FIFOバッファの概要

• I/Oアドレス:COM1 3f8h, COM2 2f8h, COM3 3e8h, COM4 2e8h
• DLAB:0
• 方向:入出力
  • 入力:受信FIFOバッファ
  • 出力:送信FIFOバッファ

送信FIFOバッファ

• 説明
  上記のI/Oポートに書き込むと，送信バッファにデータが蓄えられます． つまり，RS-232Cへ送信するデータを書き込むためのレジスタです．

• 注意
  16650Aには，16バイトのバッファが用意されていますが，初期状態では， 8250との互換性を保って，1バイトのみとなっています． FIFOを有効にするためには，FIFO制御レジスタで設定することが必要です．

  送信バッファがいっぱいの時は，書き込んだデータは捨てられます． 書き込む前に必ず送信バッファが空であることを確認して下さい．

  なお，最初に示してあるように，DLABの設定が0の場合でないと， 送受信FIFOバッファとして動作しません．DLABの設定に関しては， ライン制御レジスタを参照して下さい．

• 例
  以下にデータを送信する部分のプログラム例を示します．

  mov	dx,3f8h
  out	dx,al     ;この時点でalレジスタに送信データが入っていること
  

受信FIFOバッファ

• 説明
  上記のI/Oポートにから読み出すと， 受信バッファからデータを取り出すことができます． つまり，RS-232Cで受信したデータを読み込むためのレジスタです．

• 注意
  16650Aには，16バイトのバッファが用意されていますが，初期状態では， 8250との互換性を保って，1バイトのみとなっています． FIFOを有効にしたり，受信FIFOバッファの長さを設定するためには， FIFO制御レジスタで設定することが必要です．

  受信バッファが空の時は，読み込んだデータは無意味なものとなります． 読み込む前に必ず受信バッファにデータが届いていることを確認して下さい．

• 例
  以下に受信データを読み出す部分のプログラム例を示します．

  mov	dx,3f8h
  in	al,dx