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机の隅つつき・簡易説明書

目次

※このドキュメントは現在作業中のものです。目次と内容が一致しない箇所がありますことをご了承下さい。

机の隅つつきとは

「机の隅つつき」はアプリケーションの起動やファイルのオープンなどを1クリックで手早く行うためのユーティリティーソフトウェア(MacOS X専用)です。以下に主な特徴を挙げます。

  1. 普段は隠れているため作業の邪魔になりません。マウスカーソルで画面の端をつつくことでパネルが現れます。
  2. パネルは常に、一般のウインドウよりも前面に表示されるため、確実に操作できます。
  3. 基本的な操作はマウスのみで行えます(2ボタンマウスなら、ほぼすべての操作がマウスのみで可能)。というより、マウスで操作可能な機能しかまだ実装されていないという説もありますが:p
  4. 背景を無くすことができるので、使用時でもパネルの下にあるウインドウなどが見えなくなることがありません。また、ボタン類を含めて半透明にすることも可能です。

ちなみに、隅つつきは思いっきり開発途上版です。何か気になる点があればメールか何かで連絡してください。


使用前の準備と不要になった場合の後始末

ダウンロードしたファイルを解凍すると、「机の隅つつき」(または、sumi.app)というファイル―厳密には違いますが―を取り出すことができます。これを起動ディスクのApplicationフォルダなどに移動させてください。

隅つつきが不要になった場合は、「机の隅つつき」をゴミ箱に捨ててください。 設定ファイルは残るけれど、まあそれは良いでしょう。


使い方

各部名称

[fig1]
パネル
背景とノブを含む長方形の領域を持っています。何も無い部分では、下にあるウインドウやデスクトップをクリックしたりできます。
背景
必要に応じて、表示・非表示の切り替えができます。
ボタン
ファイルなどの項目を登録しておき、クリックすることでその項目を開くことができます。
項目(または登録内容)
ボタンに記録されている内容がアイコンで示されます。ボタン内部では、対象物の「位置」が記録されています。
内容名表示欄
カーソル位置にあるボタンの項目の名前が表示されます。
ノブ(旧名:丸ボタン)
主にパネルそのものを操作するために使われます。

基本的な操作

画面の左右端にマウスカーソルを当て、そのままにしておくとパネルが「開き」ます。また、パネルの外にカーソルを移動させてしばらく待つと、パネルは自動的に「閉じ」るようになっています。

ボタンに項目を登録するには、まず登録したいファイルやフォルダ、アプリケーションのアイコンを選択し、画面端までドラッグてください。パネルが開いたら、好きな位置のボタンにドロップします。ボタンにドロップした項目のアイコンが表示され、登録されたことが分かります。

Note:実際に項目を登録できるのは空のボタンだけです。空のボタンとは、何もアイコンが表示されていない状態で、カーソルでポイントすると内容名表示欄に「(empty)」と表示されます。

空でないボタンをクリックすると、登録されている項目を開くことができます。項目がアプリケーションの場合には、ボタンにファイルをドロップすることで、そのアプリケーションを使って(ドロップしたファイルを)開くこともできます。

登録された項目を削除するには、ボタンをドラッグしてノブ(ゴミ箱ではありません!)にドロップしてください。この操作では、ボタンに記録されている情報のみ削除され、項目の実体は残ります。他のボタンにドロップすると、そのボタンの項目と入れ替わります。

パネルの操作と管理

パネルには3つのモードがあり、自由に切り替えることができます。また、ボタンの数を加減したり、パネル同士の順番を入れ替えたりすることも可能です。これらのパネルに関連する操作はノブを使って行うことになります。

パネルを管理する

パネルを追加するには、「パネル」メニューから「パネル追加〜」を選択します。「パネル」メニューは、メニューバー右のCRTディスプレイ(の形をした)アイコンまたは、Dockの隅つつきアイコンから呼び出すことができます。

