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ここでは、インターネットメールサーバーとして必要な sendmail および pop3 について
書いておきます。

sendmail は FreeBSD に標準でインストールされていますので、その設定の仕方と、pop3
としての popper のインストールと起動の仕方について説明します。


[01] CF の入手

sendmail の環境設定ファイル sendmail.cf を作ってくれる CF を入手する。

ftp://ftp.kyoto.wide.ad.jp/mail/CF から、最新版を入手する。

最新の CF 例えば CF-3.7Wpl2.tar.gz を、ローカルの /usr/ports/distfiles
あたりに入れておく。

[02] CF のコンパイル

カレントディレクトリを CF のある所へ移す。( % cd /usr/ports/distfiles )

% tar zxvf CF-3.6Wbeta7.tar.gz で圧縮された gz を解凍し同時に展開する。

% cd CF-3.7Wpl2 で、展開された CF のディレクトリへ移る。

% make で、CF のコンパイルをする。
( 注 この作業の前に perl がインストールされていること )

[03] sendmail.cf の作成

% cd Standards で、サンプル sendmail.def が入っているディレクトリへ移る。

% cp sendmail-v7.def ../ で、親ディレクトリへ .def ファイルをコピー。
( FreeBSD 2.2.1 以降であれば、v7 でいい。それ以前は v6 を使用する。 )

% cd ../ で、/usr/ports/distfiles/CF-3.7Wpl2 へ戻る。

% vi sendmail-v7.def で、def ファイル編集。以下の項目を修正。

(例)
OS_TYPE=bsd4.4                          # 先頭の # マークは削除すること
MX_SENDMAIL=yes                         # MX 可能な場合
ACCEPT_ADDRS='$m'                       # can be used with R8 sendmail
ACCEPT_ADDRS='popper.temp.co.jp'        # host名以外の宛先で受け取る場合
DIRECT_DELIVER_DOMAINS='temp.co.jp'     # DNS が動いている場合
DEFAULT_RELAY='smtp:relay.temp.co.jp.'  # 自ドメイン以外のメールリレーサーバー
MAX_MSG_SIZE='2000000'                  # 2Mbyte程度
TIMEOUT_QUEUERETURN='21d'               # 連休のためのサーバー停止期間以上にする

編集が終わったら、そこで % make sendmail-v7.cf とすると sendmail-v7.def
を元に cf ファイルを作成してくれる。

カレントに sendmail-v7.cf ができていることを確認する。

できた cf ファイルを /etc へ移動する。 % mv sendmail-v7.cf /etc/sendmail.cf

% chmod 600 /etc/sendmail.cf で、root 以外アクセスできないようにする。

% ps -aux | grep sendmail として、デフォルトで起動している sendmail の ID
を確認して、それを停止させる。 % kill (sendmail-ID)

% sendmail -bd -q30m で sendmail を再起動させる。
念のため sendmail が動いているか確認しておく。% ps -aux | grep sendmail
sendmail 再起動は、FreeBSD の再起動でも自動的に起動されます。

[04] popper の入手 ( POP3 server )

FreeBSD の CD-ROM をお持ちの人は、/packages/All にある qpopper-2.53.tgz などを
使用しますので、フォルダ( /usr/packages )を作って、そこへ入れておきます。

無い場合は、ftp.freebsd.org/pub/FreeBSD/packages-2.2.x 等から最新の qpopper
をダウンロードして、ローカルのフォルダへ持ってくる。

* 2.2.8R の packages に入っている qpopper-2.53.tgz (size 29,309) では、一部に
 不具合があって ld.so failed: Can't find shared library "libkrb.so.3.0" と
 いうエラーが発生してしまいます。

 また ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/FreeBSD-current
                  /packages-aout/All/qpopper-2.53.tgz
 から size 29,472 の方を入手してもやはり同じ様なエラーが出て使えません。

 その場合は、ports でのインストールを行ってください。

[05] qpopper のインストール

・packagesでの インストール
スーパーユーザー(su)となって、qpopper-2.53.tgz のあるディレクトリへ移り
% pkg_add qpopper-2.53.tgz
とすると、勝手にインストールしてくれます。

念のため、/usr/local/libexec に popper ができていることを確認する。

・ports でのインストール
FreeBSD のインストールの際に、ports コレクションをインストールしてあれば
次へ進んでください。
入れていない場合には ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/ports/mail/
から popper ディレクトリの内容すべてをダウンロードして
/usr/ports/mail/popper へ入れる。

後は ftp://ftp.jp.freebsd.org/pub/FreeBSD/ports/distfiles/ から
ソースファイル qpopper2.53.tar.Z を入手して /usr/ports/distfiles/ へ入れておきます。

準備ができたら、/usr/ports/mail/popper へ移動し、そこで一度 % make を行います。

make でエラーが起きなければ、次に % make install でインストールできます。

[06] inetd.conf の編集

popper は inetd によって起動します。
/etc/inetd.conf にはデフォルトで以下のような行がありますので、その行頭
# マークを削除して、popper を有効にする。

(例)
pop3  stream   tcp nowait  root  /usr/local/libexec/popper  popper

% ps -aux | grep inetd で ID を確認し、inetd を再起動させる。
% kill -HUP (inetd-ID)

これで、インターネットメールが使用できるようになるはずです。


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