Secrets ver.0.7
by Catoo Craft

目次

はじめに
注意事項
使用しているアルゴリズム
Secrets のインストール
基本的な使い方
メモの保護・保護の解除
ラベル表示・テンプレート
パスワードの生成
メモ帳からの取込み
外部メモリへの書き出し
各種設定
はじめに
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Secrets は大切なデータを暗号化して保護するアプリケーションです。 アプリケーションが独自に暗号化するので、パームデバイス上でもデスクトップ上でも、しっかりデータを保護します。

Secrets v.0.5 で、以下の 2 つのオプションを追加しました。

  • 入力パスワードをすべて伏字にするオプション
  • Secrets 使用中の電源再投入時にパスワードによる認証を行うオプション
注意事項
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ご使用の前に、以下の注意事項をよくお読みください。

  1. 必ず日本国内でご利用ください。
  2. もしも Secrets のパスワードを忘れてしまった場合、暗号化されたデータは作者である catoo にも解読できません。 Secrets のパスワードを忘れないようくれぐれもご注意ください。
  3. 上記のことと矛盾するようですが、100 % 解読されない暗号は存在しません。 したがって暗号化された文書が第三者によって解読される危険性がいつもあることに認識しておいてください。

上記の点をご理解の上、ご利用ください。

使用しているアルゴリズム
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パスワードのダイジェストを生成するために MD5 アルゴリズム(RFC1321)を使用しています。また、暗号には Blowfish アルゴリズム(Bruce Schneier)を使用しています。

"Derived from the RSA Data Security, Inc. MD5 Message-Digest Algorithm"

Secrets のインストール
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Secrets を使用するために以下の 2 つの prc ファイルをインストールしてください。 HotSync 後に図1のように Secrets のアイコンが表示されればインストール完了です。

  • Secrets.prc
  • SecretsMgr.prc
Secretsのアイコン
図1. Secretsのアイコン
基本的な使い方
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Secrets の基本的な使い方は標準アプリケーションであるメモ帳とほぼ同じです。 新しく秘密のメモを登録するには、「新規」ボタンをタップするか文字の入力を開始してください。 メモの編集画面が表示されます。

メモの入力が終わったら「終了」ボタンをタップしてください。 一覧画面に戻ります。

インストール直後のメモ一覧
図2. インストール直後のメモ一覧
メモの編集(その1)
図3. メモの編集(その1)
メモ一覧(その1)
図4. メモ一覧(その1)

一覧画面、編集画面とも表示するフォントのサイズを変更できます。 それぞれの画面でメニューから「オプション」-「フォント...」と選択し、 フォントの選択画面からお好みのフォントを選択してください。

メモの保護・保護の解除
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Secrets はインストール直後、登録した秘密のメモがパスワードで保護されていません。 ここで説明する手順に従ってパスワード設定を行ってください。 秘密のメモをパスワードで保護すると、登録された秘密のメモが暗号化され、 Secrets 起動時にパスワードの入力を促す画面が表示されるようになります。

また、一度設定したパスワードを変更する方法や、 パスワードによる保護を解除する方法についても合わせて説明します。

一覧画面のメニューから「オプション」-「パスワード設定...」と選択すると、 パスワード設定のダイアログが表示されます。

パスワード設定(その1)
図5. パスワード設定(その1)
パスワードの作成
図6. パスワードの作成
パスワードの確認
図7. パスワードの確認

秘密のメモをパスワードで保護していない場合は、図5のように「暗号化」が「しない」と表示されます。 登録した秘密のメモをパスワードで保護するには、「する」をタップしてください。 パスワードを入力するための画面が 2 回表示されます。 1 回目はパスワードの作成画面(図6)、 2 回目は 1 回目に入力したパスワードの確認画面(図7)です。

正しくパスワードを設定できると、 パスワード設定画面の「暗号化」が「する」になります。 設定したパスワードを忘れないために、「パスワードのヒント:」もあわせて設定しておくことをお勧めします (図8)。

パスワード設定(その2)
図8. パスワード設定(その2)
現在のパスワード
図9. 現在のパスワード

一方、秘密のメモをパスワードで保護している場合は、図8のように「暗号化」が「する」と表示されます。 パスワードによる保護を解除するには、「しない」をタップしてください。 現在設定されているパスワードを入力するための画面が表示されます(図9)。 ただしくパスワードを入力すると、パスワード設定画面の「暗号化」が「しない」になります。

