不確実性の仕事術

 大型プロジェクトが追い込み時期に入ったせいか皆さんの仕事の順序が変わってきたような気がする。
 いままでは大雑把にいって「優先度の高いもの」から手を付けていた。
 これはこれで十分な理由がある。一般に仕事を早く片付けるコツとして言われていることでもあるようだ。
 ところがこれやると、優先度が低いけれども、必須のものを「優先度の高いものが終わってない」という理由で先延ばしにする事象を誘発する。規模の大きな仕事の場合、優先度の高い重要なものは関係者が多いのでなかなか決まらないことが多いため、ようするに、言い方は悪いが
「優先度の高いものが終わらないうちは、それを口実に他のものについてサボる」
と区別がつかないこともあったわけだ。

 ところが忙しくなったせいか「計算の立つものから実施する」に変わった。優先度に拘らず今やれることを先に終わらせてしまう、ということだ。ルーチンワークよりもプロジェクト寄りの仕事が多い場合、結局この方が早く片付くことが多い。

 首都圏の人なら東日本大震災直後のことを思い出してほしい。
 通常であれば、優等列車(快速とか私鉄の急行とか)に乗って早く目的地につくことを優先していた人でも、目的地に近づくことを計算できるならばと各駅停車でも、まずは今来た、そこにある電車に乗り込んでいたでしょう。
 そういうことです。

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