ホームページが表示されたとき音楽を流そう!

まずここではホームページで使用する音楽データを作成するところからはじめましょう。
ここでは音楽を作成するツールソフトウェア
[ MUSE ]を使用します。

MUSEソフトを使用しますので MUSE の基本的なところを少し説明します。
  ( MUSE ) の導入方法は「Museのインストール」を参照して下さい。

MUSE メモ帳などのテキスト・エディタを使用して、音楽データを作成します。
ここでは
MUSEの機能の極一部ですが記述様式を挙げてみます。

音名 ファ
MUSE d r m f s l c

MUSE記号 説明
o 絶対オクターブの指定
低い方から
o0o8の間で指定します。
(MuseVer.5.20よりo-o9が追加されo-o9になりました。)
< 相対オクターブの指定(オクターブ上げる)
使用例

    d<d
上記の例では前のドの後の"<"でその次のドの音は1オクターブ高くなります。
> 相対オクターブの指定(オクターブ下げる)
使用例

    d>d
"<"とは逆に前のドの後の">"でその次のドの音は1オクターブ低くなります。
  _(アンダーバー)   休符です。
[ ] 和音指定このかっこ内の音は同時に発音されます。
使用例

    [dms]
上記の例はドミソの和音です。
+ その音を半音高くします。(♯:シャープ)
使用例

    d+
    d++
  上記の"++"はダブルシャープです。
- その音を半音低くします。(♭:フラット)
使用例

    d-
    d--
  上記の"--"はダブルフラットです。
= 半音変化を戻します。( :ナチュラル)
使用例

    d=

 MUSE記号(音長関係)  説明
1 全音符(全休符)
使用例

    d1
2 2分音符(2分休符)
使用例

    d+2
4 4分音符(4分休符)
使用例

    d-4
8 8分音符(8分休符)
使用例

    d=8
16 16分音符(16分休符)
使用例

    d16
32 32分音符(32分休符)
使用例

    d32
64 64分音符(64分休符)
使用例

    d64
0 0音長
音長はありません
使用例
  上述の和音とくみあわせて

    [d4]0[m4]s4
上記使用例では、[dms]4とおなじになります。
. 付点音符(付点休符)
音長の数値に"
."をつけると付点音符になります。
複付点音符は"
.."をつけます。
使用例

    d4. d4..
i 微分音長
微分音長で64分音符の
1/60 の音長が指定できます。
指定範囲は、
1〜960です。
使用例

    di20
音長は2つ目以降は省略できます。

    d8.rmfs
上記の例の"rmfs" 8. の音長になります。
また"
_"の休符の長さも同様に
   "
_1"(全休符),"_2"(2分休符),"_4."(付点4分休符),・・・
の様になります。

 MUSE記号  説明
^ 音長の加算
使用例

    d4^8
上記使用例では4分音符と8分音符の長さを加算しています。
つまり"
d4."と同じ音長になります。
~ 音長の減算
使用例

    d2~8
上記使用例では2分音符から8分音符の長さを減算しています。
つまり"
d4."と同じ音長になります。
` 音長の積算
使用例

    d8`3
上記使用例では8分音符を3倍の長さにしています。
つまり"
d4."と同じ音長になります。
下記のように複合的に使用した場合は音長の加算や減算より優先されます。
使用例

    d8`4~8
数式の様に直すと(8×4)−8になり結果は"d4."と同じ音長になります。
: 発音遅延
使用例

    [dms]2:8
上記使用例の和音は、
    
上記のように8分音符づつ遅れて発音します。
音長の加算や減算でも下記の様な省略形式があります。

    d8r4^m~8f1~
上記で"r4^"は直前の"d8"の音長に加算され"r4."になります。
また"
m~8"は直前の音の"r4."から"8"減算され"m4"になります。
さらに"
f1~"では"1"から直前の音の"m4"を減算し"f2."になります。

