私が参考にした文献の中から、いくつかをかいつまんでご紹介します。
・「鉄道模型のエレクトロニクス工作」長真弓著、日本放送出版協会(NHK出版)
まさに鉄道模型向け電子工作の決定版というべき書籍です。この本に書かれている回路のデバイスは既にディスコンになったりして実現不可能なものもありますが、新しい物を用意したり、デバイスを工夫したりして実現できる物もあり、発刊から25年経ち、絶版になった今でも輝きを失わないのはさすがの一言です。私の住む街の図書館にもたった1冊の蔵書であり、普段は閉架書庫にひっそりと眠っていますが、本書の執筆に当たり、奥から出していただきました。こうして貴重な書籍を大切に保管してくれている図書館の皆様にも感謝感謝です。
・NHK趣味悠々「ようこそ!鉄道模型の世界へ〜レイアウト制作入門〜」、日本放送出版協会(NHK出版)
これはNHK出版のテキスト本ですが、最近の鉄道模型書籍では希になった、模型線路への「き電」の仕方やギャップの切り方などを、簡単ではありますが丁寧に説明しています。この手の解説は、誰がやっても同じようにしかならないのがもどかしいのですが、鉄道模型の線路を扱う書籍では避けて通れない箇所でもあり、これに近い形で、本書で紹介させていただきました。なお、このテキストはHOゲージ向けとしていますが、スケール・ダウンで十分にNゲージでも使用することができます。造形についての解説もあり、読み応え十分です。
・「C言語ではじめるPICマイコン〜フリーのCコンパイラではじめよう」中尾真治著、オーム社
これは4年前に刊行された書籍ですが、HI-TECH PICC-Liteは今、HI-TECH CのLite modeとして現存しています。delay関数などの使い方は異なりますが、それでも基本的なプログラムの仕方はそのまま受け継がれました。このあたりの読み替えができれば、これほど良いPIC用C言語の解説書はないと思います。当時、HI-TECHのCコンパイラを扱う書籍は本書だけといっても過言ではなく、フリーソフトのPICC-Liteに目を付けたのはさすがの一言でした。本書のPICマイコンを扱う部分の多くはこの本を参考に、ifやwhile、forなどの簡単な命令だけでプログラムを実現できるように書いています。
他にもたくさん書きたい気持ちはありますが、感謝の意味を込めて、代表として3冊挙げさせていただきました。感謝の気持ちは一生尽きないでしょう。本当にありがとうございました。