ノブのコンテキストメニューから、パネルの順番を入れ替えたり、不要なパネルを削除するといった操作もできます。パネル上のボタンを列・行ごとに加減することも可能です。

Note:コンテキストメニューは、Controlキーを押しながらクリック、また2ボタンマウスをお持ちなら右ボタンのクリックで現れるメニューです。

Note:一度に多くのボタンを追加・削除したい場合はノブをドラッグします。

モードの切り替え

パネルには、次に示す3つのモードがあり、ノブを1回クリックする毎に切り替わります。

通常モード
カーソルを画面端に当てると開き、パネル外にカーソルを出すと自動的に閉じるモードです。
固定モード
カーソルをパネル外に移動させても閉じなくなります。また、隅つつき終了時に位置を記憶し、再度起動させると元の位置に復元されます。
隠れたがりモード
カーソルをパネル外に移動させると一定時間後にパネルは「隠れ」てしまいますが、カーソルをパネル内に移動させることで再び「見え」るようになります。その他は固定モードと変わりありません。
[ノブの状態]
左から通常、固定、隠れたがりモード

ノブを使った操作

モード切り替えの他にも、各種の機能がノブに割り当てられています。モードによって可能な操作が一部異なりますので、以下の表を参照してください。

機能操作通常固定隠れ
パネルを閉じるダブルクリック
ボタンの加減ドラッグ不可不可
パネルの移動ドラッグ不可

ボタン設定

ボタンのコンテキストメニューから「設定を変更したい」を選択し、ボタンの設定パネルを表示させてください。

このパネルではボタンの登録内容を確認・変更することができます。またボタンに好きな色を付けたり、ファイルなどのドロップを受け付けないよう設定することも可能です。

[fig:ボタン設定パネル]

ちょっと便利な使い方

全てのパネルを固定解除する

たくさんの固定・隠れたがりパネルを一度に閉じてしまいたい場合は、「パネル」メニューの「勝手に閉じてよし」を選択します。全てのパネルが通常モードに切り替わり、一定時間後に閉じてくれます。

パネルの固定解除はショートカットキー(Control + Shift + U)でも行えます。ただし0.4.10では無効です。

一時的にパネルを無効化する

画面全体を占めるアプリケーションを使う場合などには、「パネル」メニューの「パネルを使わない」を選択します。画面上のパネルは全て消え、画面端にカーソルを当ててもパネルが開かなくなります。元の状態に戻すには、再度同じメニュー項目(「パネルを使う」に変化しているはずです)を選択してください。

パネル有効化・無効化の切り替えはショートカットキー(Control + Shift + E)でも行えます。ただし0.4.10では無効です。

素早くパネルを開く

Commandキーを押しながら画面端にカーソルを移動させると、すぐにパネルを開くことができます。また、Shiftキーを押している間はパネルの順番が逆になります。

環境設定

"その他"タブ

ログインしたら勝手に起動(※1)
チェックを入れると、隅つつきがシステム環境設定のログイン項目に追加されます。隅つつきを別のフォルダに移動させる場合は、事前にこのチェックを外しておいてください。
次回からアイコンを表示しない(※1)
次回起動時より、Dockにアプリケーションアイコンが現れなくなります。また、アプリケーションメニューも利用できなくなるため、メニューバーアイコンは表示する設定が強制されます。

Note:OS X 10.3ではこの項目を変更しても、実際にアイコンの表示/非表示が切り替わるわけではありません。例えば隅つつきを一旦別のフォルダに移動させるなどする時に設定の変更が認識されます。

ファイル操作
フォルダを登録したボタンにファイル等をドロップした場合の動作を指定します。コピー処理の際、Finderにイベントを投げて行うのか、あるいは隅つつき自身が行うのかを"どうやって"の部分で選択します。隅つつき自身がコピー処理を行う機能は10.0時代のFinderの不便さに対応して実装された経緯があり、現在ではFinder任せにしておいた方が無難でしょう。
これで項目を開きたい
ここにアプリケーションのフルパス(例:/Applications/TextEdit.app)を入れておくと、ボタンのコンテキストメニューに"他ので開く"という項目が選択可能になり、ボタンに登録された内容を指定のアプリケーションで開くことができるようになります。