 MUSE記号  説明
*HEAD" " ヘッドコマンドです。
曲のタイトルなどを記述します。
1ファイルに一回だけ記述します。
使用例

    *HEAD"キラキラ星"
" "でコメントした部分がMUSE本体に表示されます。
*MARK" " マーキングです。
演奏をこのマーキングした位置にスキップさせることができるようになります。
使用例

    *MARK"3ページ2行目の1小説目の先頭"
" "でコメントした部分がMUSE本体に表示されます。
*TEXT" " テキスト表示をします。
曲に歌詞などがある場合このコマンドでテキストを
MUSE本体に表示させることができます。
使用例

    *TEXT"キラキラ星よ〜・・・"

 MUSE記号  説明
/ スタッカーティング
通常の音の長さ(占有音長)内で発音を短縮してアクセントをつけます。

発音開始 ===========⇒                         占有音長
↓                                  ↓
┠─┼─┼─┼─╂─┼─┼─┼─╂─┼─┼─┼─╂─┼─┼─┼─┨
    ↑   ↑   ↑   ↑   ↑   ↑   ↑ ↑↑
       ////    ///     ///.     //      //.      /      /. /../...
種類例(発音長の長い順の比率)
/...(31/32)弱めのノンレガート
/..(15/16)強めのノンレガート
/.(7/8)マルカート
/(3/4)メゾスタッカート
//.(5/8)弱めのスタッカート
//(1/2)スタッカート
///.(3/8)弱めのスタッカティシモ
///(1/4)スタッカティシモ
////(1/8)スタッカティシシモ

使用例
    d4/..r8/.
& 音の連結(同音連結)
タイなどにより音が延長される場合などに使用します。
使用例

    d4& d1& d& d8
上記の使用例は"d4^1`2^8"すなわち"d1`2^4."と同じです。
但し上述のスタッカートで音が短くされ音がつながらない場合は、無効になります。
無効になる例

    d4/..& d
Y ペダル指定
使用する値は

   0 ←踏んでいたペダルを放す
   1 ←ペダルを踏む(踏みなおす)
ピアノなどの楽器の右ペダルを踏む効果が得られます。
(右ペダル(ダンパペダル):
    ダンパ<ピアノ線の振動をおさえるもの>をピアノ線から放し音を伸ばす効果を得る)
使用例

    Y1d4_Y0
上記の使用例では"d4"は4部音符ですが"Y"指定により2部音符と同様な効果が得られます。
{  } 繰返し指定
使用例1(数値指定による繰返し)

    {d4rm}5
    "ドレミ"を5回繰り返します。
使用例2(省略による繰返し)

    {d4rm} { } { }
    "ドレミ"を3回繰り返します。
この繰返しには"
$"を使用して名前を付けることができます。
使用例3

    $A01-001{d4rm}
    mfs
    ${A01-001}
    これは"$A01-001{ }"のところで繰返し名を定義し、
    "
${A01-001}"のところで$A01-001{ }の内容を読み出しています。
(  ) 連符指定
使用例

    (drm)4
上記使用例では4分音符をそれぞれの音で3等分します。
上述の繰返しの
{ }を組み合わせると、トリル(Tr.)ができます。
使用例

    ({dr}7d)2
省略による繰返しも可能です
使用例

    (drm)4( )

MUSE記号 説明
P 音色指定
いろいろな楽器を指定します。
使用例

    P049
上記の例では「ストリング」を指定しています。
@ メンバ設定
メンバは

    "A","B","C","D","E","F","G","H",
    "I","J","K","L","M","N","O","Z"
の16メンバが指定できます。
使用例

    @A P049
この例では上述のPと組み合わせ"A"のメンバにストリングを設定しています。
# フィンガ設定
フィンガは、上述のメンバに
09の数値で割り当てます。
使用例

    #A0
    #A1
    #B0
など
\ 調号です
上述の"
+","-","="やメンバと組み合わせて使用します。
使用例

    \= \BCD++
; このセミコロンの右側改行までがコメントになります。
使用例

    @A P049 ;第1ヴァイオリン(ストリング)

