低レベルなヒトの覚え書き

●特別企画: テキトー電気工作(2): DC1.5V電源の製作(秋月電子通商の出力電圧可変安定化電源キット)


3. 秋月電子通商の電源キット

この原稿を書いている時点で、秋月電子通商から発売されている「出力電圧可変安定化電源キット」には、3種類の商品があります。
それらのすべてに共通する点は、次のとおり。

このうち、コンセントのAC100Vから入力に適した電流を得るための部品がキットに含まれていないという点は、あまりにも不親切なことのように思えますが、実はこれには抜け道があって、その部分の役割は、そっくりそのまま適当なACアダプタで置き換えられるようになっています( 註1 , 註2 )。

それぞれのキットの名称や特徴などは、次のとおり。

3つのキットの相違点のうち、まず目につくのは完成後の最大出力電流ですが、一般的な単n型乾電池のかわりに使用する程度なら、おそらくは1.5Aもあれば十分なものと思われます( 註3 )。

350と338のキットには、放熱器(ヒートシンク)という部品が含まれていませんが、これは実はかなり重要な部品です。 これらのキットを利用する場合は、別途、適当な放熱器を調達する必要があります( 註4 )。

基板の種類の違いについては、中学の技術家庭科レベルの一般常識かと思いますが、いちおう簡単に説明しておくと、回路のパターンがあらかじめ基板上に形成されているのが専用基板で、無数の穴が等間隔に並んでいるだけなのがユニバーサル基板です。 後者では、ひとつひとつの配線の引き回しをすべて手作業で行なう必要があります。

[註]

註1: この抜け道は、前述の「教えて!goo」(okwave)掲示板で紹介されていたものです。

註2: ここで部品として使用するACアダプタは、キットの回路への入力に適した電流を出力するものでありさえすれば、本当に適当なものでかまいません。

註3: ちょこっと調べてみたところによると、単3型のアルカリ乾電池の場合、だいたい2Aの電流を1時間流せるくらいの能力があるそうです。 で、普通はそんな猛烈な使い方はしない(できない?)はず、ということを考えると、1.5Aもあれば十分なのではないかと。 あくまでも素人考えですが。

註4: たとえば、秋月の商品カタログにも何種類かの放熱器が掲載されていて、317キットと同じ放熱器なら、税込み100円で購入できます(商品名は「TO-220用小型放熱器」)。

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R.1: 2008/09/02
Copyright (C) 2008 A.Satoshi