PocketViewer情報コーナー

 本家本元のCALEIDが尻すぼみの状況である一方、ヨーロッパ版のCALEIDとも言える「PocketViewer」は着実に人気を集め、進化も遂げているようです。今回はホームページ10万アクセスを機会に、「PocketViewer」の魅力をお伝えしたいと思います。

PDAの理想を実現した名機

 「PocketViewer」は、発売元はCASIOで、CALEID同様独自のOSを積んだPDAです。形状はPalmとほぼ同じ縦型、英語・独語・仏語・西語・伊語の5カ国語対応です。(ほかに中国語版のPocketViewerもあります)まずは、CASIO公式ページで、その姿を確認してみて下さい。

 さて、Palmのまねっこに見えるPocketViewer(PV)ですが、これはまぎれもなくCALEIDの国際版です。

1.シンプル
 Palmの様な手書き文字入力機能はないのですが、おなじみ「即メモ」機能はあるし、「クイックデータコピー」や「シンクロ」といったPCからのデータダウンロード機能もしっかりサポートしています。「PocketViewer」の名の通り、入力機能は最低限にしてデータビューワに特化しています。

2.表計算、Add-In機能付き
 形は「スナップパレット」「モバイルユニット」に似てますが、CALEIDシリーズの特色である「表計算」「Add-In」機能を立派にサポートしています。もちろんAdd-In開発ツールは無料で配布されています。ちなみにCPUは多分CALEIDと同じです。

3.低価格
 CALEIDのEX-550に相当するPV-S250(メモリ2MB)で、定価90$!1万円以下で十分実用的なPDAは作れるんです、やる気になれば。他のPDAは高すぎ。

 以上の通り、PVは機能・拡張性・価格のバランスが取れた名機、だと思います。現在は、携帯電話と赤外線通信をするタイプも発売されています。

海外での盛り上がり

 まずは、必見のサイトをご紹介します。Pocket-Viewer.comです。(英国発なので英語サイトです)
 ここはいわば、「CALEID情報コーナー」のPV版サイトなのですが、アクセス数は約700hit/日。CALEID情報コーナーが最盛期で約150hit/日ですから、PVはCALEIDよりずっと受け入れられている様です。
 また、ここではAdd-Inも大量に登録されています。ゲームに関して言えば、CALEIDよりずっと充実してます。
 ハードウェアに関しても、3rdPartyからレザーケースが発売されているなど、孤軍奮闘のCALEIDとはえらい違いです。

 PVがすごいな、と思うのは、英国で評価されている点。英国はPalm・WindowsCEのほか、PSIONというネイティブPDAが大きな支持を得ており、日本同様PDA先進国なのです。また、フランス語・スペイン語をサポートしたり、中国語版を出す点など、世界戦略的に押さえるべき所をきっちり押さえており、これから低価格のCASIOが本領発揮できる基盤は十分備えていると思います。ただ、PCを持っている人前提の機種なのが弱点ですが・・。

PV日本逆上陸はあるのか?

 私個人としては是非とも期待したい所なのですが、現実としては微妙だと思います。何しろ1度痛い目を見ているので・・。日本はとにかく高スペック指向なので、この手の製品を市場が受け入れない可能性は高いでしょう。
 可能性があるとすれば、携帯電話とのコラボレーション。「携帯電話データの最小バックアップ・編集ツール」として売り出し、またAdd-Inを携帯からダウンロードできる様にすれば、パソコンを持っていない層に訴えかける事ができると思います。とにかく今の日本は携帯中心に世界が回ってますから、CALEIDの手書き文字機能を上手に取り入れた日本向けコンセプトのPV登場を切に希望します。

                      
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