MUSE記号 説明
V メンバ単位の音量設定
音量の指定範囲は
0127です。
使用例

    @P049@V40 d4
    @P049@V20@V80:4..d2  ;←クレッシェンド
    @P049@V80@V20:4..d2  ;←デクレッシェンド
上記の音量と発音遅延との組み合わせ(クレッシェンド)では、"@V20"の音量から始り"4.."の音長かけて
滑らかに音が大きくなって"
@V80"に至ります。
v フィンガ単位の音量設定
音量の指定範囲は
0127です。
使用例

    v40 d4
    v20v80:2..^16..d8rmfslc<d>  ;←クレッシェンド
    v80v20:2..^16..d8rmfslc<d>  ;←デクレッシェンド
上記の音量と発音遅延との組み合わせ(クレッシェンド)では、"v20"の音量から始り"2..^16.."の音長かけて
それぞれの音が段階的に大きくなって"
v80"に至ります。
ピアノや木琴のような音が伸びない楽器の強弱変化に指定します。
音量は"V"と"v"の積の音量になります。そのためどちらかを"0"にすると無音になります。

MUSE記号 説明
% 演奏速度指定
曲の演奏速度を指定します。
指定範囲は 
1999 です。
使用例

    %120d8rmfslc<d>
    %200%80:1~64d8rmfslc<d>  ;←リタルランド
    %80%200:1~64d8rmfslc<d>  ;←アッチェレランド
上記の演奏速度と発音遅延との組み合わせ(リタルランド)では、"%200"の演奏速度から始り"1~64"の音長かけて
だんだん遅くなって"
%80"に至ります。

それではまず音を鳴らしてみましょう。
MUSEメモ帳などでテキストファイルにデータを書き込みます。
メモ帳を開いてみましょう
画面の隅にあるボタンをクリックしマウスカーソルを

    [プログラム]→[アクセサリ]→[メモ帳]
へとずらしていき[メモ帳]をクリックします。
    
が表示されますので、下記を入力してください。(
MUSE記号は半角文字で入力します。)
    
上記を入力したらメモ帳のメニューの
[ファイル(F)]をクリックし、
    
上記の
[名前を付けて保存]をクリックします。

が表示されますので、上記を行います。

[すべてのファイル(*.*)]を選択します。

が表示されますので、上記を行います。


上記でデータが保存されます。
次にMUSEを起動します。

上記のメニューの[ファイル(F]をクリックします。

上記の[開く(O)..]をクリックし先程入力した、[onkai.txt]ファイルを読込みます。

上記赤枠で囲まれた鍵盤のどこでもクリックすると音が出るはずです。



音がでるのを確認できたらメモ帳を開き、音楽を入力しましょう。
では実際に下記の楽譜を入力していきましょう。


楽譜の読み方が分からない場合は、「音楽の友」の<楽譜の読み方>を参照してください。

メモ帳を開き下記のように入力していきます。


上記のように「ページ」や「行」また「1小節1行」で入力しなければならないということはありません。
上記の方法で入力すると、入力ミスや曲の表情付けなどで修正したい場合
楽譜の「どのページ」の「何行目」の「何小節目」かが解り易く、後でも修正を容易にしようとする一例です。
また、ここでは入力ミスを防ぐために、1行(楽譜では1小節)単位で元のオクターブに戻しています。
本来
MUSEは入力形式は自由です。
いろいろと工夫してみてください。
上記の入力が完了しましたら、「 kirakirahosi.txt 」のファイル名をつけて保存します。

保存しましたら、また
MUSEを起動してください。
「 onkai.txt 」のときと同様にメニューの[開く]から「 kirakirahosi.txt 」を読込み
鍵盤をクリックして音楽を確認します。

もし、この時点で入力ミスなどありましたら、
メモ帳MUSEデータを修正し[上書き保存]します。

音確認後、
MUSE本体を閉じずに終了しないでいた場合、修正したデータ(同一ファイル)を再読込をするには、
メニユーの
[リロード]で読込むことができます。
そのため、
メモ帳MUSE本体も閉じずにそのままタスクバーで切り替えて連続修正ができます。

