オフィス拡充で景気拡大

 昔は公文書のサイズはJIS規格に従って「B判」が標準となっていたが、1992年の第三次行革審の答申で「A判」になったそうだ。グローバルスタンダードで、いいことなのだそうだ。
 つられて会社の書類もA判になり、素直に従っているが、でも個人で書いている業務日記はどうしてもB判に落ち着いてしまう。

 なぜそうなるのか?ある日、気がついた。「机がJIS規格のままだから、ノートもJIS規格のB判が合うのだ。机を狭いまま書類だけA判にしても手狭になるだけだ。(そういやパソコンも机の上に載っているのでJIS規格策定当時に比べ机は更に手狭なはず。)」
 そういえば、駿台予備校の机、B5のノートを広げて、隣にA5のテキストを1ページ分だけ並べる。一人分はそれだけの狭さだったなあ。そういうデザインだったわけだ。これでA4ノートなんか持ってこられたら困るだろう。(直接関係ありませんが、各予備校が発表している「当校出身者の合格者一覧名簿、個人情報保護法が施行されると情報漏洩になってしまいますなあ。週刊誌の大学合格者一覧も同罪。さあ、どうなるんでしょう。)
 そこで提言「書類に合わせて机のサイズも、一回り大きくしよう。」これでバランスがとれるはずだ。要するに執務スペースもグローバルスタンダードに合わせようということだ。
 経済効果もすばらしいものがある。まず、各社、各団体が机を買い換える。これで需要が増す。費用はかかるが企業の収益は好転してきているのだ。当然経費で落ちるし、たいした問題にもなるまい。机が広くなると、仕事の能率も増す。やる気も出てくる。待遇の改善がなかなか見られない労働者にも幾分か報いることになる。
 まあ、ところによってはオフィスが手狭になるかもしれない。するとオフィスビルの需要が増え、不動産の2004年問題も解決する。
 なんてすばらしいアイディアなのだろう。電源電圧を200Vにするよりよほど効果的かもしれない。(なぜ220Vでなく200Vなのだろうねえ。いずれ非関税障壁と言われるぞ。)電化製品の切り替えのように個人に負担をかけないというのもポイントが高い。
 問題は環境に負荷をかけるかどうかだが(電源電圧を上げるメリットとしてハイパワーの家電が使える、というのが上げられるが、これは環境負荷が大きくなるはずだ)、机は家電よりは廃棄しやすいだろうし、開発途上国の学校に寄付しても良い。幸いなことに机は古くなっても漏電等の事故は起こさない。コンセントが合わず使えないということもない。不良品の選別も容易。比較的他国の人にももらってもらいやすいものだ。
 というわけで、不要となった従来の机を開発途上国に送る費用を賄うために募金活動を起こそう、、、って今から始めたら詐欺だなあ。

 最近、筆者はオフィスレイアウト変更の仕事を始めているのか、と思った方がいるかもしれません。私は町の何でも屋。

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