電子手帳の活用

1998/03/14 (最終更新:2005/08/28 15:27)
◎ とある1ザウルスユーザー

ザウルスを手に入れて、一通り機能で遊んでみたし、 インターネットにもつないでみた。 最初の一週間は2日も持たずに電池交換してたけど、 今は一ヶ月以上もそのまま動いてる・・。

◎ 眠らせないザウルス

高い電子手帳を買ったんだから、便利になるはずだ。 そう思っていたのにいつのまにか使わないで かばんの中に入れたままになってるザウルス。

高価な学習機材を購入するのと同じで、 どんなに便利なものでもやっぱり活用しないと効果が無いようです。

新もの好きの濃いザウルスユーザーは、 どちらかというとザウルスを使うこと自体に興味がいってしまいます。 だけどここは初心に戻って、本当に便利なのか、どう活用しているのか、 簡単にでも紹介できればと思ってます。

情報管理とか、データベースとか、 そういう難しいことは一切無しに、取りあえず 自分なりにどう活用するか、それを考えるのが電子手帳を使いこなすポイントです。 豊富な機能を持つザウルスだからこそ、それを考えるのも楽しみの一つでもあります。

ある機能をそのまま全部使わなくても、 自分に必要な機能が一つでもあって、それを使い込んでさえいればそれで十分。

そんな考えで、 こんな活用しています、という内容がありましたら、 みなさんもぜひ教えてください。

と、大袈裟な前振りを書いた割にたいした内容ではないのですが、 以下自分の使い方を紹介してみます。

◎ 0.こんな私にザウルスがいる

どうも筆者はあまり記憶力に自信がないようです。 といっても、決して忘れっぽいほうではなく、 イメージ的なものはいらないことまで覚えてたりします。 つまり、忘れないけどその覚えてる内容があいまいなのです。 特に単純な数値の羅列など暗記物が弱く、 自分の家の電話番号すらたまに、あれ?と思うことがあります。

テストでいえば、どの教科書のどのあたりに書いてあったのかは覚えてるのに、 肝心の中身が出てこないタイプ。

そんなとき、このあいまいな記憶を補ってくれる携帯ツールが活躍してくれます。

◎ 1.取りあえずメモる

そんなわけで、筆者のザウルス活用方法はメモが中心です。 身の回りのさまざまなデータを、 フリーフォームで取りあえずメモ(レポート機能→自由帳→メモ)しておきます。

例えば、自分が加入しているプロバイダの各サーバーや設定項目、 メールアドレス、代表的なアクセスポイントの電話番号などをしっかりとメモ。 いつ Windows を再インストールするか分からないし、 アクセスポイントは旅行時に役に立ちます。 (同時に複数のプロバイダと契約してる筆者の場合更に重要)

例えば、履歴書をそのままザウルスに入れておくと何かと便利。 学校の入学年月日をリストするだけでも参考になります。

例えば、会員番号や登録番号、何かと番号管理されるこの時代、番号ものは即入力。 この時、何の番号かをできるだけ詳しく一緒にメモしておくのを忘れずに。

例えば、自分の住んでるアパートや会社の周りの簡単な地図を、 あらかじめ手書きメモ(フォトメモリー)に作っておくとかなり使えます。 友人にその場でさっと見せても良いし、FAXもOK。

もちろんこれらのメモデータは、ある程度分類してファイルに分けておきます。

◎ 2.ほんとに携帯する

ただのメモデータを活用できるデータにレベルアップさせるには、 いかにすぐ出して参照できるか、が重要な鍵になります。 早い話、ほんとに携帯する必要があります。

そのため、筆者はほんとにポケットに入る小さい電子手帳のみずっと 使用してきました。今はもちろん ZaurusPocket。

ポケットに入るサイズの場合、ほんとにポケットに入れれば、 かばんからだとちょっと気が引けるような 店先とか電車の中でもその場ですぐ出して参照できます。 ポケットといっても、専用の大きかったり、いっぱいついてたりするものではなく、 普通に胸ポケットや内ポケットにさりげなく入るのが重要。 それなら手ぶらでも持ち歩けるし、どんな服装でもまず携帯できます。

そして・・身につけているがゆえに、無くしたり盗まれたりする心配が減ります。 ノートパソコンなら何気なく机の上においたまま席を外してしまいがちな場合でも、 身につけておけば誰かに中身を見られることも、触られることもありません。 重要なデータを入れるからこそ、きちんとしておきたい部分です。

◎ 3.ただのメモも積み重ねれば資産

メモ + 携帯。すでにザウルスは、筆者にとって大切な外部記憶装置です。

といっても、今急にそのようなデータを一気にザウルスに入力しようと思って なかなかできるものではありません。 筆者の場合は電子手帳(PA-8500)時代から少しずつ入力してきた メモデータの積み重ねがあるので、特に苦労して入力したりはしてません。