また、現在設定しているパスワードを変更する場合は、「パスワードの変更...」ボタンをタップしてください。 パスワードを入力するための画面が 3 回表示されます。 1 回目は現在設定されているパスワードを入力するための画面(図9)、 2 回目は新しいパスワードの作成画面(図6)、 3 回目は 2 回目に入力したパスワードの確認画面(図7)です。

パスワード設定画面の「Smart Unlock:」をタップすると、 パスワードを入力する代わりに上下左右ボタンの組合せを利用することができるようになります。

Smart Unlock の準備
図10. Smart Unlock の準備
Smart Unlock
図11. Smart Unlock

Smart Unlock を利用するための画面(図10)が表示されますので、 上下左右ボタン(機種により上下ボタンのみやジョグダイヤルなど)を使って、上下左右の組合せを入力してください。 画面上のボタンをタップすることでも組合せを入力することができます。

組合せを登録すると、Secrets 起動時のパスワード入力で図11の画面が表示されるようになります。 この画面で組合せを正しく入力すると、パスワードの入力をせずに秘密のメモを閲覧することができるようになります。

もし上下左右の組合せの入力に 3 回失敗するか、「キャンセル」ボタンをタップするすれば、 通常のパスワード入力画面が表示されます。

この機能を利用すると、煩雑な認証作業をスマートに済ませることができるようになりますが、 その反面、文字によるパスワード入力に比べて上下左右の組合せは第三者によって推測されやすいことに注意してください。

ラベル表示・テンプレート
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Secrets には、 秘密のメモを閲覧するときに標準アプリケーションのアドレス帳のような画面を表示するラベル表示機能や、 いつも定型的なメモを入力する必要があるときに便利なテンプレート機能があります。

インストール直後は 未分類以外のカテゴリーで、 これらの機能を利用するように初期化されています。

テンプレートの自動挿入
図12. テンプレートの自動挿入
必要事項のみ入力
図13. 必要事項のみ入力
メモのラベル表示
図14. メモのラベル表示

これらの機能を利用するように設定されているカテゴリーで新しく秘密のメモを作成すると、 登録されているテンプレートの文章が自動的に挿入されます(図12)ので、 必要な項目のみ入力してください(図13)。 入力できたら「終了」ボタンをタップして一覧画面に戻り、 もう一度登録したレコードをタップすると、図14のようなラベル表示なります。

ラベル表示では、「 :(コロン)」で区切られた行をラベル行として認識します。 最初にラベル行が現れるまでをタイトル行、 最後に現れたラベル行より後の行をメモ行と解釈します。 また、ラベル行として解釈している中で入力がなかった行については、 省略してラベル表示をおこないます(この例では「 支店名:」など)。

ラベル表示画面では秘密のメモを編集することができませんので、 誤操作による秘密のメモの消失リスクを軽減することができます。 実際に内容を変更したい場合は「編集」ボタンをタップし、通常の編集画面を表示させてください。

テンプレート
図15. テンプレート

一覧画面のメニューから「オプション」-「テンプレートの編集...」と選択すると、 テンプレートのダイアログが表示されます。 この画面でカテゴリー毎のテンプレートの文字列やラベル表示について設定することができます。

カテゴリー:」で設定したいカテゴリーを選択し、テンプレートを入力してください。

新規メモにいつもセットする」をチェックすると、 新しい秘密のメモを作成する際に自動的にテンプレートが挿入されます。 チェックをはずすとテンプレートは挿入されません。 その場合は、編集画面のメニューから「レコード」-「テンプレートの挿入」を選択し、 テンプレートを挿入してください。

ラベル表示を使う」をチェックすると、秘密のメモの表示にラベル表示画面を使用します。 チェックをはずすと通常の編集画面を使用します。

パスワードの生成
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Secrets にはランダムなパスワードを生成する機能があります。 この機能を使うことで第三者から推測されにくいパスワードを、必要なときに何度でも生成することができます。

編集画面のメニューから「レコード」-「パスワードの生成」と選択すると、 パスワードの生成ダイアログが表示されます。

パスワードの生成
図16. パスワードの生成

ダイアログを開くと、 現在の設定内容で生成されたパスワードが「生成されたパスワード:」に表示されます。 生成されたパスワードが気に入らないときは、「再作成」ボタンをタップしてください。 別のパスワードを再作成します。

