Zaurus MORE ソフト 通信ソフト SerialTerminal v1.20 (WOBF) 小笠原博之 オプションポート16/15 や光ポート(赤外線 IrDA)を使ってシリアル接続するための ターミナルソフトです。パソコンと、またはザウルス同士で RS-232C や IrDA を使っ たシリアル通信を行うことができます。現在必要最小限の機能しか組み込まれていま せん。ソースリストは公開予定なので、必要な方は改良を行ってください。 このプログラムは VGA/QVGA 及び縦横の3モード全対応です。VGA、QVGA、縦画面横画 面、どの機種でも使用することができます。画面モードは自動判別します。 動作確認機種: MI-E1/C1/P10/EX1/110M + CE-170TS MI-P10/BrowserBoard + IrDA v1.20 の変更点: ・ターミナル用エスケープシーケンスの拡張 ・設定メニューを別ダイアログで新設 ・送信改行コード設定を追加 ・縦画面対応 (これで3モード全対応) v1.12 の変更点: ・光ポート通信がうまくできなかったバグ修正 ・メニューのログファイル名が1つずれていた問題を修正 v1.10 の変更点: ・デバイス選択機能追加 ・OUT状態からのリジューム対応 ・ログファイル機能追加 ・クリップボード送信機能 ●活用法、応用例 ・ハンディターミナル RS-232C接続できるハンディターミナルとして、PC や周辺機器の設定に使用します。 クロスケーブルの仕様はそれぞれの機器や OS によって異なっていることがあるの で、場合によっては専用のシリアルケーブルを作成する必要があります。 (動作未確認) ・簡易通信ソフトとして ストレートケーブルを使い、外部モデムを使った使用できます。ダイヤルアップ IP 接続はできません。(動作未確認) ・ザウルス同士で簡単な光チャット 2台のザウルスで光ポートを向かい合わせ、お互い SerialTerminal を起動します。 通信設定のデバイスを「IRCOM」にして[設定]を押すと、お互い入力した内容が相 手の画面に表示されます。ローカルエコーを ON にしておくと便利です。 などなど ●インストール WOBF120.ZAC を Zaurus 本体もしくはカードに転送してください。マニュアルファイ ルもいっしょにインストールされます。マニュアルが不要な場合はメモリから削除し て構いません。(マニュアルファイル名 WOBFSTM.DOC) ●アンインストール方法 MOREソフト管理画面から SerialTerminal を削除してください。この場合ログファイ ルは消えません。もし WOBFLOG.TXT というファイルが残っている場合は、必要に応 じてファイラーなどで削除するようにしてください。 ●使い方 起動すると、いきなりシリアルポートを開いてターミナル画面になります。画面上部 にある [設定メニュー] ボタンで設定ダイアログが現れます。通信パラメータを変更 することができます。選択したあと [設定] ボタンを押すと、実際の通信設定に反映 されます。 本体の [操作メニュー] ボタンでメニューが出ます。 [貼込] クリップボードの内容をキー入力代わりに送信します。 (最大サイズ制限 4Kbyte) [複写] 画面の選択範囲をクリップボードに取り込みます。(最大サ イズ制限 4Kbyte) [設定] 設定ダイアログを呼び出します。([設定メニュー]ボタン と同じ) プログラムは、左上のクローズボタンで終了します。 ●設定ダイアログ メニュー 内容 --------------------------------------------------------------------------- [COM0:▼] デバイスポート選択 COM0: オプションポート15/16(default) PCC0: PCカードシリアルデバイス(存在する場合のみ) IRCOM: IrDA (赤外線、光通信ポート) [115200▼] 通信速度 115200(default),57600,38400,28800,19200,14400,9600, 7200,4800,3600,2400,1800,1200,900,600,300bps [Hard(RT▼] フロー制御 None フロー制御なし Hard(RTS/CTS) ハードフロー制御(CRTSCTS) (default) Soft(XON/XOFF) Xon/Xoff制御 Wflow 両方 [8bit▼] 通信ビット長 8bit (default) 7bit [NONE▼] パリティ NONE なし(default) ODD 奇数 EVEN 偶数 [Stop1▼] ストップビット長 Stop1 1bit(default) Stop2 2bit ●オプション設定 メニュー 内容 --------------------------------------------------------------------------- [OFF▼] ログファイル設定 OFF ログ保存なし(default) F0: LOG ログ保存あり(本体メモリ) F1: LOG ログ保存あり(カードメモリ) F1:\ LOG ログ保存あり(カードのルート) C1: LOG ログ保存あり(CFカードメモリ) C1:\ LOG ログ保存あり(CFカードのルート) C2: LOG ログ保存あり(SDカードメモリ) C2:\ LOG ログ保存あり(SDカードのルート) (C1: C2: は MI-E1 以降のみ) [off▼] ローカルエコーの設定 off エコーバックなし(default) echo エコーバックあり [Throug▼] 送信改行変換の設定 Through スルー(キーコードをそのまま) 送信CR CR変換 送信LF LF変換 CR+LF CF+LF変換 ●ログファイルについて ログファイル保存ありにした場合、WOBFLOG.TXT というファイルに受信内容を記録し ます。