【お酒の雑学ファイル】
AOWAOW column.


 

TOP MENU./Essay./ Joke's./ LAND. /Gallery./X-File /Profile


【セブ島の子供達を学校へ】
特定非営利活動法人プルメリア



  • File No.100【お酒の雑学ファイル】


    【ブランデー】
    葡萄を原料にした蒸留酒だが、14世紀の初めに偶然出来たもの。白葡萄酒を飲んでいたフランスの錬金術師アーノルド・ヴィルスーブが、酔ってフラスコに飲みかけの白葡萄酒を入れて火にかけたまま寝てしまい、目を覚ますと白葡萄の蒸留酒が誕生していたそうです。さすが錬金術師。それでもやっぱり胡散臭いですね>錬金術師。(笑)


    【バーボン】
    バーボンは西部の開拓者が生みの親で、トウモロコシが原料。開拓当時、酒税を免れる為に移住したケンタッキー州バーボンの地で本格的に醸造されたことから、この地にちなんで名付けられたということです。そのバーボンという地名も、開拓当時フランスからの入植者達が名付けたもので、ブルボン王朝に由来しているとか・・・。

    ちなみにトウモロコシが80%以上のコーンウイスキーなるものもあります、バーボンはトウモロコシが51%〜81%で副原料がライ麦と小麦。そうするとトウモコロシ81%のバーボンはコーンウイスキーかという疑問が起こりますが、バーボンは必ず木肌を焦がして作った樫の木の樽を使わなければならないのだそうです。

    なので日本ではバーボンと思われている「ジャックダニエル」は貯蔵方法がテネシー高地産のサトウカエデの木炭を詰めた樽に入れて濾過し、ホワイトオークの樽に移して熟成されているので「テネシーウイスキー」と表示される。また、ジャックダニエルが「シッピング・ウイスキー」と呼ばれるのは、チャコール・メローと呼ばれる独特の味と香りを楽しむ為に、一滴一滴sipping(すする)という事から由来するそうです。


    【ラム酒】
    サトウキビが原料のラム(rum)酒。サトウキビの汁を煮詰めて砂糖を取ると糖蜜が残ります。この糖蜜を発酵して、さらに蒸溜したものがラム酒だそうです。「ラム」の語源については2つの説があり、サトウキビの事をラテン語で" Saccharum "という事から、語尾のRUMをとって「ラム」となった説と、初めてラム酒が西インド諸島でつくられたという1651年頃に島民達が「ラムバリオン」「ラムパッション」と呼んだからだとか。ラムバリオンは「興奮」とか「騒動」という意味で「パッション」は、そのまんま「情熱」ですね。ジャマイカ産のものが最も有名でカクテルベースや製菓材料として人気だそうです。


    【スコッチ】
    スコットランド産のウイスキーですが、1880年にフランスの葡萄畑が害虫に侵されてブランデーが一時生産出来なくなり代用品としてスコッチが飲まれたのがキッカケで脚光を浴び、世界に出回る様になったそうです。それまではスコッチも、名もないスコットランド地ウイスキーだったそうです。


    【ウイスキー】
    ウイスキーはケルト語(インド‐ヨーロッパ語族。中欧および西欧に繁栄)の「ウシュ・ベア」(命の水)が「アスケボー」となり「ウイスキボー」と変化し「ウイスキー」になったといわれ、5世紀のはじめにアイルランドにキリスト教を伝えたスコットランド人の聖パトリックがウイスキーをつくったという説が有力。


    【カクテル】
    カクテルはアメリカはニューオーリンズの薬種商アントワーヌ・メデス・ペイションが各種薬用飲料を発案して売っていたのだが、卵黄を入れた「エッグ・ブランデー」がニューオーリンズのフランス移民の間で大ヒットし、エッグ・ブランデーのフランス語版「コクチェー」がカクテルと訛って残ったのが語源だという説が有力である。その他メキシコを支配していた一族の人が混合酒を作り国王の娘の名前をつけ、その名「コキトル」が、カクテルになったという説も。

    その他、メキシコのユカタン半島の港町に上陸した英国船員たちがバーに行った際に、カウンター内で少年が皮を剥いた木の枝を使って混ぜ合わせた飲み物を作っていたのを見た船員が、少年にそれは何か?と尋ね、少年が木の枝の事を聞かれたと勘違いして「コーラ・デ・ガショ(Cola de Gallo)」オンドリのシッポと答えた事から。英語の直訳「テール・オブ・コック」という呼び方が船員たちの間で広まり、ミックス・ドリンクを「テール・オブ・コック」略して「クックテール」略してカクテルと呼ぶようになったという説もありました。


