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平成十三年十二月二十二日(土)

 二日前、このメールマガジンをご購読下さっている皆様のお手元に『泰国藝道おこづかい帳。 通巻第077号』と言う得体の知れないメールマガジンが届いたと思いますが、見なかったことにして下さい。

 間違って他のメールマガジンをここのお客様に送信してしまったのです。どうやら僕にはまだ、寝ぼけながらもちゃんと仕事する能力がそなわっていないようです。ごめんなさい。
 
 
 

 さて、僕は普段あまり人をネタにして製作した情報を発信することを好まないのですが、今回、致し方なくそうしなければならない心の理由があってあえてこの文章を書かせていただくことにします。
 

 もし本人もしくは関係者の方がこの文章をお読みになられて、大いに問題あり、だと思われたなら noboru@geocities.co.jpまでメールで速急にお知らせ下さい。泰英日三カ国語に対応しておりますので、どの言語でお知らせ下さっても構いません。ご連絡いただいたらすかさず誠意ある対応をさせていただきたいと思っております。
 

 今日この文章はどうしても書かずにいられない、という衝動を止められず書く事に致しましたので、この文章を読んだお客様各位がどう行った感想を抱こうと、厭わない覚悟は出来ています。

 とりあえず最初に言っておきます。僕はホモだと思われてもかまいません。今回はさすがにそう思われても仕方がないと思っています。でも処女です解剖学的証拠はありませんが。
 
 
 

 彼はいわゆるアイドル、と言われる属性を持った表現者でした。でした、と過去形で語らなければならないのは、僕の心の中で彼はもう既に、アイドル、とかミュージシャン、とかシンガーとかの属性を超越してしまっているからなのです。

 確かに今でも彼は、大手清涼炭酸飲料水のコマーシャルでアロハシャツ着て海辺でアコーステックギターを爽やかにかき鳴らしたり、国内最大手のアイドルタレントレコード会社に所属していて、アイドル同士のコラボレーションにきっちりと参加したりもするアイドルな人なのですが、それにも関わらず彼の藝的な資質は僕にとって前衛過ぎるのです。

 そうしたアイドル的しがらみに基づいた流れの中でもそれなりにアイドルとして立ち回っている彼の姿をを何年も前から見ていた僕は、もしかしたら彼は自ら非国教徒的な前衛的存在として自らを確立したがっているのではないか、と推測していたのですなんとなく。

 そんな風に、僕の中でその、一般社会の規範に従わず、自ら進んで家族の厄介者になろうとしているような彼の姿勢がはっきりしたのが去年発表したアルバムの中の一曲でした。

 その曲を聴いただけで彼は、僕の中に存在する東洋前衛藝人ランキングのトップ付近まで一気に躍り出たのです。彼が僕の中で一瞬にして鳥肌実やディック・リーを抜き、椎名林檎より上にランク付けされたのです。

 それ以来一年以上も彼は、こんな柵で囲まれた家畜小屋の外に出てやるぜ、といったような種類の前衛的なオーラを僕に向かって発し続けてきたのです。そして僕はそんな彼からどうしても目を離すことが出来なかったのです。

 そして彼は今年、去年より更に髪を短くして更に前衛的な曲を含んだアルバムを発表し、初来日も果たしました。最近更に、前衛ぶりに磨きがかかりまくっています。最近の曲をカラオケで歌っているネイチヴを見たことがないほど音楽的にも前衛なのです。

 そういった個人的思い入れたっぷりな時間の流れの中で、つい最近、うちの比較的近所に 大手書店がやってきました。本屋に電気釜と米を持ち込むことが許されるなら、ずらりと並んだ背表紙をおかずにご飯四杯まで食べられ、生活することの出来る僕ですので、当然入りびたりはじめます。

 そして最近のある日、その本屋で僕は、ファッション雑誌の表紙に、彼の姿を見つけたのです。
 

(申し訳ないですが、雑誌名と個人名が特定できるような情報にはフィルターをかけさせていただきました。この頁において顔のフィルターに使った顔面パーツは 佐々木昭后先生に提供していただきましたこの場を借りて御礼申し上げます。有り難うございました。こんなバカな用途に快く許可をいただきかたじけない限りです。)
 
 
 
 

 当然僕はその雑誌を手にとってパラパラと見てみます。彼の前衛藝風の支持者としてそのくらいのことはやって当然です。でも雑誌自体が七十五バーツと、象ビールが二本買えるほどの僕にとっては高価な値段です。そんな七十五バーツもするファッション雑誌、購入することなどあり得ません。
 
 
 

