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人類の進化とロマン

30 を過ぎ,ドナーカードに書き入れてからというもの,死について考えることがある.酒を飲みながら,つらつらと考える.肝臓や,心臓,そして網膜と本当に良くできているなぁ っと考えることもある.

生物が誕生して,40 億年.そして人類がチンパンジーとの共通の祖先から別れてから,およそ 500 万年.壮大なる実験の結果,今現在の姿がある.髪や爪の存在など,ほとんどのものにそれなりの意味があるはずだ.

そう考えると,血管が集中する脇を守るための毛を,そう簡単に取り除いていいのだろうかとも思う.反面,人間の備える機能,器官の持つ役割を考えてみるのも面白い.

例えば,人間の消化器官は,食物を消化し,栄養を吸収し,排泄物を出す.一方,実は人間の消化器官は,人間の排泄物をその人間にとって好きな臭いをつけるという役割を持つという.そう,だからこそ他人の排泄物,すなわち "うんこ" は臭いのだ.

さて,うんこの臭いを自分の好きな臭いに変えられることが,できるということは,ド・フリースの取捨選択説を採用すると,自分のうんこを好きな臭いにできなかった個体は生き残れなかったことになる.

自分のうんこの臭いを好きになれないことによる不具合とは,何だろうか ? もしかすると,猫や犬,熊などの多くの哺乳類が糞や小便の臭いなどで,縄張り等を主張したり,見分けたりする.その名残ではないだろうか ? 自分のうんこの臭いなら落ち着くが,他人のうんこの臭いには,強い苛立ちを覚える.そんなものの名残ではないだろうか ?

一方,現代の人間の嗅覚や臭覚はかなり退化していて,その分解能は非常に低い.そのために,無果汁のジュースをなどに騙されてしまうのだ.すると,人はひとそれぞれ固有の臭いのうんこを排出するものだが,その分解能に限界があるため,その組み合わせは有限である.

そう,気付くのは,この世にはわたしと同じ臭いのうんこを排出する人が他にもいるのではないか.まるで,わたしの分身のように.

いと,おかし.


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