すでにファイルが存在する場合は、常に追加書き込みを行います。たまにファ イルファイラーなどでログファイルを整理し、必要に応じて削除するようにしてくだ さい。 ●キー操作補足 ・送信改行コード設定と、実際に送信されるコードの対応表 送信改行設定 [改行]ボタン [入力]ボタン ------------------------------------------------- Through CR(0x0d) LF(0x0a) 送信CR CR CR 送信LF LF LF CR+LF CR+LF CR+LF ・コントロールキー [カード] キー または [決定] ボタンはコントロールロックとして働きます。続けて 押したアルファベットキーをコントロールコードとみなして送信します。 <例> [カード][A] → CTRL-A [決定][C] → CTRL-C ・[戻る] キー [戻る] を押した場合は、プログラムを終了せずにインデックス画面を呼び出します。 ●ターミナルについて ・日本語の入出力に対応しています。ただし漢字コードは SJIS 固定です。JIS コー ドは処理しません。 ・QVGA 機種の横画面では、80x13 行の 10dotフォントになります。 ・QVGA 機種の縦画面では、60x18 行の 10dot フォントになります。 ・VGA 機種では、80x24 行の完全なターミナル表示で、しかも 12dot フォントで日 本語もきれいに出ます。 ●対応しているエスケープシーケンス 0x07 CTRL+G ベル(未対応) 0x08 CTRL+H BS カーソルを1文字左に移動 0x09 CTRL+I TAB 次のタブストップへ移動 0x0a CTRL+J LF カーソルを次の行へ移動(スクロールあり) 0x0b CTRL+K カーソルを前の行に移動(スクロールなし) 0x0c CTRL+L カーソル1文字右移動 0x0d CTRL+M CR カーソルを行の先頭に移動 0x1a CTRL-Z 画面全消去(カーソルはホームへ移動) 0x1b CTRL+[ ESC エスケープシーケンスの開始 0x1e CTRL+^ HOME カーソル位置を左上に移動 ESC * 画面消去 ESC = 無視します (VT100 互換用) ESC D カーソル下移動、スクロールあり ESC E 改行 ESC R カーソル行の削除(= ESC[M) ESC T カーソル行の消去(= ESC[2K) ESC c ターミナルリセット ESC[@ カーソル位置に個の空白挿入 ESC[A カーソル文字up ESC[B カーソル文字down ESC[C カーソル文字right ESC[D カーソル文字left ESC[;H カーソル位置指定 ESC[2J 画面消去 ESC[0K カーソル位置から行末まで消去 ESC[1K 行頭からカーソル位置まで消去 ESC[2K カーソル行消去 ESC[M カーソル行から行削除 ESC[P カーソル位置からX カーソル位置から文字消去 ESC[;f カーソル位置指定 ESC[>5h カーソル表示OFF ESC[>5l カーソル表示ON ESC[m 文字属性変更 0 .. デフォルトに戻す 7 .. 反転表示 ON/OFF 30 .. 黒 31 .. 赤 32 .. 緑 33 .. 黄 34 .. 青 35 .. 紫 36 .. 水 37 .. 白 ESC[;r スクロール範囲の指定(開始行,最終行) ESC[# 独自拡張(内容未定義) 【共通事項】 (1) ESC[ の後の数値は省略可能。数値を省略した場合 0 とみなす。 (2) カーソル位置は画面の左上が座標 (1,1) となる。 (3) カーソル位置や行数、文字数の指定に 0 を与えた場合 1 とみなされる。(つま り省略された場合も 1 ということ) 注意: ESC[m で変更した文字属性は、ウィンドウの再描画時に保存されません。 ●使用条件 このプログラムはフリーソフトウエアです。プログラムがトラブルを起こした、本体 のデータが消えた、ザウルスが暴走した、ハードが問題を起こした、その他あらゆる 問題に対して一切保証がなく、作者小笠原博之には責任は何も発生しません。必ず利 用者の責任において使用するようにしてください。 ●最後に このプログラムの最新版や更新情報はこちらの URL を参照してください。 http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/zaurus/zaurus.html 2000/12/03 1.00 ちょっと作ってみただけ 2000/12/07 1.10 ログファイル機能、デバイス選択、クリップボード送信、タイム アウト処理の修正、OUT状態から戻ったときにパラメータを復帰さ せるようにした、画面再描画が失敗していたのを修正。 2000/12/10 1.12 光通信部分の動作確認とデバッグ。ログファイル保存先がメニュー と一つずれていたミスを修正。 2000/12/21 1.20 ベース部分を汎用ライブラリ化した。ターミナルエミュレーション の拡張。MI-E1 対応。縦画面対応。設定ダイアログの新設。 小笠原博之 oga@art.udn.ne.jp http://www.vector.co.jp/authors/VA004474/