大文字(A..Z)」、「小文字(a..z)」、「数字(0..9)」、「記号(#*..)」をチェックするとアルファベットの大文字や小文字、 数字、記号がパスワードの中に含まれるようになります。

紛らわしい文字は使わない」をチェックすると、 「 IlO0(大文字のi、小文字のl、大文字のo、数字の0)」をパスワードに含めないようになります。

選択した文字を必ず含ませる」をチェックすると、 チェックした文字が必ず含まれるようにパスワードを生成します。 チェックをはずすと、例えば、「小文字(a..z)」をチェックしていても 小文字を含まないパスワードが生成されるかもしれません。

文字数:」で、生成するパスワードの文字数を指定してください。

現在位置に挿入する」をチェックすると、 編集画面の現在位置に生成したパスワードを挿入します。

メモ帳からの取込み
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Secrets には、標準アプリケーションのメモ帳からメモを取り込む機能があります。 メモ帳に本来秘密すべきメモを登録している場合など、データの移行を簡単に行うことができます。

一覧画面のメニューから「レコード」-「メモ帳取込み...」と選択すると、 メモ帳の取込みダイアログが表示されます。

メモ帳の取込み
図17. メモ帳の取込み

メモ帳:」で取り込むメモのカテゴリを指定します。 選択したカテゴリにメモが登録されていれば、一覧にその内容が表示されます。 Secrets に取り込みたいメモのチェックボックスをチェックしてください。

すべて選択」をチェックすると、一覧のメモすべてがチェックされます。

取込み後削除」をチェックすると、Secrets に取り込んだメモをメモ帳から削除します。 メモ帳にメモを残したくない場合にチェックしてください。

取込み先:」で、Secrets へ取り込むカテゴリをしてします。 適当なカテゴリがない場合は、その場で新しいカテゴリを作成することもできます。

取り込みたいメモのチェックができましたら、「OK」ボタンをタップしてください。

外部メモリへの書き出し
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Secrets には、秘密のメモを外部メモリへ書き出す機能があります。 別のアプリケーションに秘密のメモを移行する際などにご利用いただけます。

一覧画面のメニューから「レコード」-「外部メモリに出力...」と選択すると、 外部メモリ出力ダイアログが表示されます。

外部メモリ出力
図18. 外部メモリ出力

カテゴリ:」で、出力する秘密のメモのカテゴリを指定します。

出力先:」で、秘密のメモを出力する外部メモリを選択します。

準備ができましたら、「OK」ボタンをタップしてください。 外部メモリの ドライブ:/PALM/Programs/Secretsrecord???.txtというファイル名で秘密のメモの内容が出力されます。

なお、外部メモリに出力されたテキストファイルですが、お使いのパソコンのOSによっては改行がうまく表示されない場合があります。 これは catoo の手抜きです。すみません。 m(__)m
# Windows でしたらメモ帳(notepad)ではなくワードパッド(wordpad)などをお使いいただければ正しく表示されます。

各種設定
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Secrets には、ユーザのお好みに応じるためいくつかのオプションがあります。

設定画面
図19. 設定画面

並べ替え:」で、秘密のメモを手動で並べ替えるか五十音順に並べ替えるか選択することができます。

パスワード入力をすべて隠す」をチェックすると、パスワード入力画面で入力されたパスワードを全て伏字にして表示するようになります。 最後の一文字も表示させたくない場合にご利用ください。

電源投入時に認証する」をチェックすると、Secrets 使用中に電源OFFになり、その後再び電源をONにしたときにパスワードによる認証を行うようになります。 うっかり Secrets を使用中に電源をOFFにしても、次に電源を入れたときに認証が行われるので安心です。

パスワードキャッシュを使う」をチェックすると、一度入力したパスワードの再入力を一定時間省略することができるようになります。「有効期限:」でキャッシュを有効にする期限を分単位で指定してください。

パスワードロックを使う」をチェックすると、何回か認証に失敗すると一定期間パスワードによる認証を停止することができます。「許容回数:」で失敗してもいい回数を指定し、「ロック期限:」で認証を停止する期限を分単位で指定してください。