※1設定の変更はクリック時にすぐ保存されます。環境設定パネルの"よくない"をクリックしてキャンセルしても変更は保持されるので注意してください。


sumiMenuExtra

sumiMenuExtraは、メニューバーの右側に登録可能な一種のプラグイン(Menu Extra Plugin)で、OS X 10.1以降のシステムで利用できます。現時点では、「パネル一覧」から各パネル(上のボタン)に登録された項目を開くことができる以外に、隅つつき本体のパネルメニューとの違いはありません。

sumiMenuExtraの使用方法は、添付のドキュメントを参照してください。

Note:OS X 10.2以降では実質利用不可能になっています。サードパーティー製Menu Extraを有効にするソフトウェアを別途用意する必要があるでしょう。


Q&A

一般的な質問

隅つつきはタダで使えるの?何か条件は?
ある程度のリスク回避能力のある人であれば、誰でも無料で使ってもらって結構。まあ、事前に他の同種ソフトと使い比べて本当に隅つつきが自分向けかどうか吟味した方がよいとは思うけど……。
どのバージョンのOSで使えるのかな?
MacOS X専用。最近のバージョンでは10.2以降でしか動作確認していないけれど、ちょっと前のだったら10.1でも大丈夫でしょう。多分。
隅つつきはCocoaアプリ?それともCarbonアプリ?
当然Cocoaでしょ。
MacOS 9.2以前でも動くようにして。
無理。SlidePadあたりが個人的にはいいかなーとか思ってみたりするので、一度試してみては。Carbon版もあるので隅つつき使わなくてもいいしね:p
違う版に差し替えて起動してみたら、パネルが出てこなくなってまったよ!
ほとんどの場合、初期化処理が途中で続けられなくなりパネルの設定を読み込まずに終わってしまったために起こる現象。主な要因は(1)古い版にダウングレードした、(2)初期化処理の部分に不具合がある、の2点。この現象が起こった場合は、隅つつきを終了させる前に、設定ファイルをどこかにコピーすることをお勧めするよん。でないと隅つつきの不具合が直っても、パネルの設定は戻らないからね。
隅つつきで不可視ファイルのコピーはできるの?
  1. 可視フォルダ中の不可視ファイル→読み取り制限がなくて、名前が"._"で始まらないものであれば可能。
  2. 不可視のファイル・フォルダそのもの→それらを選択できるようなファイルブラウザからドラッグしてくれば可能。
"._"で始まるファイルというのはHFS以外のファイルシステムにおいて、データ以外のフォークを保存する目的で使われるみたいな感じなので、二重コピーするのもなんか嫌だな、と思いながらわざわざはねてるわけで。普通にコピーしてもいいんじゃないの?ということであればアドバイスちょうだいな。
UFSフォーマットのボリュームへの対応状況は?
(1)名前に漢字などを含むボリュームを登録できない(そのボリューム中のフォルダは登録できる。また、HFS+のボリュームで漢字などを含む場合は名前が文字化けするが登録可)(2)UFSボリューム中のフォルダを登録し、そのボタンにファイルなどをドロップすると一見コピーできたように見えるが、作成・更新日時がおかしくなり開くこともできない上、再度HFS+ボリュームへコピーしようとすると壊れてしまう
まあ、(2)はFinderでも似たような現象が起こるので隅つつきのせいじゃないです。ファイルシステム間の差異はシステムがうまく吸収してくれることになっているはずなので。あえて対応するとしたら、コピー先かコピー元にUFSボリュームが含まれる場合はデータフォークのみコピーするようにするとか、それくらいかな……。
エイリアスを登録したボタンへのファイルドロップではどうなるん?
エイリアス自体は実行可能ではないので何も起こらない(将来的には自前で参照先を調べて開けるようにするかも)。でもボタンをクリックした場合は参照先が開くのでOK。ちなみにシンボリックリンクを登録しようとすると、実際には参照先のパスが送られるので、実物を直に登録するのと同じことになるよ〜。
ボタンに登録された項目のあるボリュームがマウントされていない場合って……
ボタンをクリックして開いたり、ファイルをドロップできないのは仕様なんで勘弁してくださいまし。