音楽の修正が完了したらいよいよホームページのBGMへのステップです。

MUSE画面

の様に[ファイル]から、[エクスポート]を選択し、MIDIデータ・ファイルを作成します。
拡張子は「
.mid 」になります。)
これで
「kirakirahosi.mid」ファイルが作成できたと思います。

次に、音楽をつけたいホームページを下記のように作成します。

上記の青色部分のタグを入力し、拡張子
「.html」形式で保存登録します。
(例えば ここではファイル名を
test.html で登録する。)
これで作成した
test.html ファイルを開いてみて下さい。ホームページを開くと音楽がながれます。
※メモ帳MUSEデータを入力するときの記述手法や注意点
  "
[ ]"や"( )","{ }","&"など組み合わせの下記の様な使い方ができます。
    使用例
      @ 
[s2]4[f2]m2
      A 
s4&[f&s][m&f]m
  上記の@とAは、どちらも同じ発音になります、
  また
      B 
[d(<dms>)]1
      C 
([d&<d>][d&<m>][d<s>])1
  上記のBとCも、同じ発音になります。
  これらは楽譜にあわせて見やすいように記述するといいでしょう。

  繰返しの"
{ }"は"{ }"の内部にも下記のように"{ }"を重複させることができます。
  使用例
      
{drmf{slc<d>}2cls}2
    ただし"
[ ]"や"( )"は
      D 
[dm[sc]<dm>]
      E 
(drm(fsl)sfm)
    上記のDやEのような使い方はできません。
  これらの"
[ ]"や"( )"が複合的に使用される場合、"{ }"を含め
      F 
[drm}
      G 
(s[d)r]
  上記のFやGような記述ミスは読込時エラーとなります。

  音長を"
~"で算出した場合、計算結果がマイナス値になった場合も、読込エラーとなります。
  当然"
<"や">"でMUSEの音域範囲を超えた場合も同様です。
※弦楽器の3和音以上の記述方については、「弦楽器和音発音形態」をご参照ください。

今回は、楽譜からの入力を行いましたが、楽譜から入力するからといって
「どうしても楽譜どおりに入力しなければならない」ということはありません。

また、楽譜にも記述ミスがある場合もあります。
MUSINGも表現の一つですので自由にアレンジ(編曲)やバリエーションを駆使していただいてかまいません。
そのため、入力ミスかどうかの判断は、入力する人の判断に委ねられます。
なにより音楽を楽しんでください。

ここで挙げた練習曲の「キラキラ星」の入力だけでは MUSE にまだなれないという方は、
『モーツァルト作曲:「ああ、お母さん、あなたに申しましょう」による12の変奏曲』 ←を(右)クリックし、
メニューの
[対象をファイルに保存]で楽譜がダウンロードできます。
楽譜は”
PDF”で書かれています。
この曲にトライしてみてください。
おそらく「
TEMA」の部分は練習曲の「キラキラ星」に手を入れて続きを入力していけると思います。

『F.リスト作曲:≪愛の夢≫』 ←を(右)クリックで、同様に楽譜がダウンロード出来ます。
MUSEソフトに付いてくるサンプル曲"SAMPLE1.MUS"(このホームページが表示されたときに流れる曲)の楽譜です。

「F.Liszt作曲≪愛の夢≫」の冒頭部分を少し編集して次に載せてみました。
いろいろな表情付けなどにもトライしてみてください。
この楽譜に出てくる音楽用語を下記に記しておきます。
音楽用語 説明
poco 少し
allegro 陽気に,楽しく,早く
con affetto 心を動かして,情緒的に,感情をこめて
dolce 甘美に,柔らかく
cantando 表情豊かに。歌うように
ten. 保って,音を長く持続して
cresc. 音を次第に大きく
ed そして, だが, しかし。
agitato 揺れた, 興奮した, せき込んだ, 急速に。
robusto 強き, 力のある。



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