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カエルの飼育
Frog culture as a hobby

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はじめに

 うちにいる3種類のカエルについてと、カエルの本については、下記のページを参照してください。  上記のページで触れなかった、一般的なカエル飼育に関する情報とリンク類について、下記にまとめてみました。

Hobbyとしてのカエル飼育

 昔から、カエルは好きな生き物でした。子供の時は何度も、卵やオタマジャクシを採ってきては、育てたものです(高校生の時もやりました(^^;)。しかし、成体のカエルはエサを確保することができなかったので、飼ったことはありませんでした(というか、飼えなかった…)。
 しかし、社会人になってから、ふとのぞいた熱帯魚屋さんで、ベルツノガエルが売られているのを見て、「カエルって飼えるのか!(シャレではない(^^;)」と、びっくりして色々しらべてみました。
 そして、ベルツノガエルを購入してから、爬虫両生類専門店の存在や、すごい本や雑誌(特に洋書)を知ります。特にここ10年くらいの海外での知識の蓄積は驚くべきもので、「Herpetoculture(爬虫両生類飼育)」という言葉が定着しているようです。

 カエルは利点として、以下の点があげられます。
 「あまり大きくならない」ゴリアテガエル(Conraua goliath)などという例外を除けば、大型種でも20cm程度にしかなりません。普通の種類で3〜12cmのサイズです。このため、最悪でも90cm水槽サイズのケージがあれば、まず終生飼育が可能でしょう(繁殖などを考えなければ)。ベルツノガエルなどの動かない種類であれば、30cm水槽でもOKだったりします。(1m近いアロワナが狭い水槽で飼われてたりするのを見ると、すごく心が痛みます)。それに、熱帯魚と違って、60cm水槽を使ったとしても中に水を入れないので、重量はケタ違いに少なくすみますので、部屋の荷重に気を使うこともありません。また、当然のことながら、散歩に連れて行く必要もありません。
 「匂いがしない」マウスやハムスターなどはどうしてもアンモニア臭がしますが、カエルはきちんと掃除をしていれば、ほぼ無臭です。ちょっとサボると、いわゆる「カエルの匂い」がしますが、ほとんど気にならない程度です。むしろ、カエル本人の環境が悪化するので、マメな掃除が必要なのです。
 「長生き」私も全く知りませんでしたが、10年以上の飼育記録がある種も少なくありません。下手すると、犬や猫より長生きだったりします。アフリカウシガエルなどは40年以上生きるという話です。生き物と死に別れるのはツラいですから…。
 「環境要求がやっかいでない」爬虫類(ヘビ以外)は紫外線や温度、湿度などに相当シビアです。このため、かなり高価な設備と維持費がかかります。しかし、カエルは基本的に夜行生で、特別な種類を選ばないかぎり、温度や光源などに対してほとんど気を使う必要がありません。
 「手がかからない」基本的に体謝量が小さい(省エネな生き物)なので、掃除の手間はそれほどかかりません。

 一方、カエルの欠点としては、
 「活エサしか食べない」カエルは基本的に視力でエサを認識しています(臭覚も補助的に使っているようですが)。そのため、エサはコオロギ、ショウジョウバエなどの生きた昆虫類が主体になります。これらのエサは、購入することもできなくもないですが、ある程度、自分でエサ昆虫も育てるつもりでないと、飼育は不可能だと思っていいでしょう。特に小型種や亜成体(子ガエル)を育てる時などは、ショウジョウバエや卵からかえったばかりのコオロギを自分で用意する必要があります。アフリカツメガエルなどの水棲種では、マス用の固型飼料を食べる(目がだいぶ退化していて、匂いでエサを認識している)ので、この点が楽です。また、ベルツノガエルなどの大型種では、ピンクマウス(マウスの毛が生える前の幼体)や、成体ではマウスを食べます。これらはヘビ用のエサとして、爬虫両生類専門店で冷凍で売られているので、これを使うことができます。このため、活エサを確保する手間は省けます。
 「さわれない」基本的に人間には慣れません(^^;(例外的にイエアメガエルは、慣れるという話ですが…)。基本的に野生生物なので、掃除など、どうしても必要な時以外は触れるべきではありません。ですから、子供が飼う生物としては向きません。
 「飼育するための情報が少ない」海外(アメリカ、ドイツなど)では爬虫類や両生類の飼育がさかんなために、専門の隔月刊誌や書籍などが多く出ています。しかしながら、日本では、熱帯魚の雑誌のオマケ程度の記事くらいしかありません。最近、専門誌もいくつか出たようですが、これらはほとんど使いものにならないと言えます。ですから、有用な情報となると、ほとんどが英語です。

