「過去に麻疹にかかったことはありますか?ワクチン接種したのはいつですか?」
「・・・・・・わかりません。」 では,困ります。
ワクチン接種や,麻疹・風疹など感染症にかかった記録は,あなたの財産です。医療・教育機関への就職,海外留学時には必ず必要となります。
海外渡航・留学する方
海外渡航や就職時には,Immunization record 免疫の記録,英文の診断書が必要になります。診断書を作成する医療機関や,渡航先の施設では,過去の免疫の記録を持参するよう指示しますが,不明な場合は,検査をしなおしたり,ワクチンを接種しなおしたり,料金も時間もかかります。
複数のワクチン接種が必要な場合は,ワクチンの接種間隔も必要なため,準備に時間がかかります。海外渡航や就職が決定したら,できるだけ早く準備し,記録を整理しておくことが必要です。
免疫手帳は便利なパスポートサイズ!!パスポートと一緒に保管しましょう。海外渡航先での証明ともなりますので,海外渡航時にも持参しましょう。
医師・看護師,病院職員,ヘルパー,介護施設職員,ボランティアの方
院内感染は重要なリスクマネージメントです!!医療従事者から患者さんへ感染症をうつさないためにも,出入りする全ての職員が,免疫をもっておくことは,重要な予防対策です。
施設で感染症が流行した際に,過去の罹患歴やワクチン接種歴が不明な場合は,「就業停止」になることがあります。すでに免疫があり,感染する危険性がないのに,記録不備なために,施設の出入りを禁止されることがあります。過去の記録はきちんと整理しておくことが医療従事者の一般常識です。
学生・生徒・児童,学校職員,幼稚園職員,保育施設勤務の方
保育施設,学校で感染症が流行した際に,過去の罹患歴やワクチン接種歴が不明な場合は,「就業停止」や「登校禁止」になることがあります。感染症が流行した場合は,学級閉鎖や学校閉鎖などの対策がとられる場合もあります。学生から学生,職員から学生,と感染症の流行を防ぐためにも,日常から予防策として,学生や職員の免疫の記録を整備させておくことが必要です。
入学する前や,教育機関に就職する前,教育実習に行く前には,必ず免疫状態のチェックをしましょう。過去に罹患していない感染症や,予防接種をしていない感染症がある場合や,不明な場合は,検査してワクチン接種しておくことが必要です。
過去の記録を,母子手帳やプリントで別々に保管していませんか?過去に罹患した感染症,予防接種したワクチンの記録。抗体価検査記録は,すべてまとめて記録,保管するようにしましょう。
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