迂路の跡
2022年01月08日「温度の限界」
温度とは、原子や分子の運動量です。学生のとき、それら粒子が動く度合いを温度で表しているとを習いました。しかし、現象について当時は特に疑問は湧きませんでした。大人になり、改めて考えると色々気になることが出てきます。温度の下限は絶対零度と呼ばれていますが、原子の運動が止まる状態だという見解があるようです。止まるとはどういうことでしょうか?原子核の周りを電子が回っていますが、それさえも止まる状態なのか?電子は回るけど原子が動かなくなる状態をいうのか?細かいところを解説している資料が見つかりません。そもそも原子が動く要因は、電子の周回する速さによるものなのか、原子核を構成する陽子・中性子が激しく運動するからなのかも気になるところです。何の因果もなく魔法のように運動することはないはずなので、何かが原因で原子を動かしてるはずです。電子が公転してると仮定するなら、電子が停止することはないように思えます。周回するには原子核と電子の間の距離が離れていないとスムーズな回転ができないからです。公転のための距離を確保するにはある程度、電子の周回速度が必要になります。それは遠心力によって距離が確保されていると考えられるからです。そして、地球が太陽の公転を停止すると、遠心力が働かなくなり太陽に向かって落ちていくのと同じ考えで、公転が止まると原子核にくっついてしまいます。なので、電子は原子核にくっつかない程度の速さでは常に回っていると考えられます。もし、絶対零度で電子と原子核がくっつくとして、再び温度が上がると公転を始めたりするのは不自然に思えます。絶対零度になった物質は元に戻らなくなるのなら納得できます。さて、電子の公転周期は一定なのか?はたまた速度が変わり原子核と電子の距離も様々なのか?そもそも公転はしておらず、鉄球に磁石がくっついているような状態なのか?気になるところです。
逆に温度の上限はどうでしょうか。宇宙では光より速いものはないと言われてますので、原子の運動する速さが光速に達した時が温度の上限になるのではないでしょうか。そこまで激しく動くと、原子核がバラバラになって素粒子の状態で運動しているかもしれません。調べると、宇宙は特異点と呼ばれる点からビックバンを起こして誕生したとされています。その温度が宇宙で最も高い温度らしいです。それは全宇宙のエネルギーを一点に集めたシュミレーションから導かれたと思いますが、もし温度に上限があるのなら、宇宙全体のエネルギーを一点に集約しにくい可能性が考えられます。その場合、エネルギー量を増やすには体積を増やしていくしかなく、宇宙の始まりの特異点は、予想されてるものより大きいのではないかと考えることができます。違う見方では、エネルギー密度に上限があるのでビックバンの威力が下がることになります。宇宙を創るほどのビックバンを起こす爆発量につじつまを合わせるには、特異点を大きくするしか全体のエネルギー量を増やせません。温度をいくらでも高くできるのなら、物質を集約することも際限ないと思いますが、温度に限界があるのなら、ある空間に押し込める物質の量は決まってくるのではないでしょうか。ガスを圧縮すると温度が上がるのはご存じだと思います。圧縮できる分だけ温度が上昇していきますが、温度に上限があるのなら、それ以上は圧縮できないと考えられます。それと同じ考えです。ただ、実際のガス・物質は圧力を上げていくと状態変化が起こって液化したり蒸発したりして次のステージに移りますので考え方の例として捉えてください。
エネルギーを集約する際、温度を上げれないと体積を増やすしかないという考えにもう少し触れたいと思います。エアコンに使われるガスは圧縮比がある方がより温度を上げ下げしやすく、コンプレッサーに使われているピストンでガスを圧縮・膨張する仕組みが一般的です。例えば水の圧縮比は小さいので、同じ圧力をかけても温度が上昇しにくいはずです。だからエアコンの冷媒に圧縮比が低いものは使われません。同じ体積で同じエネルギーを持つ2つの物質があるとして、片方を圧縮して小さくすると、小さくなった方の温度は上がります。もし圧縮できなかったら状態が変化していないので温度が上がる理由は純粋な圧力の運動エネルギーだけになり影響は少ないでしょう。その考え方の逆で、温度が上がらないのならエネルギーの総和を考えて圧縮できないと考えられないでしょうか。
私は学者ではないので、疑問に思うだけで終わってしまうのですが、当たり前のことも、こうやって考えれるようになると他の事でもその視点は役に立ちますし、色んなことが楽しくなると思います。そのような話を見るのも好きなので、積極的にネットなどで発信してもらえると嬉しいです。