読むだけ無駄?‥‥‥ATOK+AZIK実装記念雑文(旧版)2000年

ノートパソコンにDVDが組み込まれていたり、デジカメにマイクロディスクが使えるようになったり、森首相がIT政策を打ち出したり‥‥‥だけど私にとってATOK+AZIKが実現したことは、これ以上にわくわくすることなのです。(2000年10月23日)

私の中ではAZIKそのものの開発はすでに過去の話になっていたが、最近になってインターネット上(メール)でこれまでにない動きが出た。

その主な出来事は、まず、キーボード練習法で有名な増田さんがご自分のホームページや著書の中でAZIKを取り上げ、読者に薦めてくれたり、アスキーの西村さんが月刊アスキーの記事の中で触れてくれたり(2000年9月と11月号)。それと時を同じくして、萩谷さんがAZIKの打鍵を応用した漢字直接変換のアイディアをメールで送ってきた。これが縁で、彼にSandSのデバイスドライバを作ってもらい、DOSからWindowsに移行してから途絶えていた夢がかなってしまった。さらに、これも時を同じくして三浦さんからはATOK12/13でのAZIK用ローマ字カスタマイズができたよ、という連絡が。おかげで、私は一夜にしてWXGユーザからATOKユーザに変身してしまった。

ATOKユーザになってしまった記念に、ATOK+AZIKという環境で思いつくままに文章を書いていき、その快適さを味わうこととしよう。ついでにいろいろと試してみて今後の可能性を探れたらいいなと思う。

ATOKのローマ字をAZIKでカスタマイズし、さらにSandSを有効にするとどうなるか。

まずATOK単独で実際Windows2000上でやってみた。しかし、シフトキーを押したときに英字入力になるように設定したものの、さっぱり機能しない。

なんと英字入力そのものなってくれないようだ。これはWindows2000だからだろうか?

そこでWindows98を起動してやってみた。(私のマシンは先週からデュアルブートにしているのだ)
そうすると、Windows98だとSandSとも組み合わせてうまく機能してくれるようだ。
これはまたSandSのおもしろい可能性が見えてくる。

シフトキーなんか怖くない。どんどんシフトキーを活用して日本語入力を快適なものに変えていける可能性がある。

ところで数年ぶりにATOKに戻ったという感じだが、その間ずいぶん進歩したものだ。WXGはATOKと比べてしまうと変換効率に関して若干見劣りするのは否めないなぁと感じる。べつにWXGのせいではないが、私はどちらかというと文節ごとに変換するやり方を好んできた。好んだというよりも一種のリスク管理上そのような方法が身に付いてきた、といった方がいいだろう。学生にもコンピュータはお馬鹿さんだから文節ごとに変換した方がヒット率が高いよと言って来た。

ただ、今こうやってATOK13を使っていると、そろそろそのような考え方も古くさくなってきたのかなぁと思ってしまう。明らかに変換効率が向上しているのだ。読みの入力にミスがなければほとんど一発で目的の漢字になおしてくれる。ある意味では信頼感が増しているといえよう。そのかわり、あまり信用しすぎて疑うことが少なくなって思わぬ変換ミスに気がつかなくなるという副作用も当然深刻になる。

もう後一歩変換効率が向上すると、漢直のメリットとして謳われている変換候補選択の際の認知的負担のギャップが狭くなって、漢直のメリットが相対的に薄らぐような気にさえ感じる。私は漢直使いではないのだが、漢直使いの人たちはどう思うだろうか。

しかし、こうやって思いつくままに文章を打ち、それもなるべく一文を打ち上げて一発で変換を試みるようにして書いていると、途中に誤変換やミスタッチがあった際にはかなりの時間を費やしてしまう。ちなみに前文は一気に打ち上げようとしたが途中で入力を受け付けなくなった。長い文章の場合は、自動変換の方がいいのかもしれない。そこで自動変換にしてまたまた思いつくままにどんどん打っていって見よう。どこまで変換キーやIMEに対する編集操作をしなくても書き続けることができるだろうか。自動変換の場合は後から後から変換していくが必ずしも直前のところまで変換したり確定したりしてくれるというわけではなさそうだ。思わず確定したくなるが、そのようなゆうわくにまけないようにどんどんかいてい
おっとこの時点で入力バッファが一杯になったようだ。自動変換といえども必ずしも全く変換キーを触れずに書き続けるというわけにはいかないようだ。しかしあふれんばかりの文章が思い浮かぶときにはこうやってどんどんとにかくへんかんのことはわすれてあt
おっと以外にあっというまにバッファが一杯になる。そのときに思わず確定操作をしてしまうと最後の部分が変換されない状態で確定されてしまうようだ。これは要注意、といったところだろう。一応句点のところでは面倒でも確定操作はした方がいいのかもしれない。

Windows2000でもATOK13のシフトキー制御がしっかりできるようになり、SandSのWindows2000版ができれば、ATOK13+AZIK+SandSという組み合わせが、一般ユーザにとっての日本語入力環境としては現段階ではベストの環境として自信を持って薦めることができるだろう。

あ、いやいや一般ユーザであればWindows2000ではなくてWindows98のほうかもしれないし、WindowsMeかもしれない。
今の文章を自動変換で打って気づいたが、途中に英単語が入ったときなど、自分が注目している文節と自動変換側で注目している文節にずれが生じることがある。こうなると使っている側としては一瞬なにが起こったのかとパニックになってしまう。パニックとは少し大げさだが、要注意だろう。

ATOK13ですごいのは、言葉の使い分けに関する情報がポップアップで出てくることだ。たとえば「薦める」という言葉を選ぶにもほかの候補との用例の違いを知らないとならない。がATOK13では「すすめる」と打って変換キーを2回ほど押して候補の漢字の選択に迷っていると用例の違いを例で教えてくれるウィンドウがポップアップしてくれる。おーっこおれは便利。

AIトレーナーというものもやってみた。自分が毎日使っているすべてのベースとなるテキストは、IdeaTreeというアイディアプロセッサ上で入力している。ここではその日のToDoからインターネット上の情報のメモ、各種原稿の下書きまで、とにかく一時情報はほとんどこのIdeaTreeに入れている。だから、ATOKのAIトレーナーに読み込ませるファイルとしてはIdeaTreeのファイル(実体はテキストファイル)が適当だと判断したのだ。
具体的になにを学習したのかのログが残らないようなので残念だが、より自分自身の日本語入力スタイルに近い環境にできあがっていることが期待できる。一般の人が使わないような単語や外来語を入れてみてうまく変換できるようになっているかどうかを調べてみよう。
SesnahomepagesambaPalmFinePrintLabEditor楽譜代flockCeleronPEERGYNTペルコレージのスタバートマーテル、おお、確かに学習しているような感じだ。残念ながら標準辞書に未登録のカタカナ語がすべて半角で登録されてしまった。これはAIトレーナーの設定を変えれば解決できるだろう。だけど登録されてしまった半角単語はばっさり簡単に削除できないものだろうか。AIトレーナー実行後の標準辞書の登録単語を出力してみたが、この中にはAIトレーナーで学習したらしき単語は見あたらなかった。ということはユーザ辞書は汚されていないと言うことになるのだろうか。

WXGのときは辞書ブリーダーなる機能を使うとユーザ辞書の中に余計な学習結果まで挿入されてしまって面食らったことがある。

だけどATOKの場合はどこに学習されているのだろうかちょっと気になるところだ。

おっとっと、思わずのめり込んでしまい外はすっかり真っ暗。さ、この辺にしよう。