楽 典 |
※楽譜(五線譜)は作曲者が演奏者にその表現を伝えることができる媒介であり、 楽器等の種類や音楽ジャンル等を超え、更には世界共通の表記物でもあります。 また、歴史に連なる有名な作曲家が書かれた楽譜を読み取ることで、 作曲者の世界観や音楽的芸術性等に直接触れることのできるものでもあります。 ここに挙げた1〜4の四つの基礎項目で「楽譜の読み方」の基礎的部分は理解できるように心がけて作成したつもりです。 |
※説明中にある[Muse]については、トップページの[ 書込Links ]>[ コンピュータ ]>[ フリーソフト ]>[ 音楽関係 ]内" MUSE WORLD "をご参照下さい。 本サイト[ Software ]内の「ホームページBGM作成法」でも少し説明しています。 |
音符 | 音符名 | 休符 | 休符名 | 発音(休音)している時間の比率 | |||||||
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全音符 | 全休符 |
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2分音符 | 2分休符 | ||||||||||
4分音符 | 4分休符 | ||||||||||
8分音符 | 8分休符 | ||||||||||
16分音符 | 16分休符 | ||||||||||
32分音符 | 32分休符 | ||||||||||
64分音符 | 64分休符 |
※この他にも全音符の2倍の長さの音符や、64分音符の半分の128分音符などもあります。 ※全休符は拍数(←後で説明)に関係なく1小節(←後で説明)分休むという意味もあります。 |
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音符 | Muse | 付点音符 | Muse | |
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全音符 | 1 | 付点全音符 | 1. | 1.. |
2分音符 | 2 | 付点2分音符 | 2. | 2.. |
4分音符 | 4 | 付点4分音符 | 4. | 4.. |
8分音符 | 8 | 付点8分音符 | 8. | 8.. |
16分音符 | 16 | 付点16分音符 | 16. | 16.. |
32分音符 | 32 | 付点32分音符 | 32. | 32.. |
64分音符 | 64 | 付点64分音符 | 64. | 64.. |
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※一番左の例の様に数字だけで表示される場合がありますが、ピアノ譜などでは、 指使いも数字で表されるため注意してください。 ※他にも5以上の連音符や、付点音符の長さを等分して作られる2連音符や4連音符などもあります。 |
※楽曲によっては、1拍目以外から始まる曲(弱起で始まる曲)もあり、 この場合、曲の先頭小節は不完全な拍数の小節となり、 曲末の不完全な拍数の小節と合わせて完全な拍数になります。 |
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= |
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や |
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= |
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※上記の4/4と2/2はどちらも1小節、4分音符4つ分になりますが、 「4分の4拍子」は4分音符で1、2、3、4、1、2、3、4、...というリズム 「2分の2拍子」は2部音符で1、2、1、2、1、2、1、2、...というリズム になり2分の2拍子は4分の4拍子より2倍速いテンポ(演奏速度)となります。 (本サイトの「音楽用語一覧」の用語"alla brecia,¢ "もご参照ください。) |
表記名 | 読み | 説明 |
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非常に速い | ||
Prestissimo | プレスティッシモ | きわめて速く |
Vivacissimo | ヴィヴァーティッシモ | きわめて快活に速く |
Allegrissimo | アレグリッシモ | きわめて快活に |
速い | ||
Prest | プレスト | 速く、急いで、(Eilig[独]も同じ) |
Vivace | ヴィヴァーチェ | 快活に、生き生きと、速く |
Vivo | ヴィーヴォ | 生き生きと、速く |
Allegro | アレグロ | 軽快に、快速に、速く、(Schnell[独]も同じ) |
やや速い | ||
Allegretto | アレグレット | やや快速に、アレグロよりもややおそく |
Allegro moderato | アレグロ モデラート | ほどよく快速に |
ほどよい速度 | ||
Moderato | モデラート | 中くらいの速さで、ほどよい速さで、(Massig[独]も同じ) |
ややおそい | ||
Andantino | アンダンティーノ | ややゆるやかに、アンダンテよりもやや速く |
Andante | アンダンテ | ゆるやかに、歩く速さで(基準になる速度です)、(Gehend[独]も同じ) |
Larghetto | ラルゲット | やや幅広くおそく、ラルゴよりもやや速く |
Adagietto | アダージェット | やや静かにおそく、アダージョりもやや速く |
おそい | ||
Lento | レント | おそく、ゆるやかに、(Langsam[独]も同じ) |
Grave | グラーヴェ | 荘重におそく |
Largo | ラルゴ | 幅広くおそく、(Breit[独]も同じ) |
