【マウスでマウス】
AOWAOW Essay.


 

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【セブ島の子供達を学校へ】
Plumeria Cebu Educational Association Inc.



  • File No.46【マウスでマウス】

    世界最初のコンピューター、エニアック(ENIAC)とは、電子式数値積分計算機の頭文字をとって命名されたそうだ。そういえば微分・積分とは。「微かにわかるのが微分で、積み重ねればわかるのが積分だ」などと言って笑わせてくれた数学の教師を思い出した。ENIACはアメリカのペンシルバニア大学で、モークリーとエッカートという博士らによって開発され、完成したのは1946年、第二次大戦が終結した翌年のことである。

    ちなみにENIACは弾道計算を行う軍事用として開発されていたので、戦争には間に合わなかったという事になる。ENIACは真空管18000本、コンデンサ10000個、ハンダ付けは50万カ所、重さ約30トンでビルの1フロアーを占領し104KW/hの電力を食いながら30分に1個の割合で真空管を飛ばし、時々火災も起こしたという名機である。性能は10年以上前のポケットコンピューターに勝らずとも劣るものであった。それでも当時のある科学者に「こんなコンピューターが数台あれば、世界中の計算を全部やれるだろう」と言わしめたそうである。

    じつは、書斎の本棚(ホントは中古事務用デスク横のカラーボックス)を整頓していたら、1984年5月号の最新科学情報誌「UTAN(ウータン)」が出てきて、丁度「コンピューターの歩み」のデータが載っていたのでした。同誌にはパソコンの新しい入力装置としてマウスが紹介されていた。

    勿論マウスといえばMacintosh、当時は高嶺の花であったのを思い出す。印象に残ったのはミノルタの広告に、まだ一重であった頃の松田聖子と、事典の広告の堀ちえみが、とても初々しい事でした。マウスといえば、パソコンスクールなどに参加したナイスなミドルの方などが、線を引く時に机の端までマウスを移動して「これ以上動かせない・・・」などとボケをかましている笑い話しをよく聞きますが、強者ですと、そのままマウスを机の裏へ移動させるという「裏技」を披露する方も居たようです。

    さてここで問題です、サイモンは言いました。
    マウスでお絵描きしていて、急に真っ直ぐな線や直角を描きたくなったとして、直線を引く為のソフトや付属のツールなどを使わずに、失敗する事なく、上下と左右に真っ直ぐな線を引くにはどうしたら良いでしょうか。ちなみに定規にマウスを当てて引く方法は、失敗する可能性がありますからダメですよ。

    オマケに直角を描く時はマウスのボタンを押して描き始め、指を離した時にはちゃんと直角が描かれている事にします。つまり直角の一筆書きですね。キーボードに触れてはいけません、マウスで直線や直角の線を引いてくださいね。ヒント。この方法なら少しぐらい後ろからこづかれても失敗しないでしょう。

    −−−お判りになられましたか?、答えは・・・−−−


    さて、その方法ですが。 マウスボールを外して、指で縦と横のセンサーローラーを動かせば良いのですね。マウスのお掃除をした人ならすぐに気がついたのではないでしょうか。気がつかなかった方は、マウスボールを外してみてください。きっとセンサーローラーが汚れているハズですので、ついでにお掃除をしてあげましょう。なにせマウスのお掃除をしていて思いついた問題ですから(笑)。ちなみに斜めの直線を引くには、マジックペンなどを二つのセンサーローラー両方に当たる様にして、同時に動かしてやると綺麗に斜めの線が引けます、ちょっと慣れが必要ですが・・・。え?、慣れる必要なんて無い?・・・ご、ごもっともでございます(笑)。

    マウスといえば 1963年にカリフォルニアのStanford Research Instituteで、Doug Englebartと、そのチームが、ユーザーインターフェースとしてワイヤーの尾のようなものを持つ、小さな木製のデバイスを開発したのが世界最初のマウスだといわれています。今やWIndowsやMacintoshの環境では、マウスなしでは考えられなくなりました。構造的には「機械式マウス」と「光学式マウス」が主で、マウスの移動をボールを回転させることで、移動量を電気接点で検出する方式が機械式マウスですが、接点が経年変化で劣化しやすく最近は姿を消しました(メカニカルマウスとも)。

    光学式マウスはボールを使うのは機械式と同じですが、移動量を光センサーで検出する方式で、最近のマウスはほとんどこの方式です(オプトメカニカルマウスとも)。それと「オプティカルマウス」というのもあって、マウスの移動を光センサーと専用のマトリクスシートで検出するものです。これはボールを使用しないために精度が高く、経年変化も少ないのですが、専用のマトリクスシート以外の場所では使えません。

    というわけで、皆さんがお使いのマウスのローラーは、見た目で機械式と思ったら実は光学式で、あのローラーの端にはギアの様なプラスチック製の円盤がついていて、それを挟む様に赤外線センサーがついています。試しにボールだけでなくビスを2本外してマウスの蓋も取り去って見ると、ギアを挟む赤外線センサーの部分が良く判りますです。このローラーの端のギアを動かすと、昨日問題に出した直線や直角などは思いのままです。どうぞお試しくださいませ。
    え?つくづく暇な奴だって?・・・ほっといてください!。
     


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