10 公開

10.1 はじめに

サイトを公開することとは、サイト、すなわちページや画像、スタイルシートを含むさまざまなものを、アクセスしているであろうウェブサーバへと転送することを意味します。このサーバはたいていは一般に公開されているものですが必ずそうであるとは限りません。この過程は「アップロード」と呼ばれます。公開の前に実行するべき２、３の点検することがあります。

10.2 サイトの検証

検証は単に、ページやサイトを意図したように働くことをチェックするという意味です。ページの作者は、今となっては公開するサイトにとっては時代遅れだったり必要でなかったりするファイルを含む過剰な数のファイルをもっているかもしれません。新しいフォルダ構造を作成して、そこにこうしたファイルを、必要ならばこうしたファイルだけをおくことは、よい練習になるでしょう。

これはあなたがよく使うファイルマネージャ、例えばWindowsエクスプローラなどを使って行うことができますが、KompoZerのファイルマネージャは、新しいフォルダに対して「公開」することでこのような作業を行うように設定することができるでしょう。

10.2.1 HTMLの清書

KompoZerはファイルに散乱した冗長でページ内容に寄与していないコードを削除するのに使うことができる「マークアップクリーナ」を、メニューツール > HTMLの清書で提供します。これは、必ずしも全ての冗長な内容を削除するとは限りませんが、それによく貢献するでしょう。

10.2.2 ブラウザの検証

次の検証の段階は、すでにKompoZerによってお世話になってきたことです。ユーザーには、生成されたコードが HTMLやCSSで妥当なもので表現されたことが高く保証されています。次に、サイトはブラウザを使って動作するでしょう。ここであり得る問題は、ファイルを正確なフォルダに転送するのを怠ったこと、フォルダの名前が不正確であること、大文字小文字が間違っているものも含みます。また、あなたがスタイルシートにリンクしているなら、 KompoZerが相対アドレスの変わりに絶対アドレスを使っている可能性があります(Section 4.2.4.1 参照)。これらの問題は初めにより分けて解決しておいてください。

サイトは異なるブラウザの中でチェックされるべきです。複数の現代的なMozillaベースのブラウザはとても似たふるまいをしますが、それ以上の信頼性を提供するわけではありません。他のソースからのブラウザでチェックし、少数の訪問者が未だ非常に古いブラウザを使っているかもしれないことを意識してください。

2006年初頭現在で、テストすべき最小限のブラウザは、Firefox (最新ヴァージョン)、Opera (最新ヴァージョン)、(入手可能なら)Internet Explorer 7、Internet Explorer 6です。（訳注：Mac OSならSafariも当然確認すべきでしょう） Internet Explorer 7が展開された後でもしばらくは、最後の項目（訳注: Internet Explorer 6）は未だ重要ですが、表示も異なるでしょう。

10.2.3 正規の検証（HTMLの文法チェック）

ブラウザはしばしば不正確なコードにもとても寛容です。ずっとより厳格なテストは、W3Cバリデータ（訳注：文法チェックプログラム）にページを送ることです。これは2つあります。1つはページコードがHTML仕様に従っているかチェックします。2つめは（内部およびリンクされた外部の）スタイルシートのコードがCSS仕様に従っているかをちぇっくします。KompoZerはこれらのうち最初のほうに直接接続することを提供します。

ページを検証するには、それをKompoZerで開きます。メニューではツール > HTMLの文法をチェックを選択してください。HTMLの文法チェックウィンドウが開いて、ページが自動的に文法チェックに送られます。その結果がウィンドウに表示されるでしょう。

内部スタイルシートや、分かれている外部スタイルシートとともにページを検証するには、個別にバリデータを使うことでしょう。URLは参考文献にあります(Appendix 2)。ローカルディスクからでも、ファイルをアップロードした後でも、ページを検証することができます。

W3Cバリデータは仕様に従うように厳格にチェックする一方で、正確にコードが動作することを保証するわけではありません。不幸なことに、現在のブラウザで仕様を完全にサポートするものはないのです！　こういうわけでブラウザの検証が本質的なステップであるわけです。