やはり何かあるたびに、まめに入力しておくのが一番です。

◎ 4.その他の機能もそれなりに

その他の機能ももちろんそれなりに使用しています。 メールチェック、アドレス帳、辞書、電卓など。

この中で一番使うのはメールです。 CE-PA2(PHSアダプタ) と PHS も携帯し、 どこでもメールチェック可能です。

ただ、よほどの急ぎでない限り、返信はパソコンで書きます。 ザウルスはあくまでチェック用です。

◎ 5.メールチェックとプロバイダ

パソコンからのアクセス用にプロバイダと契約をしています。 市内に AP があり、固定料金でテレホーダイ時間も最大限活用することができます。 しかしながら、PIAFS には対応していませんでした。

ISDN の AP は当然あるので、DDI Pocket の αDATA32 なら 無線ISDN で ISDN の AP に直結できます。 そのため以前は DDI Pocket のユーザーで、 たまにノートパソコンからアクセスなどしていました。

ところが ZaurusPocket の PHS アダプタは DDI Pocket では使えません。

そこで PHS は NTT Personal に乗り換えて、PIAFS のメールチェック専用に もう一つのプロバイダとも契約を行うことにしました。 その使い分けは次のようになってます。

一つ目のプロバイダは普段のアクセス用です。 重要なのは固定料金で安いことと、市内に AP を持っていることです。

二つ目のメールチェック専用のプロバイダは、全国に APを持つ割と大きなところを選び、さらに 基本料金ゼロの完全従量制コースにします。 NTT Personal は隣接でも料金が変わらないので、 市内に AP があるなしは気にしませんでした。

こちらのプロバイダは普段はアクセスに使いません。 基本料金が無いので使わない分には何も問題ありません。 しかし全国に AP があるので、旅行時に威力を発揮してくれます。 また普段使ってるプロバイダがトラブルのときの緊急用にも使えます。

そして当然 PIAFS に対応してるので Zaurus からのメールチェックにも大活躍です。

プロバイダ二個所と契約したため、メールアドレスもメールボックスも2つあります。 普段使うほうは一つ目のプロバイダのメールアドレスのみにしておき、 受け取ったメールはもう片方のアドレスにも転送しておくように設定します。

ザウルスで参照するのは、転送されたアドレスのメールボックスです。 こうすれば、ZaurusPocket で「全読み出し、サーバーのメール削除」 に設定していても、家に帰ってから 全部のメールをパソコンでも同様に受信でき、 メールの一括管理ができるようになります。

◎ 6.完全なペーパーレス

ここしばらく仕事でも趣味でもなんでも紙ものは使用しておりません。 筆者の場合、もしプログラムやマニュアル類を印刷しても 結局それをモノとして所有していることに満足してしまい、 実はほとんど参照することがありませんでした。

それゆえ、ウィンドウシステムを使うようになってからのここ8年ほどは、 マニュアルもドキュメントも 100%オンラインでのみ参照するようになってしまいました。

今では普段のちょっとしたメモも全部ザウルスにまかせ、 紙は使わなくなってます。

ザウルスにメモをするときは、その場の状況に合わせて使い分けが必要です。 とにかく急ぎのメモは フォトメモリ(手書きメモ)、ちょっと余裕がある場合は インクワープロ、かなり余裕がある場合はレポート(自由帳)一時保管です。

記録するときは紙ほどの使い勝手はまだないのですが、 ザウルスを利用する利点は、とにかく無くさないことです。 メモとペンをいちいち探す必要も無く、 ザウルスさえ持っていれば取りあえず OK という気楽さが魅力でしょう。

◎ 7.デジタル情報活用方法の最重要項目は

ウィンドウシステムを使うようになってからは、 考え事は全部テキストエディタ上で行い、 他の文書参照も全部ウィンドウ上で行うようになりました。 そして、ウィンドウシステムを使い出してから完全に体に染み込んでしまったのが、 手動バックアップです。

筆者は vi というエディタを使用しています。普段使っていて、 ちょっとでも内容を更新して手が空くと、 無意識のうちにデータのファイル書き出しを行うようになってしまいました。 (しらずしらずのうちに vi の書き込みコマンド「:w[CR]」をタイプしてる)

メモリ上のデータはちょっとしたアプリケーションのトラブルで 無くなる可能性がありますが、その点DISK上のファイルデータはまだ危険性が 少ないからです。

また、自分で書いたプログラムはできるだけ複数の DISK にコピーを取ります。 更新の区切りごとに最低二個所にものが存在するようにし、ネットワークや テンポラリ用 MO 等を活用します。

デジタルデータはものすごく便利ですが、ザウルスも紙と違い、 落としたり踏んだり水に浸けたりしたら無くなってしまいます。 苦労していれたデータがちょっとした不注意で無くなってしまったら大変困りますし、 それ以上にいくら便利であっても二度と使おうとしないかもしれません。

ザウルスを眠らせずに活用するために一番必要なのは 「バックアップを取ること」です。 バックアップの安心感があってはじめて常に携帯して持ち歩くことができ、 そのまま雑にかばんやポケットに入れておけるのです。 重要なデータが入っているからと厳重に持ち歩いていては、 ザウルスの携帯性をいかせません。

ザウルスのバックアップであっても、常に複数の手段を活用することが 望ましいでしょう。 全体バックアップのみならず、 個別データも直接参照できる形でパソコンに転送しておくのがコツなのです。

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Hiroyuki Ogasawara <ho>