おせっかいな注釈

文書型宣言
HTML2.0がラテン1型文字コードを指定していることに注意してください。つまり、HTML2.0では日本語が使えません。この点を改善するために、RFC2070ではHTML2.0の国際化が定義されています。RFC2070に拠る場合、文書型宣言は次のようになります。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//IETF//DTD HTML i18N//EN">

日本語を使うページは、これでいきましょう。 また、RFC2070は、文字コードの設定について述べています。

お気づきかと思いますが、HTML2.0には<CENTER>、<FONT>、<BLINK>、<TABLE>、<FRAMESET>などポピュラーなタグが含まれません。これらは全て拡張タグです。拡張タグを使用するなら、i18Nを指定してはいけません。HTML3.2にしましょう。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 3.2 Final//EN">

それにしても、どのタグが拡張タグなのか、いちいち調べるのは面倒だ!と思うなら、jweblintのようなHTMLチェッカを使うと一発で分かります。アップロードする前に、必ず確かめてください。

ほとんどのHTMLエディタは、新しいページを作る際に上記HTML 3.2による文書型宣言をしています。ところが、Microsoft FrontPage 2.0を使用した場合には、なぜか次のようになります。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//IETF//DTD HTML//EN">

これはHTML2.0を指定したことになりますから、拡張タグは使えないはずです。ところが、Microsoftのホームページには拡張タグが大量に入っています。自分で自分の首を絞めているようなものではないかと思うのですが。

文字コードの設定(RFC2070より)
ハイパーテキストにラテン1型文字コード以外の文字を使う場合には、HTTP応答の頭(かしら)にある"Content-Type"の場所に、"charset"項目が含まれていなければなりません。例えば、JISコードを使う場合は、頭に次の一行が入っていればいいわけです。

Content-Type: text/html; charset=ISO-2022-JP

この一行を加えるためには、METAタグを使ってサーバ側に指示すればよろしい。HTML文書の頭に次の一行を入れてください。二行で表示されるかも知れませんが、記述するときは一行にしてください。

<META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html; charset=ISO-2022-JP">

上記はJISコードを使用する場合でしたが、日本のパソコンで普通に使われているのはシフトJISコード(別名MS漢字コード)です。これを使う場合は、次のようになります。

<META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html; charset=Shift_JIS">

ただし、シフトJISコードはちょっと前まで国際規格ではありませんでしたから、旧来の利用者代理では無視されるかも知れません。一般的には、JISコードを使うのが望ましいでしょう。今ではシフトJISコードもIANAに登録されているので、使えないということはありません。
ついでながら、シフトJISコードはなるべく通信用には使わないでください。8bit-encodingであるシフトJISコードをインターネットへ流すと、メールを中継するSMTPサーバが対応しきれない場合があります。まともなメーラやニュースリーダなら、JISコードへ変換して送信しているはずですが、Microsoftの製品に限ってそうではありません。

なお、HTML文書には標題が必要ですから、頭は最小限でも次のようになるはずです。

<HEAD>
<META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html; charset=ISO-2022-JP">
<TITLE>あなたが選ぶすてきな標題</TITLE>
</HEAD>

HTMLエディタに任せっ放しなのか、標題をきちんと書いてない方もいらっしゃるようです。

規定がありません
ですから、段落全体を字下げして表示するには、当分の間は別のタグを代用するしかありません。

  1. <BLOCKQUOTE>
    この要素は引用文を示すためのものです。字下げは実現されますが、左側だけでなく右側も字下げして表示されることがあります。単に左揃えして字下げするつもりであれば、意図しなかった表示になるかもしれません。

  2. <DL>
    もうひとつ考えられるのが、リスト要素にする方法です。リストにすれば段落に記号や番号をふることもできます。番号などが要らない場合は、定義リスト要素<DL>が使えます。
    <DL>

    <DT>題名 <DT>作者名

    <DD>字下げして表示する段落

    </DL>

    こうしておけば、HTMLの語法上正当なかたちで字下げできるのではないでしょうか。

ブール関数
なにやら難しそうに聞こえますが、TRUE or FALSE(真/偽)のことです。Yes or No(はい/いいえ)の二者択一と言い換えてもいいし、ON or OFF(入/切)のことだと思ってもらっても結構です。

この実体セット
これをJISコードと同時に使うことはできないため、この部分は訳出していません。#128番以降は日本語活字では半角カナになってしまいます。

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魔術幻燈
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