0.3/0.2系時代の質問

ファイル名を表示するところにごみが残ったりする。
影の部分の再描画がされてないのが原因というウワサ(パネルの外側なのでどうすればいいのか不明)。パネルの透明度を不透明の方にぐっと動かしてやれば気にならなくなるよ。
0.2.x(または0.3.x)を使おうと思ったら、1つもパネルが出てこないがね!
0.2.3以降、0.3.7以降で対策済みなので、新しい隅つつきに替えといて。
ログイン項目に入れて起動させたりスリープから復帰すると勝手にパネル点滅したり開いたりしちゃってるんだけど。
カーソル位置の情報が間違った値で隅つつきに知らされるとか、そんなところではないかと。→0.3.4で対策済み。

0.1系時代の質問

URLを登録したボタンに何かをドロップすると落ちるやん!?
普通そんなことしないでしょ……ってな感じでチェックし忘れてた。0.1.9以降ではそもそもドロップすることができないようになったので安全にはなったと思うよ〜。
0.1.5をダウンロードして起ち上げたら、パネル出てこないし〜:-(
1枚目のパネルを生成する前に設定を適用しようとする、しょぼいミスのため起こる問題。旧版の設定が保存されていない人には同様の問題は出ないっス。もしこの問題に遭遇した場合は、Command+Option+Escキーを押して強制終了させてから、現在アップされている修正版0.1.5または0.1.4以前のバージョンに差し替えればOK。既に1度でも通常終了させてしまったのであれば、設定が壊れているのでホームフォルダ以下のLibrary/Preferences/机の隅つつき.plistを削除して、再度設定しなおしてくださいまし。

0.0系時代の質問

複数ファイルをアプリのボタンにドロップしたけど、1つしか開かないよ!
0.0.13からはLaunchServiceを使って開くので多分大丈夫。
たまにやたら反応遅くなったりしませんかぁ?
そうだよね……なんでだろう。隅つつきのコード中に何か原因っぽいのが見つかったら適当に対処しときます。でもシステム側の動作上の問題だったら、それは勘弁。
→最近はシステム全体が重くなってるとき以外はまともだと思うんだけど?

その他

隅つつきを使用するにあたって、作者のやまかわに使用権料などを支払う必要はありません。あなたの利用目的に適合する限り、無料で利用できます。

隅つつきを使用したことによって生じた、いかなる損失に対しても作者は責任を負いません。そのことに同意できない場合は隅つつきを使ってはいけません。


更新履歴

※0.3系以前の履歴は別ページに移動しました。

第76回更新:version 0.4.11b (2006.2.2)

第75回更新:version 0.4.11a (2005.5.10)

第74回更新:version 0.4.11 (2004.7.30)

第73回更新:version 0.4.10a (2003.12.29)

第72回更新:version 0.4.10 (2003.12.9)

第71回更新:version 0.4.9 (2003.8.26)

第70回更新:version 0.4.8b

第69回更新:version 0.4.8a

第68回更新:version 0.4.8

第67回更新:version 0.4.7

第66回更新:version 0.4.6

第65回更新:version 0.4.5

第64回更新:version 0.4.4

第63回更新:version 0.4.3

第62回更新:version 0.4.2

第61回更新:version 0.4.1

第60回更新:version 0.4.0