そういえばペーパーレス

1999/06/05 (最終更新:2005/08/28 15:27)
◎ 文章を書くこと

そう言えば、紙に手で文字を書くことがほとんどないなあ、 と思ったのはここ最近のことではありません。

大学でアカウントをもらい連絡はみんなメールで済むようになって、 家からも電話でつながるようになって、 レポートもパソコンで書いて、ホームページも文章も全部 コンピュータで打ちこんで、 そうそう、書く分にはいいんです。

こと文章を書くことにおいては、ワープロの普及と実用度は認められて久しく、 パソコンかワープロが無いのはあんまり考えられなくなってきています。 FEP がタコだの IME がばかだの文句言いながらも、 長い文章を書こうと思ったらやっぱり頼らざるをえません。

一度打ちこんだ文章は単なる字形のイメージ画像ではなく 「文字データ」として存分に使いまわしが可能なこと。 文章編集で切り貼りもできれば、間違って消したところを 元に戻したり、昔書いた文章から引っ張って来たり自由自在。 そしてなにより、日本語の複雑で膨大な漢字を、書き間違えることなく補ってくれる、 ああ何て便利なんだろう。 この時代に生まれて良かった。

◎ 文字を書くこと

長い文章ならやっぱりパソコン&キーボード。 しかし、 ちょいとしたメモをとるとき、 いちいちパソコンやワープロを引っ張り出すことがあるでしょうか。

文字を書くことと文章を書くことはどうも意味合いが違うようです。 メモを走り書きする程度なら、手で書くほうがまだまだお手軽。 会議に必要なのはメモ帳やノート。 そういえばメモって図も書くよなあ。

◎ 文章を読むこと

そうそう、文章を書く分にはいいんです。

おやおや、書いた文章を送信する前にプリントアウトしてる人がいるよ。
おやおや、もらったメールを毎回印刷している人がいるよ。
おやおや、オンラインマニュアルを印刷して製本しているよ。

読むことにおいて、紙への執着はただならぬものがあります。

◎ 文字を読むこと

インターネットの普及は、デジタルメディアの浸透に拍車をかけました。

オンラインマガジン、メールマガジンに新聞やニュース。 はがきも FAX も不要なオンラインショッピングから、 ソフトやデータのダウンロード販売。

こんなにあるのならば、ディスプレイ上で文字を当たり前に読むことには 実は意外にも慣れているんじゃないでしょうか。 ところが、画面上でびっしり詰まった文字をみると、 うっ、と本能的にひいてしまいます。 (とくにここのページの読み物の類とか・・)

そういえば、オンライン配信のニュースはどれもこれも非常に文章が短く シンプルな表現が使われていました。 紙の新聞のボリュームある内容とは正反対に。

どうやら、文字(短い文章)を読むならオンラインで構わないけど、 長文をじっくり腰を据えて読むには紙の方がいい、 というのが結論なのかもしれません。

◎ あなたはペーパーレスに耐えられますか

そう言えば、紙に手で文字を書くことがほとんどないなあ、 と思ったのはここ最近のことではありません。

ここ数年、書類や申込書など、自分の名前や住所を書く以外にペンを取って 紙に字を書くことがほとんど無くなりました。

新聞もインターネットサービスを使い、 マニュアルもディスプレイ上だけ済ませるようになりました。 印刷も一切してませんでした。

さて、あなたはペーパーレスに耐えられるでしょうか。

どうやら私は比較的ペーパーレスには耐えられる人のようです。

◎ 読むこと実践編 - その1 DPFの是非

ディスプレイ上だけでマニュアルを読む習慣は UNIX の man コマンド からついたようです。 当時私は、パソコンでそのまま検索ができるオンラインマニュアルの利点を しきりにまわりに説いてまわっていたようです。

ところが最近、確かにディスプレイ上でも読める電子データではあるのですが、 マニュアルが PDF で作られることが多くなってしまいました。 というか、ほとんど PDF です。 ていうか、最近読んだマニュアルは全部 PDF です。 PDF は、パソコン上の文字データとして読むよりはむしろ、 紙への印刷を考慮したまま電子データとして保存できることが特徴のようです。

SZAB 体験版のマニュアルなどがすでにそうです。 インデックスすらないので、必要なところにジャンプすることも難しく、 いちいち目的位置までページをめくらなければなりません。 遅いマシンだとスムージングフォントがあだとなります。 解像度が低いマシンだと画面いっぱい占有されてしまいます。 パソコン上で、ディスプレイ上で読むメリットが無くなってしまいました。

