLはICS 9248DF-39だったので、9248xx-39を使っているasus P2Vを選んでみたらあっさり動作しました。
66MHz〜150MHzまで16通りで、かなり細かく設定できるようです。
Celeron300Aで540MHz動作を確認(SFB120MHz)