 ですから、これらの要素を考えあわせると、ヘビとともに、「オトナ」が都会のマンション暮らしで飼う生き物として、カエルはもっとポピュラーになってよいと思います。野生の「カケラ」を身近で楽しみたい、けれども手間はそれほどかけられない、という人には検討の余地があると思います。

 すすめられる種類としては があげられます。これらはニホンアマガエルを除いて、人工的に繁殖されていて、安価に売られているものばかりです。つまりは、飼いやすいということ。ニホンアマガエルは近所にたぶんいるので、入手は容易でしょう。
 樹上棲種の特徴としては、エサとしてコオロギなどの活き餌が必要だということ。これさえクリアできれば、長生き(寿命は10年前後くらい)で、愛らしい姿と「しぐさ」が楽しめます。
 水棲種は、エサに固型飼料を使えるのが大きな利点。ただし、「カエルらしさ」という点では、他の種に負けます(^^;。でも繁殖が手軽に楽しめるのは大きな利点です。
 陸棲種は、成体になれば、冷凍のマウスなどを使えるのでエサの点では楽です。しかしながら、「ほとんど動かない」という点で、飼うのが不向きな人もいるでしょう。でも大きな体の割にはケージの大きさも必要なく、キュートな容貌を楽しめる種類です。
 ヤドクガエルやアカメアマガエルなど、美しく、高価な種類もいますが、その分、飼育も難しくなります。こういう種類は、私はあまりおすすめしません。生きものの死を見届けるのは、ツラいですもんね。

分類

 両生綱(Amphbia)は無尾目(Anura)と有尾目(Caudata)に分けられ、前者がカエルの仲間。後者はイモリ、サンショウオ類(Newt,Salamander)である。
 Salientia(跳躍下綱)という表記が出てくることがあるが、これは跳躍下綱=原無尾目(Proanura)+無尾目(Anura)ということで、原無尾目というのは化石種のプロトバトラクス科(Protobatrachidae)のみが含まれるため、Salientia=Anuraだと思っても、実用上の問題はなかろう。プロトバトラクス科にはTriadobatrachus massinotilというマダガスカル産の1個の化石種(化石も1個だけ)のみしかいない。

