kokoro he pianissimo~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~       こころへピアニシモ                      第3号 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~No.3 冬本番…寒いですね。でも、もうすぐ3月です。 と言いながら、私はある理由で寒さが飛んでしまっています。 ------------------------------------------------------------        第3回  自分らしさを大切に 趣味として、混声合唱団で歌うようになってからもうすぐ7年にな る。最近よく思うのが、歌声というのはひとりひとり違うものだな ということである。とはいえ、上手な合唱団の演奏会などを聴いて いるといかにも同じ声の人が歌っているように聴こえることはまま あるだろう。だがそれは、同じ声の人が歌っているのではない。た いていの場合は、合わせ方が上手いのである。 違う人の声を同じにしようというのは、はっきり言って無理な話で ある。極端な話、透明な女性のソプラノ声と落ち着いた男性のバス 声を同じにしようとする人はいないだろう。だからこそパートがあ るのであって、まずパートという枠の中で声を合わせていくのであ る。 先程書いたように歌声はひとりひとり違う。カラオケが好きな人な ら分かるだろうが、声によって上手く歌える曲も変わる。だが、合 唱の練習では特定の人の声を押さえるようなことはまずしない。た いていその人の声を生かしながら曲の感じに合わせていく。それが 合唱というものではないかと思う。そして、集団の中の「自分らし さ」というものの理想ではないかと私はつぐつぐ思う。 私は混声合唱を始める前、集団の中では「自分らしさ」をすべて押 さえなければならないものだと思い込んでいた。高校までは親を含 め周囲の人がほとんどみなそんな感じだったからだ。そして「自分 らしさ」というものを出さずにいられない自分自身の性格が嫌だっ た。あちこちから「あんたみたいな勝手な人は社会で生きていける 訳がない」と言われ続けていた。 しかし、大学にはそういう性格の人はたくさんいた。教室も合唱団 もそうだった。しかも単なる自分勝手ではなく、他の人をも尊重し た「自分らしさ」の主張だった。それぞれの人がうまく個性を出し 合っている環境に、私はとても魅力を感じた。 こう言うと、「そんな環境なんかあるわけない」と考える人がとて も多い。だが、私は決して不可能なことではないと主張したい。 この世に生まれ出るのも運命ならば、集団に属するのも運命である。 よく「自分がいないほうがこの集団には良いのではないか」と悩む 人がいるが、本当の意味でそういうことはあり得ない。みな、いる べくしているのだ。集団に一見反するような個性だって、あるべく してあるのだ。だから、自分の個性も他人の個性も大事にしてほし い。それが理想的な集団をつくるのだから。 大学合唱団の後輩たちに「自分らしくあれ」というメッセージを残 していったかっての私自身を、いま誇りに思っている。 ------------------------------------------------------------ 〜次回予告〜 ・第4回  生きる道は幸せへ 「私の人生は不幸」と言う人が結構います。でも、その人たちはき っと幸せになりたいはずです。 私が思うに、そういう人たちは考えが悪循環にはまっています。そ れでは、どうすればよいのでしょう。 それについて書きたいと思います。 ------------------------------------------------------------ 〜あとがき〜 今回の文章は、合唱団関係でずいぶん行数を使ってしまいました (ちなみにこの文章、演奏会3日前に書いています)。 みなさんの中で合唱団活動をしている人はそんなにいないでしょう が、まったく合唱をやったことがないという人も少ないと思います。 というのは音楽の授業で合唱はやるはずですし、学校によっては合 唱コンクールなんて行事もあったでしょう。大学時代に笑い話で聞 きましたが「校歌斉唱」でパートに分かれて合唱する(注:音楽用 語では「斉唱」というのは全員が同じメロディーを歌うこと)学校 も結構あるようです。悩んでパートを決めた経験がある人もいると 思います。 かく言う私のパートはソプラノですが、前にバスの人とこんな笑い 話をしたことがあります。 「私にとっては、ベース(バス)は謎の世界です」 「俺にとっては、ソプラノは謎の世界だよ」 そりゃそうでしょう。声域にして2オクターブほど違うんですから。 と言いつつ、実を言えば大学時代はアルトでした。大学を卒業して 一般合唱団に入るときに、性格と声域が合わず変えてもらいました (目立ちたがり屋にアルトは向かない?)。 さて大学時代の話ですが、もちろんいいことばかりあったわけでは ありません。某女子高出身理学部数学科所属という経歴を持ってい た(しかも学科代表だった)私はいろんな意味での個性の強さから 敬遠されたこともあります。それでも私は押さえられてばかりいた 高校時代の反動で、「自分らしさ」の主張をしていました。それで ももめることはあまりなかったのです。せいぜい4年生のときに団 内恋愛でもめたぐらいで…(^^;;;;;。 まあ、それはともかく、「自分らしさ」についてひとつお願いがあ ります。自分が主張する分、他人の「自分らしさ」も受け入れてあ げてください。ちなみに私は高校時代「女が数学好きなんて変」と 言われ続けてノイローゼになった経験があります。 ------------------------------------------------------------ 発行者:ラケル rackel@m7.people.or.jp 「こころへピアニシモ」ホームページ http://member.nifty.ne.jp/BYK04452/kokoro.htm ------------------------------------------------------------ ご意見・ご感想:rackel@m7.people.or.jp 購読の登録・解除: http://member.nifty.ne.jp/BYK04452/kokoro.htm http://www.mag2.com/m/0000020081.htm (まぐまぐ登録・解除) http://www.pubzine.com/detail.asp?id=002975 (Pubzine登録・解除) ------------------------------------------------------------ このメールマガジンは、 まぐまぐ http://www.mag2.com/ (ID 0000020081) Pubzine http://www.pubzine.com/ (ID 002975) を利用して発行しています。 ------------------------------------------------------------