QRef のデータファイルに修復が必要となる場合
レコードの消去と追加を複雑に繰り返しているときに、稀にどこかでファイルが壊れる場合があります。その場合には、データファイルを修復しておくことが重要です。
- データを入力したのに、確実にセーブされないように思う。
- 入力したデータが別の場所に移動しているように感じる。
のような場合には、データファイル内のレコードに問題が発生しています。修復を試みてください。
QRef のデータファイル修復の方法
1)[File]-[Chek the data file] による方法
データファイル内の削除チェインとオーバーフローファイルの整合性をチェックします。修復の必要があれば自動的に修復をします。
2)データ転送用テキストファイルによる方法
データ転送用テキストファイル(Plain text file for data transfer)は登録されたレコードの全ての書き込み、テキストファイルとして保存するために使用します。削除レコードがある場合には、『削除レコードを含めて出力( Export all including already deleted redords)』の機能を使用して、全レコードのデータを保存します。削除レコードは、データ転送用テキストファイルを読み込む際に自動的に削除されます。
通常は1)を使用すれば大丈夫ですが、2)をおこなってデータファイルを完全にリフレッシュすることが必要となる場合があります。データファイル内部の削除チェインが複雑に壊れて、削除チェインが無限ループになってしまった場合などは、この方法で修復する必要があります(このような事態は滅多に起きません)。
データ転送用テキストファイルによるQRef データファイルの修復の手順
1) データファイルのバックアップ
データファイルの名前が Papers の場合、必須のファイルはPapers.ref, Papers.ovf の二種類です。[File]-[Backup]を使って、USBメモリなどにバックアップをします。[File]-[Backup]を使うと、リンクされたファイルや部分ファイルなど、関連する全てのファイルが自動的にバックアップされます。
2) エクスポートの準備
[File]-[Export] のダイアログで、左では[Plain text file for data transfer]、右は [All records] を選択します。出力はクリップボードを指定します。
3) 詳細書式の設定
[Plain text file for data transfer] の[Detail]ボタンを押します。書式として[Default]、区切り文字は [New line](改行) を押します。ここで重要なのは、必ず Export all including already deleted records にチェックを入れることです。これをしなければ、削除されたレコードを無視して読み込み、IDがその分飛ばされて、元の文献ファイルで作成したリンクが破壊されます。詳しくはここで[Help] を押して、
4. 削除レコードの扱い(全レコードを出力する場合、それを読み込む場合に重要です)
の部分をお読みください。4) データ転送用テキストファイルの出力
以上の準備を終わったら、詳細書式設定のダイアログで[OK]ボタンを押し、エクスポートのダイアログでも[OK]ボタンを押してデータ転送用テキストファイルの出力をクリップボードに対しておこないます。全てのデータはここでクリップボードに保存されました。次に読み込むまではクリップボードの操作をしないように注意してください。
出力が終了したら、ここで QRef をいったん終了させます。5) 新規レコードファイルの作成
QRef をもう一度立ち上げます。そこで[File]-[New]で新規のレコードファイルを作成します。修復の対象としているディレクトリとは異なる場所に、 新しいデータファイルを作成します。名前は元のデータファイルと同じ、すわなち Papers とします。
6) インポートの準備
[File]-[Import] のダイアログを表示し、左は [Plain text for data transfer]、右は [Continuous read] を選び、クリップボードからの読み込みにチェックを入れます。
7) 読み込みの詳細設定
[Detail] ボタンを押し、書式設定のダイアログで、書式[Default] を選択します。区切り文字は [New line](改行)とします。
8) 読み込み
詳細書式設定のダイアログで[OK]ボタンを押し、続いてインポートのダイアログでも[OK]ボタンを押すと、クリップボードからデータが読み込まれて、新しい文献ファイルが復元されます。 削除レコードの処理は自動的におこなわれます。
9) 元のデータファイルに上書き
上書きするのは Papers.ref と Papers.ovf だけです。新しく作ったこの二つのファイルを元のデータファイルのディレクトリにコピーすれば、上書きされることになります。これで元のデータファイルのうち、必須の情報が上書きされ、リンクフォルダともそのまま結合されます。
【注意】バックアップしたファイルはしばらくは保存しておいてください。しばらく使用して問題が無ければ、削除してもかまいません。