・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 複式簿記Q&A 仕訳例題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Q: 借入に対する元金の返済は、なぜ「元金」という勘定科目にならないのか。 A: 元金(または元本)とは、金融用語で、借り入れた金額のうち返済のまだ済ん でいない残高のことを指します。 一方、簿記上は、一部の勘定を除き、全ての勘定が、残高をその金額とするシ ステムとなっています。 以上のことから、「元金=借入金」ということになりますが、同一内容のもの を、わざわざ二つの勘定科目に分ける必要はありませんから、元金返済の仕訳 においても、「借入金」勘定を使用すると考えてください。 ここで、例をあげてみます。 (例)借入金の返済にあたり、元金10万円を現金で支払った。 ・・・例題の仕訳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・    借入金 100,000 /  現金 100,000 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  仮に、ここで「元金」という勘定科目を独自に作って仕訳をしてしまったと すると、    元金  100,000 /  現金 100,000  となりますが、このままですと「借入金」勘定の残高が10万円分減ってな いので、再度、次のような仕訳が必要になるでしょう。    借入金 100,000 /  元金 100,000  このような二度手間を考えれば、最初から借入金勘定を使用したほうが自然 な仕訳ではないでしょうか。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・