10.3 公開

あなたがアカウントをもっているウェブサーバに、あなたのウェブページを公開することができます。あなたの ISP はたいてい限られた自由なスペースが提供されていますが、専門的なホスティングプロバイダからスペースを買うことができます。

サイトを公開するには、そのスペースの設定を知らねばなりません。それゆえ、あなたのシステムを設定することができます。

ファイルをアップロードするのには、利用できるいかなるFTPプログラムを使ってもよいですが、KompoZerはそれについて組み込み済みの機能を持っており、この機能を非常にシンプルにしたサイトマネージャに統合されています。

10.3.1 サイトの設定

サイトマネージャを設定する一方で、あなたはすでに「リモート」サイトを設定したかもしれません(Sections 8.4 and 8.2)。もしそうでなければ、ここで詳細に手順を進め、編集 > 公開サイト設定を通じて、直接、公開の設定に行ってください。

Confirmation of correct publication 以下の詳細を入力してください:

「サイト名」ボックスには、それによってサイトを識別したい名前を入力してください。
サイトのHTTPアドレス(URL) – はあなたのISPから提供されます(ヒントを見てください)。（訳注：ヒントはボックスにマウスをあわせて表示される。「ファイル名を除いた、ホームディレクトリのhttp://アドレス」）
サーバのアドレス – これは公開するFTPアドレスです。
ユーザ名 – あなたのISPから提供されます。
パスワード – あなたのISPから提供されます。
もし望むなら、「パスワードを保存」をチェックしてください。

複数のサイトが設定され、常にあるいは通常公開する1つのサイトがあるなら、このサイトの名前をクリックし、「標準設定にする」をクリックしたくなるでしょう。これはアップロードを簡単にします。

そしてOKをクリックしてください。

10.3.2 アップロード

アップロードしたいページを開き、これをするのに簡単な方法は、サイトマネージャから行うことです。

公開ボタンをクリックしてください。
「ページの公開」ウィンドウの「公開」タブには、標準でないとしても、「サイト名」ボックスにはあなたが公開したいサイトが選ばれているでしょう。「ページタイトル」と「ファイル名」はすでに入力されているでしょう。
もしページがルートディレクトリでなくサブディレクトリにアップロードされるべきものなら、サブディレクトリの名前と必要なら他のデータの全てを入力してください。
注意：このディレクトリは存在するものでなければなりません。KompoZerはそれを作成することができません。
もし初めてページをアップロードするなら、そしてそれが画像や外部スタイルシートを含むなら、「画像などの関連ファイルを含む」にチェックを入れてください。(もし、初めてでなく、これら他のファイルに変更がなければ、ボックスはチェックしないままになっているでしょう。) ファイルはページと同じディレクトリに位置しているでしょう。（訳注：その選択肢が選ばれているという意味か。）　もし、サブディレクトリにそれを送りたいなら、「サイト内のこのディレクトリに配置」にチェックを入れ、ディレクトリの名前を入れてください。この場合、必要ならディレクトリが作成されるでしょう。
注意：これはルートディレクトリから見たサブディレクトリで、さきほど設定したディレクトリではありません。もしそのようなディレクトリを使いたいなら、明示的に詳細に書かねばなりません。例: pagesubdirectory/filessubdirectory/
注意：全ての画像とスタイルシートは同じディレクトリに入りしているでしょう。これは、単にサイトマネージャの公開プログラムの手配によるものです。
「設定」タブを参照する必要はないでしょう。データは選択したサイト名を通じて収集されます。データを見て、もし望むなら変更してもよいです。
「公開」をクリックしてください。「公開作業中」ウィンドウが現れ、アップロードが始まるでしょう。(もし、あなたがダイヤルアップ接続をしているなら、接続されるでしょう。)
少し時間が経つと、あなたは、上の最初の図に似た正しく公開されたことの確認通知を受け取るでしょう。
問題が起きる可能性のある原因の一つとして、あなたがファイアウォールによってサイトのアクセスを妨げられていることがあります。この場合は、2ばん目の図に示したような「サイト公開作業に失敗しました。」というメッセージを受け取るでしょう。