・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 複式簿記Q&A 仕訳例題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Q: なぜ「給料」勘定は、費用勘定なのか。 A: 立場によって勘定科目の意味合いは変わるのですが、「給料」勘定も同様です。 言い換えますと、「同じ取引でも、仕訳をする主体が変わると仕訳も変わる」 ということです。 具体的に考えて見ます。 (例)農業生産法人Aが、従事者Bに給料20万円を現金で支払った。 この場合、農業生産にかかわる人件費として、法人側がお金を支払っていま すから、「給料」は人件費という費用として仕訳されることになります。 ・・・A社の仕訳・・・   給料 200,000  /  現金 200,000 ところが、Bから見ると違った仕訳になります。 なぜならBは、労働に対する対価として20万円を得ているため、給料は、B にとっては「収益」になります。 ・・・Bの仕訳・・・   現金 200,000  /  給料 200,000 いかがでしょうか。ちょっと混乱する部分かもしれません。 でも、「簿記記帳の主人公はだれか?」と考えてください。 つまり、上の例で考えると、Aの立場で仕訳することになるため、「給料」は 費用ということになります。 余談ですが、実務的には、「給料」よりも、同じ意味合いを持つ「雇人費」と いう勘定科目を使うことが多いようです。 そのほうが費用としてイメージしやすく誤解されないのかもしれません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・