連休前半の、4月30日に大阪南港野鳥園に行ってきた。
毎年、ゴールデンウイークの頃は人も大移動をするが、野鳥たちも大飛行をする時期である。山や海の夏鳥たちが、東南アジアやオーストラリアあたりから、はるか海を越えて日本へ飛来してくる。このうち日本で繁殖期を迎える種もいれば、少し羽根休めをした後、またすぐ飛び立ち繁殖地のシベリアへと何百キロも飛んでいくものもいる。
海辺に飛来する水鳥のシギ・チドリ類は大半が後者のグループである。すなわち日本でその姿がみられるのは、ほんの短い期間だけ、つまり北へ渡る途中に立ち寄るとき(春)、および南へ戻るときにまた立ち寄るとき(秋)だけなのだ。
ところで、日本列島は古来、無数の干潟に恵まれていた。水鳥たちの中継地としては格好の場所であった。しかし、近代のあまりにも急激な、そして徹底的な「開発」により、海岸線からかっての干潟の大半は消滅してしまったという。この野鳥園は、ほとんどがコンクリートの護岸と化してしまった大阪湾に残された数少ない干潟である。そのため、彼らはこの地へ集中してやってくる。
4月30日の今年の大阪湾は、ちょうど大潮の時期と重なったため、干潮時には大きな干潟が出現し、タイミングが良かったようだ。野鳥園のベテランの方に聞くと、この日はシギ類で13種類も飛んできていたそうである。
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