ブリッジの本 

 交流ラウンジで,ブリッジの本についてお尋ねを受けることがあるので, ここで紹介することにしました。
 日本語の本は,どれも JCBL (日本コントラクトブリッジ連盟,http://www.jcbl.or.jp/) の商品部からオンラインで 購入できます。

  1. Fred Gitelman:「ブリッジ入門」(2003年)
    Fred Gitelman:「ブリッジ入門2」(2004年10月)
     これは,JCBL がブリッジの普及を図るために,無料で配布している入門用ソフトウェアです(Windows に対応)。 JCBLのトップページの「無料入門ソフト」からダウンロードできます。
      これの元になった英語版は,ACBL から配布されており,世界中の多くの人がこれでブリッジの 入門を学んでいます。要所に分かりやすい「まとめ」が箇条書きにされ,練習問題も入っていて,ブリッジを 全く知らない人が学ぶのに,これ以上優れたものは他にありません
      大きくて見やすいカードの絵がダイナミックに動くし,文字も太くて くっきり。細かいところまで配慮が行き届いた すばらしいソフトウェアです。

      続編として,「ブリッジ入門2」 が出ました。カードプレイの基本が説明されています。自分で実際にカードを出して 練習できる形式がとてもいいですね。内容は
       オープニング・リードの選択
       セカンドハンド・ロー,サードハンド・ハイ,絵札のかぶせ方
       シグナル
        1NT オープンに対するジャコビ・トランスファ
       テイクアウトダブルの後のビッド
       ネガティブ・ダブル(かなり詳しく説明されている)
       ゲーム・フォーシングのキュービッド
       マイケルス・キュービッド
       アンユージュアルNT
       ディクレアラー・プレイの練習
    となっています。説明はとても丁寧で,なぜそうすると良いのかがよく分かるように書かれています。ブリッジの 考え方を(丸暗記ではなく) 理解するという意味でも,すぐれたソフトウェアです。

     なお,「ブリッジ入門」では,
       メジャースート,マイナースートの両方に リミットレイズを採用し,
        1 の代のオープンに対する 2NT, 3NT を 旧式のフォーシング (13-15,16-18) としています。

  2. かずちゃんのホームページ 「ブリッジって何?」
      インターネットを使っておられるのでしたら,どんな本を読むよりも,まずこのサイトへ。
      「ブリッジの紹介」「ブリッジのルール」「ブリッジ・シミュレーター」「ブリッジ教室」は,必見です。
      ブリッジ・シミュレーターで,プレーの練習をしましょう。

      「ブリッジ教室」でのビッドの説明は,よくまとめられています。これをまるごとプリントして,テキストとして 使っている人もいます。
      初めての人は,ビッドの約束ごとが多いので圧倒されてしまうかもしれませんが,全部を覚えようなんて思う必要はありません。 実際にプレーしながら,何度も振り返って読み直すと,だんだんよく分かります。

  3. 黒川晶夫「ブリッジ上達法」 (有紀書房,1989年) 810円,222 ページ。
    入門書として最適です。
    副題として, 「初心者から上級者まで,見て分かる・読んでわかる」と書かれています。
    ていねいに読むと,かなりのことまで書いてあるので,びっくりさせられることがあります。
    ただ,ハンド評価とそれによる 1 の代のオープン(第3章のはじめの部分)は,読み飛ばすのがよいでしょう。 (ここで挫けてしまっては,何にもならないからです。) 1 の代のオープンは,ルールオブ 20 を 使えば,ずっと簡単に,しかも正確にできます。

  4. B. Seagram & M. Smith 「25 のコンベンション」2,500円,226 ページ(1999年)。
      「ブリッジ上達法」の次に,コンベンションに関する本が読みたいというのでしたら,これがおすすめです。
      しばらくのあいだ品切れでしたが,増刷されて 2003年 6 月 に出ました。
     一般にブリッジの本は 読みにくい (読むのに辛抱が要る) ものですが,この本は, よく整理してすっきりと書かれています。とにかく,分かりやすくて 読みやすい。
    どの章にも 「まとめ」と練習問題がついています。

     英語のままでよければ,amazon.co.jp
      Barbara Seagram & Marc Smith: "25 Bridge Conventions You Should Know" (Master Point Press, 1999,190 ページ) \1,622 をどうぞ。
      ちなみに,amazon.com の 読者レビューを読むと, 読者から非常に高く評価されていることが分かります。

  5. Audrey Grant 「ACBL ブリッジ入門講座,ハートシリーズ」(日本コントラクトブリッジ連盟,1989年) 411ページ,2,000円
      ディフェンス側のプレーについて,よくまぁこんなに丁寧に書けるものだ … と思うくらい丁寧に書かれた本です。
      オープニング・リードの選択から始まって,カードのプレイの仕方,シグナルの出し方など,ディフェンスについての考え方が 非常にていねいに説明されています。
      本の途中には,ディフェンスプレーだけでなしに,ビッドの復習や,ディクレアラープレーの復習も折り込まれており, 練習問題と相俟って,飽きずに読むことができます。
      なにしろ,ブリッジというのは,ほぼ半分がディフェンスですから,ディフェンスが上手になれば,ブリッジがそれだけ 面白くなることは請け合いです。

  6. Fred Gitelman:
       “Learn to Play Bridge 1”(1999年)
       “Learn to Play Bridge 2”(2003年)
     これは,ACBL (American Contract Bridge League, http://www.acbl.org/ ) がブリッジの 普及を図るために,無料で配布している入門用ソフトウェアです(Windows に対応)。「ブリッジ入門」のもとになっている 英語版です。
      ACBLのトップページに“Free Lesson Software”と書かれてますから,すぐに分かるでしょう。
      英語で書かれていますが,英語を話す人にしか通じないような特別な表現を避け, シンプルな英語で書かれています。

  7. Barbara Seagram & Marc Smith:“25 Ways to Compete in the Bidding”(Master Point Press, 2000年,220 ページ) 2,103円(amazon.co.jp)。
      「25 の競り合いビッド法」とでも訳せばよいのでしょうか。残念ながら,日本語版は未だありません。
      「25 のコンベンション」と全く同じ形式で,ディフェンダー側のビッドがとても読みやすく書かれています。この代のビッドについて こんなに分かりやすく書いた本はほかにはちょっとありません。欠点は,あまりにも分かりやすく書きすぎている (?) ことでしょうか。
     簡単に内容を紹介しておきます。

    • スート・オーバーコールとそのレスポンス
       オーバーコールについての基本的な考え方,どういう場合に危険か,サポートがある場合 / ない場合のレスポンス
    • テイクアウトダブルとそのレスポンス
    • ノートランプでのオーバーコール
       強いバランス・ハンドでの NT オーバーコール,そのレスポンス,ダブルがかかった場合など
    • 1NT オープンに対するオーバーコール,ダブル
    • プリエンプティブ・オープンに対するビッド
    • その他
       バランシング,フォーシング・パス,ノートランプでのストッパ,LoTT,ハンド評価 などに それぞれ 1章を割いて説明しています。

(C) boco_san( ぼこさん)