Story
春、あの丘には桜が咲き誇っている。
それは咲き乱れているという表現が適当な程に。
夏、サンサンと僕らを照りつける日差し。
3人で垂れない様に競って食べるアイスが美味しかった。
秋、寒空の下、3人で落ち葉を拾う。
焚き火をしながら食べる焼き芋の味は今でも忘れない。
冬、ご飯を食べるのも忘れてあそびほおける。
3人でした雪合戦は寒かったけどおもしろかった。
いつも僕らは3人だった。
それが永遠に続いていくと思っていた。
そしてまた春、別れと出会いの季節。
「同じクラスになれるといいね」とクラス替えの結果を見に行く、僕と彼女。
なにも変る事の無い毎日が、とても楽しかった。
僕らはそれで満足していた。
その普遍な毎日が……
一瞬で崩れてしまったのは
僕の勝手な行動のためだったのだろうか。