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[01] PPP の使用可否確認

FreeBSD では、2つの PPP(Point to Point Protocol) が使用可能です。
ひとつは、カーネルレベルの pppd で、もうひとつが IIJ-PPP です。
前者は pseudo-device ppp 、後者は pseudo-device tun という擬似デバイスが、カーネル
に存在する必要があります。

標準では、どちらも使用可能になっているはずですが、自分でカーネルの再構築を行った
場合は、コメントアウトしていないことを確認してください。

[02] COM ポートの確認

% dmesg | more コマンドで、起動時のメッセージを確認し、どの COM ポートが使用可能
かを確認する。

sio0 が COM1、sio1 が COM2 です。

モデムカードなどの場合、うまく認識されれば sio2(COM3) または sio3(COM4)等になる
はずです。

[03] ppp.conf , ppp.linkup の設定

% cd /etc/ppp でカレントを /etc/ppp に移す。

サンプルファイルが入っているので、.sample をとった名前にリネームまたはコピーする。

%cp ppp.conf.sample ppp.conf
%cp ppp.linkup.sample ppp.linkup

まずは、ppp.conf の修正を行います。
vi 等のエディタで ppp.conf を開いて、以下のように修正します。

default:
 allow user xxxxxxxx                           # root 以外で使用可能なユーザー名
 set log Phase Chat LCP IPCP CCP tun command
 set device /dev/cuaa3                         # sio3(COM4) の場合 cuaa3 になる
 set speed 115200
 set dial "ABORT BUSY ABORT NO\\sCARRIER TIMEOUT 5 \"\"
                    ATZ OK-AT-OK \\dATDP\\T TIMEOUT 80 CONNECT"
 set timeout 180                      ~~ パルスの場合、トーンの場合は DT

xxxxx:                                         # プロバイダ名
 set phone xxxx-xx-xxxx                        # 電話番号
 set authname xxxxxxxxxxx                      # ダイヤルアップログイン名
 set authkey  xxxxxxxx                         # ログインパスワード
 set login "TIMEOUT 5 login:-\\r-login: \\U word: \\P PPP"
 set timeout 180
 dial
#
xxxxx-pap:                         # PAP 接続の場合の名前 xxxx はブロバイダ名
 set phone xxxx-xx-xxxx            # 電話番号
 set openmode active
 deny chap
 accept pap
 set authname xxxxxxxx             # ログインユーザー名
 set authkey  xxxxxxxx             # ログインパスワード
 set login ""
 set timeout 180
 dial
#
xxxxx-chap:                        # CHAP 接続の場合の名前 xxxx はブロバイダ名
 set phone xxxx-xx-xxxx            # 
 set openmode active
 deny pap
 accept chap
 set authname xxxxxxxx             # ログインユーザー名
 set authkey  xxxxxxxx             # ログインパスワード
 add default HISADDR
 set timeout 180
 dial

次に、ppp.linkup の修正を行います。
vi 等のエディタで ppp.linkup を開いて、以下のように修正します。

xxxxx:               # xxxxx はプロバイダ名で任意の名前
 delete all
 add 0 0 HISADDR
xxxxx-pap:
 delete all
 add 0 0 HISADDR
xxxxx-chap:
 delete all
 add 0 0 HISADDR
MYADDR:
 delete all
 add 0 0 HISADDR

[04] resolv.conf の設定

ppp 接続を行った後、プロバイダの DNS からインターネットのアドレスを引けるように
その為には、resolv.conf にプロバイダ指定の DNS アドレスを入れておく必要があります。

resolv.conf に
nameserver xxx.xx.xxx.xx <--- xxx.xx.xxx.xx は実際の DNS の IP

という行を追加しておいてください。

[05] モデムの動作確認

% ppp      <--- ppp コマンド
Working in interractive mode Using interface: 
tun0 ppp ON pc98>

と表示されれば、まず default 設定までは OK です。
次に

ppp OM pc98> term   <--- ターミナルモードへ移行

Working in interactive mode Entering terminal mode. Type `~?' for help

と出たら、"AT" と入力し [Enter] してみて、"OK" と出ればモデムの動作が確認できます。

~. と押してターミナルモードを抜け、quit all と入力すれば ppp を終了できます。

[06] ppp の起動確認

普通のプロバイダは、CHAP モードをサポートしているので
% ppp xxxxx-chap と入力し、chap モードでダイヤルアップを試してみる。

Working in interactive mode
Using interface: tun0
ppp ON pc98>        <--- ここまで表示されて、裏でダイヤルしている
Ppp ON pc98>
PPp ON pc98>
PPP ON pc98>
しばらくして、上記のように PPP と大文字になれば接続が確立し、インターネットに

接続された状態となります。

[07] インターネットの接続確認

接続が確立できたところで、本当にインターネットにつながっているのかどうかの確認
をしてみます。

コンソールモードの場合は、[GRPH]+[f.2] もしくは [ALT]+[f.1] 等で別画面にして

% ping www.jp.freebsg.org

として、IP が引けて応答があればうなく接続ができています。

Host name lookup failure と出た場合は、DNS(resolv.conf) の設定が間違っている
可能性があるので、IP を確認してみてください。

何も応答がない場合は、[CTRL]+[C] で中断して下さい。

[08] 接続の終了

接続を終了する場合は、PPP ON pc98> quit all として終了してください。


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