 そうです。購入することなど無かったはずなのですそんな僕にそぐわない雑誌を通常ならば。

 しかし、ページを開くとすぐに僕はまた、ヤツの前衛ぶりにやられてしまったのです。

 グラビア自体は女性アイドルと二人で一日のデートの流れを演出した。単なるファッショングラビアでしかなかったのですが、そこにはたとえ雑誌の値段が百バーツを超えていたとしても僕をATM機に向かわせる激しい前衛ぶりが遺憾なく発揮されていたのです。

(注・僕は普段、一〇〇バーツ以上の現金を持ち歩くことなどほとんどありません。)

 まずページを開くと、KENZOブランドのジャケットとパンツに身を包んだ彼が階段でポーズを取っています。
 
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 素肌にジャケットとパンツ、そして革靴。もしかしたら下着は身につけていないかもしれません。おそらく前衛的な彼のことですからきっとそうでしょう。そして露出部分を誇示するようにポーズを取っています。露出している部分から隠された部分を暗示させ、同性愛者のリビドーまで煽って、美味しいところを全部持ってってしまおうと思っているのかもしれません。

 しかしそんなことはどうでも良く、その写真を目にした途端、僕の視線はある一点に釘付けになってしまったのです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


 
 
 
 
 

 これは……? もしかして……、
 
 
 
 
 
 
 

 ギャランドゥ?
 
 
 

 僕は、この時点でこの雑誌の購入を決意しました。決意するとすぐに店外のATM機まで行き一〇〇バーツ下ろしました。本屋に戻って雑誌をつかみ、レジに向かいます。僕はその時、この意表を突いた前衛ぶりにクラクラになってしまっていて、前後の見境も付かなくなっています。西城秀樹もびっくりです。その濡れた肌ブルーな瞳です。リンゴと蜂蜜トロトロです。
 
 
 
 

 ああ素晴らしいYMCA、です。

 しかし、家路に向かう途中、歩きながらこらえきれず雑誌を広げた僕の視界に、新たに違う服を着た彼の写真が踊り入ってきます。ベースボールジャンパーを羽織った写真です。
 


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 当然、吸い寄せられるように僕の視線は一点に集中してしまいます。
 
 
 
 


 
 
 

 何故無い。
 
 
 
 
 
 
 

 僕は余りのショックにその場に膝を突き崩れ、すぐに誰かにに許しを請いたい気分になりました。それほどの衝撃でした。衝撃というよりこれはもう宗教的受難のようなものです。

 とりあえず目の前に生後二ヶ月の子山羊がいましたので、僕はその子山羊に、俺が悪かった許してくれ、と懺悔しなくてはなりませんでした。
 
 
 
 
 
 
 
 

 前衛にもほどがあります。この二連発ショット。

 ふざけんじゃねえ、こんなの認めねえよ。

 たいがいにしろよ。反則じゃねーか。

 そもそもデートを模した演出のファッショングラビアじゃないのかこの企画。

 だとしたら剃毛プレイ有りのデートか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 そんな楽しそうなデート、俺も混ぜろ。
 
 
 

 くそう。こんなおいしい身体視覚言語ボケかましやがって。
 
 
 

 しばらくの間、僕の悔しさが晴れることはありませんでした。

 このような前衛ぶりをあますことなく見せつける彼はまだ二十三歳。モデルや歌以外にもDJやレストラン経営など、各方面に才能を発揮し続けています。まだ若いので、このさき悪い大人の誘惑や予期せぬ不慮の事故がおこったりして、前衛としての姿勢をキープし続けることに疲れることもあるかと思います。
 

 でも、少なくとも僕は、あなたのこれからの表現に期待してます。頑張って下さい。
 
 
 
 

 でも僕はまだ処女です。解剖学的証拠はありませんが。
 

 で、雑誌に挟んであった携帯電話のメッセージコードが書いてあるカードをプレゼント。
 

(当然カードにはフィルターかかってません)

  欲しい方は件名を『グレイエクスポ』としたメールを noboru@geocities.co.jpまで送って下さい。締め切りは年内です。ここ最近何をやっても応募者がありませんので、絶好のチャンスです。当選した方には、来年頭に僕からメールが届きます。



 さて、軽い前置きが終わってところで重大な報告です。

 いろいろとご心配をおかけしましたが、
 
 
 

 三度の郵便テロの末、先日二十日、著作者と初顔合わせして直接彼の口から翻訳許可をもらいました。

 報告終わり詳細後日。それでは。


 ภาคงานสับมะละกอสำหรับการแปลที่ดี
วันที่ 22 ธันวาคม พ.ศ. 2544

วิธ๊สับมะละกอ

今日はナマで。

細めのものを買ってきました。


とりあえず、パンを焼いて乗せてみました。




味ないです。





かつお節と醤油をかけてみました。



はまりました。





ええそれは、醤油が無くなってしまうほどはまったのです。

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