以前は、CALEIDの将来像を主観的希望を交えて記載していましたが、最近の動向を鑑み、客観的な将来像のページへと切り替えました。
CALEIDの最新機種は、2000年3月に発売された「XM-550EX」ですが、恐らくCALEIDの名を冠した横型PDAはこれが最終シリーズになるでしょう。
そう考える理由は以下の点にあります。
1.他のPDAとの差別化が困難
今年に入り、ZAURUS・Palm・CASSIOPEIAの御三家に販売実績で大きく水を開けられて久しいCALEIDですが、セールスポイントだった「軽快な動作」と「低価格」についても最近は必ずしもアピールできなくなっています。
特に「低価格」に関しては、Palmシリーズの「Visor」、ZAURUSシリーズの「i-geti」によりほとんど差はなくなっており、こうなると知名度の点で大きく劣るCALEIDが生き残る道はないと言えるでしょう。
2.CASIO自身の販売体制
かつては常にCASIOの電子小物パンフレットの先頭にあった「電子手帳」ですが、最近のパンフレットでは先頭に「電子辞書」が掲載されています。
またXM-550EXの発売については、事前のプレスリリースがなく、いきなり店頭に並んでいました。
CASIOとしても、もはや電子手帳に関してはあまり期待をしていないようです。今後の事を考えると、もったいない限りですが。
私がCALEIDを薦めるスタンスは依然として変わっていませんが、このような状況では新機種の登場は望むべくもなく、これからはXM-550やXM-550EXをいかに安く入手して使い込むか、という考え方をするべきようです。
CALEIDの進化像
CALEIDの進化像(退化かもしれないが)とも言える製品は、実はいくつか登場してきています。ちょっと紹介すると
1.縦型PDA
縦型PDAは、画面が小さくなるというデメリットはあるものの、持った時の安定感と胸ポケットからはみ出ないサイズから、標準形状になりつつあります。
CASIOも「スナップパレット」や「モバイルユニット」と呼ばれるPDAがあり、価格も安いのでこのシリーズはもう少し生き残りそうです。CALEIDのAdd-In資産が引き継げないのは残念ですが..。
2.電子辞書
CASIOは密かに、手書き認識機能搭載の電子辞書「XD-470」を発売しています。どうも、「電子手帳」と言うよりも「電子辞書」と言った方が商品としては売れるみたいです(電子手帳にも立派な電子辞書機能がついているんですが..。)
変な話ですが、手帳機能をなくして辞書に特化した、この機種こそがCALEIDの正当後継機種のように見えます。ただ、電子辞書は乱発気味で、最近は電卓に辞書機能を載せた機種まで出る始末ですので、果たして生き残れるかどうか。
いずれにせよ、せっかくCALEIDで蓄えた資産が次世代に活かせないのは、もったいない事であります。
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