Adagio | アダージョ | 静かにおそく |
非常におそい | ||
Lentissimo | レンティッシモ | きわめておそく |
Largissimo | ラルギィッシモ | きわめて幅広くおそく |
Adagissimo | アダジッシモ | きわめて静かにおそく |
prestissimo | %208 |
presto | %184 |
vivace | %160 |
allegro vivace | %152 |
allegro assai | %144 |
allegro | %132 |
allegretto | %108 |
moderato | %92 |
andantino | %80 |
andante | %72 |
larghetto | %63 |
adagio | %58 |
lento | %52 |
largo | %46 |
grave | %40 |
上記の | は1分間に4分音符60個という速度(この場合4分音符の長さは1秒間です。) | |
になります。(また”M.M.=60”という表記も同じです。) |
楽曲名に現れる速度表記 | |
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Tempo di ballo | 舞踏曲の速度で |
Tempo di gavotto | ガヴォットの速度で |
Tempo di marcia | 行進曲の速度で |
Tempo di menuetto | メヌエットの速度で |
Tempo di valse | ワルツの速度で |
※基本的には一曲は一定の速度ですが、一定の速度とは限らない場合もあります。 時には楽譜中に "rit.(指示部分をだんだん遅く)"や "accel.(指示部分をだんだん速く)"… などの速度変化の指示があったり、 場合によっては曲の途中から速度を変更する指示が表記されることもあります。 また楽譜の指示とは別に演奏者がイメージする曲の抑揚(よくよう)表現などにも演奏中の速度や 後述する音の強弱を変化させたりして対応する場合もあり、さらには奏者の表現として 曲全体の速度も楽譜通りの速度とは異なることが多々あります。 |
ト音記号 | ||
ハ音記号 | ||
ヘ音記号 |
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音
| 日本語
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ドとレの中間の音高 | ドの♯(またはレの♭) | 嬰(えい)ハ(または変ニ) | 異名同音 |
レとミの中間の音高 | レの♯(またはミの♭) | 嬰(えい)ニ(または変ホ) | |
ファとソの中間の音高 | ファの♯(またはソの♭) | 嬰(えい)ヘ(または変ト) | |
ソとラの中間の音高 | ソの♯(またはラの♭) | 嬰(えい)ト(または変イ) | |
ラとシの中間の音高 | ラの♯(またはシの♭) | 嬰(えい)イ(または変ロ) |
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上記の譜の♯のついている音符は半音高くします。 | ||
上記の譜の | (ダブルシャープ)のついている音符は2半音高くします。 | |
上記の譜の | (ナチュラル)のついている音符は、この後説明する調号及び以前に♯や♭などによる半音変化などを戻すときに使用されます。 (※後で説明する[調号]でも使われます) |
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上記の譜の♭のついている音符は半音低くします。 | ||
上記の譜の | (ダブルフラット)のついている音符は2半音低くします。 |
この図を見ていただければわかると思いますが、 長調の主音の短3度(←後で説明)下が短調の主音になります。 (ドイツ語では長調は大文字、短調は小文字になります) また、右回りに完全5度(←後で説明)上の音名の調名になっています。 |
※[各調の音階]←Museデータファイルのダウンロード(LZH圧縮版:959バイト) (LZH形式で圧縮されていますので解凍してご利用ください■□■聴くには[Muse]が必要です■□■)。 ダウンロードした各調の音階を聴いていただくと、おそらく長調の音階は聞き慣れた音階かと思います。 それぞれの音の高さがちがう(ド)(レ)(ミ)(ファ)(ソ)(ラ)(シ)(ド){←音階名(階名)}と聞こえる(ド)の位置にあたる音程が 「主音(キーとなる音)」になりその音程の実際の音名から各調の調名になっています。 {ここでの( )内の音名、例えば(ド)は、長調音階による聞こえ方の " 仮のド " とします。} (Museの[譜面モニタ]で確認していただくとよりわかり易いかと思われます。) ※ 音階構成音の名称 (自然短音階のF番目は1オクターブ上の主音と長2度になることから下主音とよばれます。) 名称のつき方は3和音のところを見ていただければなんとなくイメージできるかもしれません。 ※「変調」とは、曲の途中、新たな調号(最初の調号でついていた♯や♭が、上述の「複縦線」や【音部記号】のところで ナチュラルのあと無くなるとか、最初とは♯や♭の数などがちがう調号)で表されます。 |
最強 最弱 |
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その音だけ(その音の一部)を強く | |
強くすぐに弱く | |
クレッシェンド 徐々に強く(crescendo) |
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デクレッシェンド 徐々に弱く(decrescendo) |
※物理的に言うと音色は、空気が振動する複雑な波の形(波形)になります。 楽器や肉声が放つこの空気振動の波形は、いくつかの周波数の異なる正弦波に分解することが出来ます。 周波数は音の高さを規定するものですが、 ここでは『楽譜の読み方』として、この波形からなる音色を音高とは区別して記述します。 |
