ヤマト名、迷、メ〜、セリフ集 その2


以前Vol.10に載せた迷セリフ集が意外と好評だったので、よせばいいのに今回再び載せることにしました。 前回と同じく、このセリフが心に残ったからとか、名言だから載せるんだ、というわけではなく、セリフからその人物の本性を推理しようというものです。


真田志郎          第18話
「古代、俺はお前に許してもらいたい事がある。」

古代とたった2人で宇宙要塞に乗り込んで行ったときに言った言葉です。これに続く言葉によって、守との因縁が暴露されました。そして、もう1つ暴露されたことがあります。それは、なぜ真田があの欠陥人間古代をかばうのかということです。古代の無謀にもドジにも非難せず、軽口をたたいても諌めず、・・これはやはり彼への後ろめたさからではないでしょうか。いやこのことを話してから後は、古代に「兄さんを殺したのは誰かな〜」とことある毎につつかれていたのかもしれない。そうでないと、あの○○の古代が・・(やめた。古代ファンに殺されそう) 要するに真田さんも古代に弱みを握られた哀れな1人なのだ。



徳川彦左エ門        第10話
「えへん、・・出て行こうか?」

これは雪の両親との通信の際、雪の好きな人は・・という話題が出たときに傍にいた彼が言った言葉です。この優しい言い方、タイミング、やはりいいお年寄りといった感じですね。・・と考えると面白くないので、面白くしよう。 実は、彼はこのとき、「雪が好きな人は自分だ」と思いこんでおり、自分がいては言いにくかろうと思って、こうキザに言ったのです。だから、その後、雪のママに「まさかそのお年寄りではないでしょうね」と言われて、自分の心を見すかされたと思い、あせったのでした。なんせ、長男が2人もいるこのじいさん。雪に手を出そうとしないわけがない。艦橋にいるときもちらちら雪をながめてモーションをかけていたけど、反応がないのであきらめ、後半はあまり艦橋に登らなくなったのでした。



加藤三郎          第14話
「ははは、ご苦労さん。」

オクトパス星団で古代が勝手な行動をとったため、便所掃除を命じられたとき、横にいてつい漏らしたセリフがこれです。つまりこの人は、他人の不幸を喜ぶという実にいやらしい根性をしているのです。まあ、この程度の楽しみがないと、古代の下ではやっていけないのかもしれないけれど。しかし、ここで笑われた事を根に持った古代は、復讐の機会をうかがい、23話では「死んでも拾ってこい」と命令したり、「さらば」では風防が割れているのもかまわずコスモタイガーを発進させ、ついに死に至らしめたのでした。つまり、加藤は笑いを向ける相手が悪かったのですな。しかし、これぐらいで古代の復讐は終わらない。その鉾先は家族、親類一同に・・。



相原義一          第19話
「この船は、人でなしの集団か。」

いろいろな名セリフ集でとりあげられ、相原の気持ちをよく表したセリフだ、との評価がなされていますが、果たして本当に「戻れないかもしれない地球、滅びゆく地球に肉親を残してきた」ということを本気で考えた上で出たセリフなのでしょうか。 ここで、あの状況で相原を諌めたのが、古代でなくて島ならば、このセリフが出たでしょうか。相原の心中も考えず、冷ややかに「艦長に報告する」などといわれては、相原ならずともむっとします。要するに、人でなしの集団といっても、古代一人を指して言っているのではないでしょうか。いつもながら、あの古代は・・。わっ、ものを投げないで下さい。(古代ファンって根強いのね)



アナライザー        第16話
「いいんですよ班長・・人を愛していけないことはないんですよ」

迷セリフ集も最後ぐらいまじめにやりましょう。
さて、アナライザーってどんなキャラクターでしょうか。ギャグメーカーのすけべなメカという印象が強いようですが、僕にはヤマトで一番影のあるキャラクターのように思えるのです。人間の心をもちながら人間ではない。こんなに残酷なことがあるでしょうか。平井和正の「アンドロイドお雪」を読んだとき、アナライザーを思い出して泣けてきました。ヤマト以後、ロボットのギャグメーカーが多くありますが、皆、表面的な真似にとどまり、16話のような内容を含むものはありません。もちろんパート2以降のアナライザーもそうです。16話を見て以降、再放送のときでもアナライザーがふざけているのを見ると、その影を隠してまぎらわせるためにやっているような気がしてならないのです。そしてでたたった1つのぼやきです・・。