・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 農業簿記Q&A 仕訳例題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Q: ビニールでハウスをやっていますが、井戸を掘って水道の設備をしましたが、 経費が100万円位かかりました。(2月完成) 項目は何にするかとその時のお金が家族の者のお金でしましたが、どういうふ うに処理したらよいか教えてください。 A: (考え方) まず、井戸等(固定資産)の扱いですが、減価償却費を出すための耐用年数を どうするかが悩ましい部分だと思います。 例えば、農用井戸や配管等が主として金属造のものであれば、国が示す減価償 却資産の耐用年数(別資料参照)を見ると、農林業用減価償却資産(別表第七) に「主として金属造り構築物」として耐用年数15年を明記されています。 主として何で作られているかで耐用年数が変わりますので、その点は利用者が 判断するしかないと思われます。 また、家族のお金を流用した場合は、事業主勘定になります。 中には、家族からお金を借りたから、「借入金」勘定ではないかと考える方も いると思いますが、家族間の借入は、借入金としては認められないと思います ので、「事業主借」勘定を使ったほうが無難でしょう。 以上の点を整理すると、仕訳は次のようになります。  2月完成時の仕訳   構築物 1,000,000  / 事業主借 1,000,000  その年の決算整理時の仕訳  耐用年数15年、  2月から使用の場合  減価償却費 55,000  / 構築物  55,000  次年度の決算整理時  の仕訳        減価償却費 60,000円 / 構築物  60,000円 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・