記譜例 | 略語 | 説明 | |
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Flauto piccolo | Fl.pic. | ピッコロ | |
Flauto | Fl. | フルート | |
Oboi | Ob. | オーボエ | |
Clarinetti | Cl. | クラリネット | |
Fagotti | Fg. | ファゴット | |
Corni | Cor. | フレンチ・ホルン | |
Trombe | Tr. | トランペット | |
Trombone | Tb. | トロンボーン | |
Timpani | Timp.(Tp.) | ティンパニ | |
Triangolo. | トライアングル | ||
Cinelli | シンバル | ||
GranTamburo. | 大太鼓 | ||
Harpa. | ハープ | ||
Violino | Vl. | ヴァイオリン | |
Viola | Vla. | ヴィオラ | |
Violoncello | Vc. | チェロ | bassi. (basso.の複数形) |
Contrabasso | Cb. または basso. | コントラバス |
記譜例 | 楽器 |
---|---|
Clarinetti in Es | Es管のクラリネット |
Corni in F | F管のホルン |
Trombe in B | B管のトランペット |
※(本サイトの「オーケストラ各楽器の音域図」もご参照ください。)  例えば上記の「Es管のクラリネット」で楽譜どおりの「ド」の音の指の押さえ方で音を出すと  実際は「ミ♭」の音が出ます。  このような移調楽器を使用するのは、半音変化などの音程を出すのが苦手な楽器のため  (出せないことは無くても困難であったり、安定しなかったり等のため、)  曲の調などに合わせた楽器を使用します。 ※楽譜中には上記のように書かれている楽器類ですが、一つ一つの各楽器においても歴史的にいろいろと改良されたりしながら 現代の楽器に至っているため、作曲された時代によっては楽器の音色、および音域等は現代の楽器と異なる可能性があります。 |
Timpani in B−F |
※テノールのパートは通常ハ音記号で記譜されますが『ト音記号』で記譜される場合があり、実際の音程は1オクターブ下になります。 |
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でペダル(右)を踏み、 |
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で踏んでいたペダル(右)を放します。 この記号が現れず再び左記の「ペダル(右)を踏む」記号が現れた場合は その時点で一度放してからすぐ踏みなおします。 |
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で弱音ペダル(左)を踏みます。 |
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で踏んでいた弱音ペダル(左)を放します。 |
※ は、管楽器や声楽などの息継ぎの記号(息を吸う個所の「呼吸記号」)としても使用されます。 |
用語 | 記譜例 | Muse例(あくまでも一例です) | 説明(演奏の目安) |
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martele, martellato, staccatissimo hammer |
m8////fsl<mrd>c | たたくように、短い音の長さで | |
staccato | m8///fsl<mrd>c | 半分くらいの音の長さ | |
mezzo staccato, portato, non legato |
m8//fsl<mrd>c | 3/4くらいの音の長さ | |
marcato | m8/fsl<mrd>c | 少し強めて。強調して | |
loure | m8/.fsl<mrd>c | 1つ1つの音をやや強調する (転がるように、連続するような) |
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tenuto | m8/..fsl<mrd>c | (規定の音の長さを)十分保って | |
legato, スラー |
[m8^i10]8[f8^i10][s8^i10][l8^i10] <[m8^i10][r8^i10][d8^i10]>[c8^i10] |
滑らかに。弓を返さずに。 |
※ marcato など、場合によっては強弱と音の長さによるアクセントの複合的な使われ方もあります。 ※ legato(スラー)は、アクセントをつけず滑らかに音高を変化させます。 (ここ[上記Museの例]では、通常の音の長さより長めにし、音を重ねることでMIDI音源特有の アタック音が気にならないようにしています。{一手法}) |
記譜例 |
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※バイオリンの様な擦弦楽器では3音以上の同時発音は楽器の構造的に出来ないため楽器に合わせた発音法をとります。 「弦楽器和音発音形態」をご参照ください。 ※定形の和音[ドミソ]や[レファラ]などは「コード」等と呼ばれ、それぞれに[C]や[D]などのコード名がつけられています。 (定形の和音や種類等については、トップページ<コード表>を参照してください。) |
【全音階的半音と半音階的半音】 半音を構成してる2音が短2度(全音階的音程)のとき
半音を構成してる2音が増1度(半音階的音程)のとき
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