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WinXPをネットから隔離して仮想マシンの上で運用しよう

一般に裸のWinXPでは、ネットにつなぐと危険ですが、ネットにつながないとWEB閲覧やメールができません。
本稿では、WEB閲覧、メールができる「オフラインWinXP」 の実現方法について説明します。

       

1、完全にオフラインでWinXPを使い続けるとは

具体的には、LinuxをホストPCとし、そこにネット接続しないゲストPCを作成し、ゲストPC上のWinXPを使うということです。ホストPCとゲストPCはファイル共用だけで通信をすることにします。


 こうすれば、ネット閲覧、メールの送受信だけはホストPCのLinux で行い、その他ネットアクセスを必要としないワードやエクセルなどは、使い慣れたゲストPCのWinXPで使い続けることができます。

 ネット検索結果やメール添付書類などがあった場合は、共有ファイル経由で WinXPに渡すことができます。つまり、何を共有ファイルに書き込むのか「利用者が気をつければ 」リスクを未然に防げるわけです。同様に、WinXPで事前に作っておいた文章をメール送信したい場合にも、WinXP側で共有ファイルに書き込むことで、Linux側でそのファイルが扱えるので、WinXP単独での運用に比べ、ひと手間増えますが、ストレスを感じるほどではありません。

2 準備

・必要なデータのバックアップ
WinXPの入っているHDDは完全に初期化され新しいOSの管理下になりますので、必要なデータを外付けHDやDVDなどに保存します。
WinXPの インストールCD
・ WinXPで動かしたいソフトの インストールCD

最後に、Linuxインストールに使用するDVDあるいはUSBメモリ(2GB以上)
Linuxにはいろいろなディストリビューションがあります。自分の気に入った版をインストールすればよいですが、ここでは Linux Mint Xfce のインストールで説明します。

3 手順

(1) ホストPCのLinux のインストール

「Linux Mint 16 Petra Xfce Edition」のISOファイルをダウンロード
 http://linuxmint-jp.net/
ブータブルUSBメモリの作成
Win32DiskImager 使用
 http://sourceforge.jp/frs/g_redir.php?m=jaist&f=%2Fwin32diskimager%2FArchive%2Fwin32diskimager-v0.9-binary.zip
ブータブルUSBメモリを挿して、F12を押しながら、PCの再起動
USBメモリでシステムを起動し、Linux のインストール。
日本語化を http://linuxmint-jp.net/download.html に従い行う。

参考にしてWEBページ
http://ubiqlog.com/archives/9299
http://www.kkaneko.com/rinkou/linux/linux_mint.html
http://cai.cs.shinshu-u.ac.jp/sugsi/Lecture/linux/h_01-03.html

(2) VirtualBox のインストール

「ソフトウェアの管理」 virtualbox で検索
virtualbox-nonfree をダブルクリックしてインストール
次にGuestAdditionsのインストール
 VirtualBoxを起動 「ファイル」- 「環境設定」-「機能拡張」
 右のボタンを押して 、VirtualBox Extention Pack をインストール
 「ファイル」- 「環境設定」-「一般」
 デフォルトの仮想マシンフォルダー を設定
最後にVirtualBox実行ユーザをvboxusersグループに入れる
 以下のコマンドを実行
 sudo gpasswd -a <ユーザ名> vboxusers
 ログインしなおしてグループへの追加を完了させる

参考にしたWEBページ
http://vboxmania.net/
http://studio3104.hatenablog.com/entry/20121126/1353893999
http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/a095vbox.html
http://vividcode.hatenablog.com/entry/virtualbox/shared_folder

(3) ゲストPCの作成

VirtualBoxを起動、「新規」でWinXP用の仮想PCを 作成
 メモリは実メモリの半分
 仮想ハードドライブを作成する(C)
 VDI(VirtualBox Disk Image)
 可変サイズ(D)
オフラインのWinXPとするために、ネットワークから切断します。 
 出来た仮想PCを選択し「設定」「ネットワーク」
 ネットワークアダプタを有効化のチェックをはずす

(4) ゲストPCにWinXPのインストール

出来た仮想PCを選択し 「起動」をクリック
 → 当然OSが入っていないので仮想PCはエラーで止まる
ウインドウ下段のCDマークを右クリック 、ホストドライブを指定
WinXPのインストールCDをCDドライブに入れて 、「仮想マシン」「リセット」
通常のWinXPのインストールと同じ手順で仮想PCにWinXPをインストール
最後のライセンス認証は、「電話による Windows XP のライセンス認証手続き」を選び実行
 オンライン認証は、せっかくオフラインでインストールした意味がありません

安全のために、ここでVirtualBoxを終了し、「ライセンス認証済み直後の仮想PCのファイル一式」を外付けHDDなどに保存 しておきます。

(5) 共有フォルダの作成

Linux上の適当な場所に適当な名前の共有フォルダを作成
VirtualBoxを起動し、WinXPの仮想PCを選択、「設定」-「共有フォルダー」
 Linux上に作成した共有フォルダを指定、「 自動マウント」にチェック
Guest Additionsを仮想PCインストール
 WinXPの仮想PCを起動、ウインドウ下段のCDマークを右クリック、
 「BoxGuesrAdditiona.iso」を選択し、WinXPにGuest Additionsをインストール
共有フォルダの指定
 マイコンピュータ - 「ツール」-「ネットワークドライブの割り当て」
 「参照」で VirtualBox Shared Folders の下の共有フォルダを指定
このドライブのショートカットをデスクトップに好きな名前でコピー

参考にしたWEBページ
http://vboxmania.net/content/共有フォルダ設定

(6) WinXPで使用するアプリケーションのインストール

 裸のWinXPでのアプリケーションのインストールと全く同じ

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