伝説のアナウンサー、再び

 四国南西部の地震
 担当したNHKのアナウンサがすばらしかった。
 深夜のことだ。町役場の人だって真っ暗で、連絡だって入ってこない。せいぜい身の回りのことしかわからない。そういう場面でも話すことを見つけられるように「私は宿毛に行ったことがないのでわからないのですが、そちらはどのような地形なのでしょう?」「海に山が迫ってますので、がけ崩れが怖いですね」「道が寸断されるて救援が難航するという危険がありそうですね。」
 専門家だってすぐに話すことがすぐ出てくるとは限らない。だから分かっていて問う「南海トラフとの関係が懸念されるところですが」「それについては気象庁が・・回りやすくなるというものだ。」
 しかも中継が一段落したところで「これからお休みになる方もおられると思いますが、そのような方に対してアドバイスはありますか?」これには鳥肌が立った
。  このアナウンサーは先輩たちの絶叫や、同じことの繰り返しを何度も聞いてきて、自分だったらどうするか?考えて、シミュレーションしながら何度も推敲し、そして自分のスタイルを作ってきたのだろう。でないとあんなことできるものか。どんな市民団体からも文句が出てきそうもない言葉使いなんか、いったいどれだけ選び抜いてのことなのだろう。

 だから言うよ。あなたのおかげでケガしなかった人、慌てず避難できた人、絶対にいる。新潟大火、局の屋上から見える範囲の情報を伝え続け、避難できる方向を判断し、人的被害を驚くほど少なく抑えた伝説のアナウンサーに、あなたは匹敵する。

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