編集後記

1999/7/3版

FECOフォーラムの思い出

株ソフトを自作し、文字放送から取得した株価データで運用をはじめて、 はや11年になります。 初代は国民機PC9801、2代目はMacintosh、3台目はWindows用と、 節操も無く、プラットフォームを乗り換えてきました。

2代目はMacintoshの頃から、「オンラインソフト」とか「フリーソフト」 なるソフトウエアのディストリビューションの形態が一般化し、 それにあわせて、自作株ソフトを公開してきました。 最初は、niftyserveのFECOフォーラムのデータライブラリで公開を はじめました。1995年頃のことです。

niftyserveのFECOフォーラムは、1995年当時は、非常に活気がありました。 「株勝」とか 「KYas」 などの株ソフト(当時は国民機用とかWindows3.1用) が公開され、これらの作者がフォーラムの会議室でサポートをしておりました。 「株勝」と「KYas」の作者が不仲で、一触即発状態だったのが、今となっては なつかしい思い出です。

最近ではFECOフォーラムは閑古鳥がないています。インターネットが普及してからは、 niftyserveのフォーラムは地方都市の商店街のごとく、衰退の一途ですが、 FECOフォーラムは特に大きく衰退しました。この最大の原因は、 あるときから、会議室の発言に引用を禁止したためでした。 オンラインコミュニケーションでは良く使われる、「>」を使って 引用するアレですね。禁止に仕方が半端ではなく、ちょっとでも引用が あれば、発言をシスオペが削除するという強烈なものでした。そのかいがあって、 多くのユーザはFECOフォーラムを去っていき、今に至っています。 まぁ、niftyserveのフォーラムは、所詮シスオペの私物ですから、 ぐたぐたいってもはじまりませんけどね。

今では月に数件〜10件程度の発言はあるのですが、その大半は、 「某シェアウエアのバージョンアップのお知らせ」(少し安定したものができたら公開したらよいと 思うのに...、余計なお世話でしょうけど )なので、 まるで、「某シェアウエア」専用会議室の様相を見せており、新規参入者が発言する 余地が見あたりません。この会議室もこのまま朽ちていくのでしょうか...

FECOフォーラムのデータライブラリに、ChartScape/Macの前身のVAChartProという Macintosh用の株ソフトを公開していたのですが、年間数十回程度しか ダウンロードの実績がありませんでした。まぁそんなものかと思ってはいたのですが、 FECOフォーラムの衰退が激しいので、別の公開スペースを探し、 1999年3月からvectorサイトでの公開をはじめました。

vectorのこと

vectorから公開すると、ホームページエリアの無償貸与をはじめ、さまざまな 特典があり、ありがたい限りです。FECOフォーラム時代ともっとも大きく変わったことは、 ダウンロード数の多さです。

vectorからは月に一度、ダウンロード数のお知らせがあります。これによると、 ChartScape/Winは、公開後、500件/月、ChartScape/Macは250件/月の 実績となっています。これは単なるダウンロード実績であり、ダウンロードした 方がすべて、実ユーザになるとは限りませんけどね。 実ユーザは、ダウンロード数の1%程度と見積もっているのですが、どんなもんでしょう? シェアウエアならば、売上実績からユーザ数はわかるのしょうが、 フリーウエアのユーザ数はどうやれば把握できるのでしょうね。 「サポートは無し」と宣言しているので、ユーザが増えても、横着なメールは あまり来ないのでほっとしています。
バグ報告がありがたいのですが、これもあまり来ない...

本気でユーザ数を増やすなら、更新データのフォーマットを増やすとか、いろいろ 対策が必要でしょうね。

そしてパンローリング

ChartScapeをvectorで公開してからしばらくたって、 パンローリング(って会社か?) というところから、「株ソフトお宝読本」(だったか、ちょっと失念)なる書籍を 出版するので、ChartScapeを掲載したい旨のメールがとどく。

最初は快諾したものの、その後、稼働中のキャプチャ画像を送れとか、説明文を 送れとかと横着なメールが届く。要するに、記事をソフト作者に供出させて、 お手軽に本を作るらしい。さすがに、そんなもんにつきあっても何の得にも ならないので、掲載はおことわりしてしまいました。 シェアウエアだったら売り上げが上がるチャンスで渡りに船だったんでしょうけど...

どんな本ができるのか、見てみたい。けっこう高価な本のようである。


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