「風」水害対策、真剣に

 台風19号、ノーマークの千曲川があふれたりしたことで、地震以外の防災が気になっていると思う。「地震、雷、火事、おやじ」という言い回しに洪水が含まれていないことを考えると、これは日本人にとってかなりのパラダイムシフトであると言ってよかろう。しかしそれでも「消防団長」が深夜に水位が上がっているのを見て「火の見櫓の半鐘を、5分だけ鳴らせ、あとは逃げろ!」と指示したことがあったように、常に今できる最高のことは何か?を考えられる人間がいたため救われた命も有ったりしてジーンとくるのだが。

 しかしながらもっと身に迫った災害があったりする。せいぜい傘が壊れてびしょ濡れになる、といった程度で大した被害はないのだが頻度が高いだけにそれはそれで深刻だ。水害はよく「風水害」とまとめて言われるが、その「風害」である。
 高層ビルの近くに勤務していると、通勤中、少し風が強いだけというのに、あるいは風なんて強くない、という日であっても、とあるビルの前だけ異常に風が強く「飛ばされそうになる」のだ。そこだけ風速20メートル、なんてなると遠回りしてビルの裏手を通ったほうが安全だ。ところがビル風なもんだから、風が強いと分かるのはそのビルの前に差し掛かって、はじめて、なんだよね。迂回するのはもっと手前からでないとよろしくない。
 というわけで川の水位、定点カメラで情報公開よろしくそのビルには「定点風速計」を設置して情報公開をしていただきたいものである。自分ところの風が強いの知ってるでしょ。今まで植えた木が4本ほど倒れているし。わかっとんのかベルサール。そもそもベルサールという発音が良くない。いさぎよく「ベルスール」にすべし。そちらの方がフランス語に近い。少なくとも秋葉原は「ベルスール秋葉原」と表記すべきだろう。「ベルスール」とはbelle-soeur、「義理の妹」の意味。「義理の妹秋葉原」更なる人気爆発は保証される。マーケティング的にも大正解。

 認めたくない人も多いんだろうけど、実は民主党が利根川の水害を防いだという点あるんだよね。八ツ場ダム。事業仕訳で一度凍結となり、野田首相の時に復活した。そのため、絶妙のタイミングで試験貯水がはじまっており、その時以外ではありえない水量をがっちりとどめておくことが出来た。
 当初の予定どおり工事が進行していたらとっくに完成して、台風19号の時には溜め込む余力がなく、放水せざるをえなかっただろう。結果オーライの偶然だけど、民主党が政権を取ってたから、下流は救われたんだよね。「民主党が事業仕訳で凍結したままになっていたら」という人は、再開を決定したのも民主党で、かつ凍結期間がなかったらひどいことになっていたかもしれない、というは意識しておいてくれないとフェアじゃない。

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