関連リンク

かえる新聞
[日本語]これはスゴい!げこげこ大王さんのページ。カエルグッズの情報が充実。
Electronic Zoo / NetVet - Amphibian Page
[英語 ]両生類関係のリンクのインデックス
Reptile Rage
[英語 ]爬虫/両生類関係のリンクのインデックス(爬虫類系が主)
Tuomas Koivu's Terrarium Pages
[英語 ]Tuomas Koivuさんの両生類関係のページ。非常に充実している。
Choosing your first frog FAQ/最初に飼うカエル
[英語 ]最初に飼うのにおススメのカエルの種類についてと、飼育の基礎。
「ベルツノガエルは食事の時以外はほとんど動かないから、興味を失う恐れがあり、初心者にはススめない。飼うなら20年(笑)ほとんど動かない、ということをカクゴしておけ」と書いてありました^_^
Frequently Asked Questions About Pet Frogs
[英語 ]Dorotaさんの飼育関連情報のページ
矢毒蛙のページ
[日本語]ヤドクガエルのページ。図鑑や水族館でしか見れないと思ってたのに…個人で飼われている方がいらっしゃるんですねぇ。両生/爬虫類関連のリンクも豊豊。
Poison Arrow Flogs
[日本語]Louie'sさんのホームページより、ヤドクガエルのページ。
The Herp Page Japan
[日本語]佐々木太良さんの両生/爬虫類のページ。文献リストも充実。
両生類トップページ
[日本語]りえお さんの両生類のページ
彦坂暁さんのカエルのページ
[日本語]ほかにホヤのページなどもある。
大興寺のモリアオガエル
[日本語]福知山市 臨済宗大興寺のモリアオガエルのページ
井手町のページ
[日本語]カジカガエルの鳴き声が聞けます
アフリカツメガエルを飼われている方も増えてきました
[日本語]frogさんのカエル日記
[日本語]えいこさんの「飼育のお部屋」
[日本語]えんどうゆずりさんのページ
[日本語]きんぎょ☆さんのペットのページコンゴーツメガエル
[日本語]石橋祥子のカエルたち-アフリカツメガエル
バジェットガエル
[日本語]YUUさんのバジェットガエル(マルメタピオカガエル)のページ
Newt's page
[日本語]イモリのページ
ウーパー・ルーパーの部屋
[日本語]アホロートルのページ
ホクリクサンショウウオ
[日本語]絶滅のおそれがあるホクリクサンショウウオのページ
動物採集始末記
[日本語]健康文化振興財団の雑誌「健康文化」より高田 健三先生のカエル、イモリ、サンショウウオの話。
African Bullfrog Care Sheet
[英語 ]Harrison Pageさんによるアフリカウシガエルの飼い方
Edward's Xenopus laevis Home Page
[英語 ]Edwardさんのアフリカツメガエルのページ。各種情報が充実
Breeding and Raising the House Cricket
[英語 ]Ian Hallettさんによる、爬虫/両生類のエサ用のコオロギの飼い方
How to Keep and Breed Crickets
[英語 ]爬虫/両生類のエサ用のコオロギの飼い方
How to Care For and Use Crickets
[英語 ]Colorado Herpetological SocietyのSharon Davidさんによるコオロギの飼い方。
How To Culture Crickets
[英語 ]Pacific Northwest Herpetological SocietyのNewsletterより。コオロギの飼い方。
Dealing with Crickets for the Squeemish Pet Owner
[英語 ]コオロギを触りたくない/さわれない人のためのコオロギの飼い方。
Grey Cricket Care Sheet
[英語 ]Creatures Great and small ent.社のコオロギの飼い方
Live Foods
[英語 ]Creatures Great and small ent.社の生き餌リスト
Triple R Cricket Ranch
[英語 ]アメリカのコオロギ屋さん。妙に安いような…。イラストがかわいい。
Scope co,.ltd.
[日本語]コオロギ、ショウジョウバエなどの生き餌を扱っているショップ「Scope」のホームページ
Rep-Cal Research Lab
[英語 ]爬虫両生類用の人工飼料やビタミン・カルシウム剤のメーカー
Aquapoint homepage
爬虫両生類専門店 アクアポイントのホームページ
サントウ商事
[日本語]アフリカツメガエルを売ってるページ
Melissa Kaplan's Herp Homepage
[英語 ]非常に内容の充実した爬虫/両生類のページ。必見。
Froggy Page
[英語 ]カエル関連のホームページの総本山。
身近なカエルとヘビ
[日本語]奈良教育大学自然環境教育センター発行の冊子「身近なカエル・ヘビ」(井上龍一著)より作成された奈良県周辺の両生類/爬虫類のページ。
The Vivarium Online
[英語 ]爬虫・両生類専門誌「The VIVARIUM」のページ
Soft Page
[日本語]みずくらげさんの「柔らかい生物」のページ。こういうセンスって画期的。
北大理学部生物科学科 系統進化学講座3
[日本語]アフリカツメガエルを主な実験材料としている研究室のページ。 「アフリカツメガエルの飼育と観察」という飼育方法に関するドキュメントも良い。
神戸大生物学科 林研 カエルのページ
[日本語]ウシガエルの目玉を実験材料にしている研究室のカエルのページ。
アフリカツメガエルの飼育法
[日本語] 京大院・薬学研究科・医療薬理学分野 実験protocolより。 飼育方法の改良という記事もある
北海道函館山のヒキガエル
[日本語]NHK函館放送局のホームページより。撮影日誌が非常に良い。
身近で見られるカエル
[日本語]エコロジカルウェッブより
Swantje and Sven's Herps
[英語]SwantjeさんとSvenさんのカエルとサンショウウオのページ
両生類・爬虫類のレッドリスト
[日本語]環境庁ホームページの 97年8月に出されたレッドリスト見直しに関する文書
前田憲男写真展
[日本語]写真集「蛙夜景」(文一総合出版)の出版に合わせて新宿ニコンサロンで開かれた写真展の案内
オタマジャクシの話
[日本語]北海道札幌の円山動物園ホームページより
マルチメディア素材資料:両生類など
[日本語]岐阜大学カリキュラム開発研究センター ホームページマルチメディア素材資料より
Reptiles and Amphibians in Captivity - Longevity - Frogs
[英語 ]カエルの長期飼育記録リスト。非常に有用な情報。

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