これじゃさすがに印刷したいなと思ってしまうかもしれません。 それでも印刷しないで、ディスプレイ上だけで耐えています。

マシンは、DirectX の開発もやる関係上 VRAM をテクスチャ用に 空けなければならないので 1024x768dot ハイカラー (安物の15インチディスプレイのせいもある) です。 決して良い環境ではないのですが耐えました。

◎ その2 本とザウルス便利

本は、雑誌はさすがに買っています。それ以外の本では、 最近 TTV ブックリーダーを使ったオンライン文庫に結構はまっています。 ザウルス片手に寝転がってもいいし、 そのまま するっと 胸ポケットにもしまえます。(ZaurusPocket使ってます)

ザウルスを手にもって、しっかと にらみながら電車の中にのってたりします。 まわりからはどううつるんでしょうか、ちょっと心配。

◎ 書くこと実践編 - その1 メモは工夫で

メモはすべてザウルスでとっています。 といっても素早いメモのときは基本的に手書きです。

PI の頃は最初から手書きメモでした。 それは、PI-3000 にはインクワープロ機能が無かったからなんですが。 (PI-4000からついた)

MI になって再変換機能がついたこともあり、 インクワープロを使ってたことがあります。 しかし結局やめてしまい、今ではすっかりフォトメモリを使うようになりました。

インクワープロの再変換でテキストに落とすよりも、 自分が書いた手書きメモを見ながら文章入力する方が速いみたいです。

手書きでフォトメモリにメモをためたあと、必要なものだけ残して不要なメモは さっさと消します。フォトメモリなので、残しておくと結構メモリを食います。 残したものはパソコンに転送して、画像ビュアで表示しながらそれを テキスト化して整理します。

◎ その2 パーソナルデータはザウルスで

データ入力は、パソコンで行わずにまだ Zaurus 上だけで入力しています。 手書き変換で、スケジュールや名刺データの入力などは、面倒でも Zaurus 上でがんばって文字入力やってます。 携帯キーボードは使ってません。

ユーザー登録番号や、重要だと思った番号などのメモは、全部 Zaurus で直接 入れてます。 入れた後、まめにコンパクトフラッシュカードに 全バックアップをとるようにしています。

パソコンではこのような保存が必要となるデータは入力しません。 シンクロや Zaurus からパソコンへのデータ転送などもしません。 (フォトメモリビュアとしての転送はするけどそれだけ)

これは普段使うパソコンが、家のマシンであったり職場のマシンであったり いろいろ変わるからです。 どんなときでもパソコンのそばにでも Zaurus さえおいておけば、 必要なデータは見ることができます。(転送はできないけど)

◎ その3 メールはパソコンでしょうやっぱり

プライベートな細かなデータの管理とは逆に、 メールの管理は自宅のパソコンだけで一括管理させています。 Zaurus では、外出時に読むだけで保存や管理はしません。 返信もごくごくまれに緊急を要するときだけです。 Zaurus から返信や送信するときは、自分宛てに Cc: もつけておきます。

メールボックスはプロバイダのメール転送機能を使って2つ用意し、 Zaurusで読むほうとパソコンで読むほうをわけておけば、 パソコンでの管理が楽になります。

◎ その4 ブラウザはむしろ緊急用

ブラウザは Zaurus 上ではほとんど使いません。 長期の旅行など、まわりにパソコンが無いときだけは Zaurus の インターネット接続を重宝します。 普段は、必要な情報アクセスは家のパソコンなり職場のマシンなりから 行います。

◎ その5 気軽に考えるデータベース化

携帯したい文字情報などは、パソコンから Zaurus に転送しておきます。 前はレポート機能にデータを全部まとめて保存していました。 ちょっとした文字データベースとして、レポート機能を最も活用しています。

最近は、優秀な MORE ソフトのおかげで、テキストファイルをそのまま 読むことができるようになりました。 そのため、 今はテキストファイルのまま Zaurus に入れているデータもかなりあります。

◎ 結論

こんな感じで、パソコンと Zaurus をきっちり使い分けています。

私にとってはパソコンとのシンクロ機能は不要で、 かつパソコンが母艦で Zaurus がサブという切り分けでもないようです。 やっぱり、昔からパソコンとは独立して電子手帳を使ってきたせいでしょうか。

という感じで 私なりのペーパーレスと Zaurus の使い方をたどってみました。

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フルパワー全開 Hyperでんち

Hiroyuki Ogasawara <ho>