【JR東海・片尻上げスカシ】
AOWAOW Essay.


 

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  • File No.43【JR東海・片尻上げスカシ】

    久しぶりに新幹線に乗った時の事である。通信仲間の集まりに出席する為、近くのJR東海・掛川駅から新幹線に乗った。出来れば「のぞみ」に乗りたかったのだが、掛川駅には「ひかり」も止まらないので仕方がない。これからも乗る事は出来ないであろう、つまり「のぞみは無い」という事だ。・・・す、すまん、いきなりつまらん駄洒落に走ってしまった。新幹線に乗るとすぐに「冷たいバニラのアイスクリームは如何ですかぁ〜」と、アイスクリーム売りのお姉さんがやってきた。

    バニラのアイスクリームと明言しているので多分バニラしか無いのだろうなと思いながらも、無性にチョコチップの入ったアイスが食べたくなったりして、どうも素直じゃ無い自分に気が付いたりするのであった。しかし見渡す限りビジネスマン。こんな客層にアイスは売れんだろうと思った。案の定、バニラを売るお姉さんは、誰にも呼び止められる事は無かった。それでも律儀に振り返って一礼をして、次の車両に去っていったのである。それを見ていて、何故か哀愁を感じてしまうのであった。

    「温かいコーヒーは如何ですかぁ〜」、その後すかさず登場したのがコーヒー売りのお姉さんである。このお姉さんは殆どの人が呼びとめてコーヒーを買っていた、もしかすると私の所へ来る前にコーヒーが無くなってしまうのでは?と、心配になるくらい売れていた。考えてみると、さっきのバニラのお姉さんはコーヒーを売るための「布石」なのではと思えて来たのである。アイスのお姉さんの時は「そんなもの食べるかいな」と思わせておいて、つづいて真打ち「コーヒー」のお姉さんの登場である。コーヒー好きの私で無くとも注文してしまうという寸法である。そうすると一つも売れなかったバニラアイス売りのお姉さんは、振り返って一礼した時に、本当は「あんた達は、このあとコーヒーを買うのよ、ふふん」とか思っていたに違いないのである。そう考えるとちょっと悔しいが、コーヒー売りのお姉さんが来たので「すいません、コーヒーください」と言って、お釣りの無いように300円を渡すのであった。

    前置きが長くなってしまったが、事件はそのあとすぐに起こった(正確には私が起こした)。コーヒーで温められたので、腸の蠕動運動が活発になった為なのか、無性にオナラがしたくなったのである。我慢しようとも思ったが、以前何かの本で「オナラは我慢すればガスが腸に吸収されて出なくなるが、身体には良くない」と書いてあったのを思いだし、トイレへ行ってすれば良いものを、その場で片尻上げてスカシてしまったのである。「オナラには、ブゥー・スゥー・ピィーの三種有り、ブゥーは音有り匂い無し、スゥーは音無し臭い有り、ピィーは身(み)の出るおそれ有り」というが(ほんとか?)、その時3秒間に渡ってスカシたオナラは、自分でも驚くほど臭いが強烈であった。

    私の前の席の人などは、何気なく窓際に掛けてあった背広を持って、そそくさと車両を出ていった程である。いかん!反対側の席の人も辺りを見回している。こりゃ後ろの席の人は完全に気がついているだろうと、外の景色を見るフリをして、窓ガラスに写る後ろの席の人の様子を伺ったら、彼は不幸にも弁当を食べている最中。幕の内に入っているシュウマイの匂いが変なのかと勘違いしているらしく、シュウマイをクンクンしている。チャンスとばかり、私は何気なく荷物を持って車両を移動した。自動ドアが閉まる際に振り返ると、後ろの席の人は幕の内のシュウマイの匂いを、まだ嗅いでいた。すまん、そのシュウマイが悪いのでは無く、私が悪いのだ。ゆるしてくれ。

    満員で無かったのがせめてもの救いであった。しかし人間のオナラでもこんなに臭いのに、オナラをすれば世界一の「スカンク」とはどの様な匂いなのだろうか。先日もカナダ在住の方が家の近所にスカンクが住みついていて、猫が追い回すのか毎晩の様に臭い風が窓から入って来るという話しを聞いたが、スカンク自身は臭くないのであろうか。気になって調べてみたら、なんとスカンク自身も臭いそうである。気を失う程では無いらしいが、身を守る為とはいえ、かなり我慢しているらしい(笑)。だからちゃんと尻を風下へ向けて肛門線から分泌するそうだ。自分の武器にやられて気絶したのでは洒落にならない(ん?洒落になるなぁ)。

    自分の武器にやられるといえば毒蛇なんかはどうなのだろうか?、毒蛇の毒は人間の命を奪う程の武器である。毒蛇が自分を噛んで自殺したという話しも聞いた事は無いが、調べたら自殺出来るヘビがいた。それは毒蛇の王者コブラさんだ。毒が強すぎる為に同じコブラ同士でも、その毒に耐えきれないという。つまり自分の毒で自殺出来る可能性があるという事だ。ちなみにその他、ハブやマムシはというと、ハブ同士、マムシ同士では同種の免疫を持っているので致命的では無いということである。もちろんマムシがハブに噛まれたら、死んでしまうそうだ。


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