しなさくコムのサンプルプロットに触発されて、自作品のプロットを公開したくなっただけです。 それだけでは面白くないので、シナリオ制作を目指す人向けにプロットを書く際のポイントなども あわせて書いてみます。 ■プロットの是非 プロットを書いてからエディタに向かうのか、その場の思いつきを盛り込みながら制作した方がいいのか ぶっちゃけ人それぞれだと思いますが ・エディタの扱いにある程度習熟している ・いきなりエディタで制作を始めて完成しなかった経験がある ・作るシナリオがほぼ一本道である ・作るシナリオが中編以上 ・作るシナリオがシステム的に高度なことを必要としない 以上の条件を満たす場合は、きっとプロットを書いたほうが良いです。 初心者の人はエディタに慣れることが先決。完成しなくても良い、ぐらいの気持ちでいいと思います。 分岐の多いシナリオは完成したことが無いので、効率の良い作り方がわかりません。 ■プロットを書く前に Windows付属のメモ帳は何かと不便なので適当なテキストエディタをダウンロードします。 http://ringonoki.net/tool/editor/1-editor.php の辺りから探せばいいんじゃないでしょうか。 ちなみに私はTeraPadをメモ帳と差し替えて使っています。 プロット制作に関しては選択範囲のD&Dと多少の色分けが出来れば十分です。 ■どこまで書くのか これも人それぞれなのであくまで私の場合ですが、かなり書きます。 そもそも粗筋だけなら既に頭の中で出来ているので、それと同じ内容を文字にする必要はないのです。 私の場合、全体的な観点から作りにくい箇所(つまり詰めの甘い部分)を特定し、 修正するためにプロットを書いています。 こういう部分は一度エディタに取り掛かってからでは修正するのが大変なので 先に全体を俯瞰しやすいテキスト形式で作っておこうというわけです。 そのためプロットが完結するまではエディタには一切手を出しません。 こうしておけば完成しなかったときの心理的負担がかなり軽減できると思うのですが、いかがでしょう。 ■サンプルプロット 「暗黒の系譜」制作時に実際に書いたプロットを置いておきます。 http://hp.vector.co.jp/authors/VA046783/text/column01_plus.txt(未プレイ非推奨) 上記のようなスタンスでプロットを作成しているので、完成した物はむしろ台本に近いです。(^^; 頭の中でかなり練りこんだつもりだったのですが、それでも詰めの甘い部分はあるもので 展開の自然さに気を配りながら修正していると1週間かかりました。でもこれぐらいやらないと意味がない。 ■プロット完成後 後はこの台本に沿ってエディタに打ち込むだけですが、台詞を読みやすい長さに調節したり 画面効果や効果音を実装したり、新しいアイデアを盛り込んだり、やることは意外と多いです。 とりわけ、エディタ製作中に浮かぶ新しいアイデアというのが曲者で、こいつのせいで話が横道に逸れたり 実装してもプレイしてみると変にぐだぐだで消去せざるを得なくなったりすることが、結構頻繁にあるのですが 先に台本が完成していれば、その取捨選択が比較的楽になり制作効率も上がるんじゃないかと思います。 2009/02/07