珍しく巨人に肩入れ、菅野のドラフト

 「僕は伯父にあこがれて野球を始め、伯父と同じチームで野球をすることを夢見て練習してきました。一位指名は光栄ですが、ここで受けてしまうと、僕は夢をあきらめたことになってしまう。そんな人間がプロでやっても、技術を見せることはできても、人に夢を与えることはできないでしょう。それでも良いというのでしたら検討はします。」

 僕は読売が嫌いだ。ドラフトとなるとかなり強引なこと、ずるいことをやっている。それも一回ではない。だが、今回だけは読売巨人軍の肩を持ちたい。「血縁」が入っているからだ。あこがれの伯父と一緒に野球をやりたい。なんて純粋な夢だろう。日本ハムはこの夢を邪魔したわけだ。
 「君の夢はわかる。しかしうちの球団はどうしても君がほしいんだ。うちで新しい夢をつかんでほしい」まあこんなことを言うはずだ。だったらもっと早く言えよ、である。選手の希望は知っているはずだ。だったら指名前に言えばまだ筋は通る。が、企業秘密だから情報管理もあって言ってなかった。。。ふーん。是非入団してほしい選手にすら言うことができないほど重要な情報かなあ、そりゃ次期監督を誰にするか、なんてのならそうなんだろうが・・・「君を指名します」ということすら言えないほど選手本人を信用してない球団が、そこでプレイしてもらおうとしても疑心暗鬼で全力を出せないだろう。

 これは真っ正面からとらえれば日本ハムがプロ野球をどう考えているか・・・プロ野球のオーナー企業としてふさわしいかを問うことにもなる。ルールがあるんだからそれに則っている限り、勝てばいいんだよ、と堂々とおっしゃってくれるならわかる。なら甲子園で松井を全打席敬遠した投手でも獲得してくれ。まさに日本ハムの象徴だ。あそこまでなりふりかまわなかった奴を私は知らない。大丈夫、プロとしてやっていける。敬遠専門のワンポイントリリーフとしてピエロのようなメイクをして出てくれば怒声はかえる。そうなれば逆に同情するファンも出てくる。これはこれでプロとして通用するんじゃないか?
 ファンの夢なんかどうでもいいんだよ。勝てばいい。そう思っているならはっきり言ってくれ、ならば認めるよ。でもそんな球団、間違ったって応援する気はないね。まだ「モバゲーファイターズ」として身売りしてくれる方がよい。つまり、プロ野球という芸能の担い手としてふさわしくないと言っているのだ。

 まだ江川はよかった。空白の一日、違法ではない。ただし紳士協定は破っているから、見返りに小林を阪神に出した。そして小林が気迫の力投!同情が共感に、そして阪神ファンが思いっきり応援した。ほらドラマができたじゃないか。

 菅野投手の記者会見はこんなふうであってほしい。
 「伯父はあんな人ですから、人前では愚痴を言いません。でもテレビを見ていると僕には分かるんです。智之、はやくうちに来て力を貸してくれ、って声が聞こえるんです。その僕の夢は破れました。でも僕は野球が大好きです。だから伯父の果たせなかった、言い出すことすらできなかった夢である大リーグ入りを目指してこれからがんばりたいと思います。」
 これで完璧に筋が通る。ここで日本ハムが大リーグの親密球団のトライアウトへの紹介状を書くようであれば、日本ハムもなかなかやるじゃないか、だけどね。まあサンフランシスコ・ジャイアンツでいいかな?「伯父の紹介でテストを受ける」何か違和感があるだろうか。


(2011.11.22補足)
 菅野君は一浪ってことみたいね。
 なるほど、来期V逸なら原監督解任といわれている。しかし、原監督でなければ菅野君は巨人志望理由がなくなり、どの球団でも入団してしまう。
 つまり、菅野君を来年のドラフトで指名するという前提がある限り、ナベツネといえど原は解任できない。
 上手い手だ。そこまでは読めなかった。
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