    【ハイボール】
    ハイボールとは気球の事である。西部開拓時代の1865年5月10日、東部オハマと西部サンフランシスコから敷設を始めた鉄道がユタ州のプリモントリー・ポイントで繋がったのだが、それまでインディアンからの襲撃を見張り、被害を最小限に食い止めた気球に工事に参加した皆が「ハイボール!」と、ウイスキーソーダで乾杯して以来、ウイスキーソーダをハイボールと言うようになった。なので日本では「気球ください」と言っても間違いではないが、・・・・・通じないだろう。


    【地ウイスキー】
    国産ウイスキー(whisky)の殆どは大手のメーカーが製造したものですが、地方でつくられている「地ウイスキー」もあります。銘柄も現在では50種以上あると言われ、アルコール度40未満のウイスキーが大半だそうです。大手のメーカーものと違った味わいと香りで、ウイスキー党達の中で静かな人気を呼んでいます。

    Web検索しましたら福島県白河市の地ウイスキー「キングウイスキー エクストラ」や、秩父の地ウイスキー「武州」などがヒットしました。中には福島県郡山は笹の川酒造の「THIS IS」の様にケンタッキー産の原酒を使用している変わり種もあり、一度飲んでみたいなと思いました。


    【リキュール】
    リキュール(liqueur)は混成酒の一種で、中世頃に「不老長寿の薬」としてつくられたのが始まりだそうです。まさに「百薬の長」を目指したのですね(笑)。蒸溜酒に香草や果物や砂糖で香りと甘味を加えられ、その柑橘系の香りから「飲む香水」ともいわれてます(不味そうですね)。リキュールは果実系のものが多く、洋菓子の風味づけにはオレンジ系のキュラソーやコアントロー、ペパーミントなどが使われているみたいです。

    リキュールって名前は聞くけど、料理酒だったのか。広辞苑にはアブサンもリキュールの類に入ってました。じつは、いままで「アブサン」なんていうのは日本酒だと思ってました・・・(漫画の読み過ぎ?笑)。ちなみにアブサンは1703年にフランス人医師によって、いろいろな香草類をブランデーに入れて造られたとか。(アルコール度数は68度!)


    【日本酒】
    日本酒の銘柄の中でも「○○正宗」と「正宗」がつくものは多く、300前後もあると言われています。この「正宗」を考えついたのは天保時代の灘の造酒屋、山邑太左衛門さん(桜正宗本舗の先祖)。寺で、経文に「臨済正宗」という文字を見つけ「正宗(セイシュウ)」という文字を清酒(セイシュ)にひっかけ「酒の名前にピッタリ!うひうひ」ということになったのだそうです。

    そして熱燗!。 寒い季節にはやっぱり熱燗ですが、この「熱燗」というアルコールを温めるという世界でも稀な飲み方を発明したのは平安時代に嵯峨天皇につかえた左大臣の藤原冬嗣。嵯峨天皇が秋の狩りに出かけた時に、寒いので藤原冬嗣が酒を温めて献上したところ喜ばれた故実を元に「酒の燗は9月9日〜3月2日までたるべし」となったそうです。「燗」というのは火との間を意味する「熱すぎず冷たすぎず」という人肌温度の事。

    よく飲みすぎて「泥酔する」 と言いますが、千鳥足で歩いていドブにはまって泥だらけになってしまうからだと思っていたら、空想上の虫である「泥」というのが人間の酔った姿に似ているところからきているのだそうです。この「泥」という虫が、骨がない為にクニャクニャと幾重にも重る様子から来ているのだそうです。あなたは飲むとクニャクニャします?(笑)

    「お銚子2本ね!」と言うと、何故か徳利が2本出て来ますが「銚子」と「徳利」は別物なんだそうですね。「銚子」は三三九度に使うような鍋型の注ぎ口と持つところ(柄)が付いている奴で、「徳利」の方は、江戸の終わりに登場して現在に至る陶器で出来た奴。しかし「徳利じゃないよ、お銚子!」なんて叫んでも、飲み屋のオヤジに「銚子にのるんじゃないよ!」と言われるのがオチであろう・・・くっ、ハズしたか。


    【キュラソー】
    キュラソーは、南米ヴェネズエラ沖にあるキュラソー島(初め中央アメリカ、旧オランダ領西インド)で採れた小粒のオレンジで作られたのが始まりで、島の名前をそのまま付けたそうな。種類としては琥珀色をしたオレンジの果皮を加えて調味した甘味性のオレンジキュラソーや無色透明なホワイトキュラソーがあり、オレンジキュラソーではグランマルニエ、ホワイトキュラソーではコアントローが有名。リキュールの一種だそうです。


    ■アルコールのプルーフ■
    日本はアルコール分の表示に「度」と「%」を使っていますが、アメリカとイギリスでは「プルーフ」を使います。同じプルーフという単位でも、アメリカではアルコール100%を200プルーフとして表示していますが、イギリスでは同じくアルコール100%でも175プルーフとしています。なのでイギリスで70プルーフでもアメリカでは80プルーフという事で、日本では40度ということになります。距離の「マイル」とか「ヤード」みたいなものでしょうか?しかしイギリスのプルーフは半端な数ですね。


    【スノー・スタイル】
    グラスの縁を砂糖や塩で「雪が凍り付いたように白く飾る」というスノースタイルというそうですが、この言葉は和製英語で、諸外国では全く通用しません。それより「ソルティードッグ」という言葉なんかは以前テレビの宣伝で聞いたことがあるのですが、これも和製英語?

    正しくは Rimmed with sugar(solt)と言うのが正式なんだそうです。良く乾燥したグラスの縁の外側をレモンかライムの切り口に当てて1回転させて、平らな皿に広げた砂糖や塩の上に伏せると rimmed with sugar の出来上がり。この時、お皿に広げる塩や砂糖の量をケチらない様にという事です。


    【テキーラ】(tequila)
    メキシコ特産の蒸留酒で、竜舌蘭(リユウゼツラン)の樹液から作られるテキーラ。200年以上前にメキシコのテキーラという村の近くの山が火事になりました、略して山火事です(すいません)。メキシコの山々にはサボテンや、竜舌蘭という巨大なアロエみたいな植物が繁殖していたのですが、山火事がおさまり、しばらくして山へ行くと焼けた竜舌蘭から良い香りがしてきました。その茶色く糖化された樹液を発酵させて蒸留したのがテキーラなんだそうです。


    【ジン】(gin)
    トウモロコシ・大麦・ライ麦を原料として杜松(ねず)の実で香をつけた蒸留酒ですが、17世紀にオランダの医師Dr.シリビウスが利尿剤を作ろうとして杜松の実をエチルアルコールに浸して蒸留したところ良い香りが・・・。一口飲むと「なかなかイケル」。とりあえず薬局の棚に並んだが、愛飲家が見過ごす訳がなく酒としても人気を呼んだ。やがてイギリスへ渡り、ますます味に磨きをかけて世界中に広まったそうな。


    【フィーズ&サワー】
    カクテルの一種で、ジンをベースにしたものはジンフィーズなどと言われる。ジンフィーズは、ジン+シロップ+レモンジュースをシェークしたもの。ウイスキーをベースにするとウイスキー・フィーズとなる。「サワー」はベースになる酒にシロップ+レモンジュースでシェークし、炭酸で割ったものだそうです。


    というわけで、 一般的に我々日本人は、いわゆる酒盛り的な「陽気なお酒」を好むみたいです。そうです、なんか口実をつくっては大勢で酒を飲み、笑い、歌い、踊り、騒ぎ、・・・つぶれる。(笑)

    これが外国 ですと、とくに欧米などでは映画のワン・シーンの様に、バーのカウンターでもって、静かにダンディズムなんか漂わせちゃって飲むというのが、実際に多いという事です。しかしこの様な「孤独な飲み方」が、欧米のアルコール中毒(シェイクヘッドって言ったっけ?)の原因になっているとか・・・。やっぱり酒は楽しく飲まなくっちゃね。(^-^)


    最後にビール ですが、新しいものほどおいしく、ビールの「飲みごろ」は製造後2か月までだそうです。もちろん冷暗所に静かに保管した場合で、高温、直射日光、震動や衝撃などの影響ですぐにビールの味は変わってしまいますので、お歳暮で貰ったりしても大事に保存せずに、すぐ飲んだ方が良いみたいです(笑)。飲みきれなかったビールは、料理や漬物、草木の肥料などに利用してください。

    あ、もう一つ 。飲もうとした缶ビールなんかを落としてしまった場合、テーブルの上でクルクルと缶ビールを20回ほどまわすと泡が吹き出す事はありません。宴会なんかでイタズラで缶ビールを振って渡された時などに有効ですね。ニヤニヤして「もう一本!」なんてビールを渡す奴が居たら、一応クルクルしてから開けてください。(笑)

     


     

     


  • 私のファイルの MENU へもどる
    Copyright (c) 1997 TAKUFUMI SUZUKI. All rights reserved.