上越市立水族博物館

西側入口遠景 マリンジャンボ館から入口 館内ペンギン水槽 東側入口 西側入口

概要

 新潟県上越市の海岸沿い、直江津港の近くにある水族館。

 交通:直江津駅徒歩10分。 国道8号線より1.5km。北陸自動車道から国道18号線、国道8号線経由1.5km

 入館料:900円

 見学所要時間:1.5時間程度

1998年6月見学
1998年11月再訪(東西入口写真)


展示内容

展示種類

 海水魚/淡水魚共に幅広く展示しており、総合的な内容になっている。

展示方法

 大型水槽にて多数の種類を展示。 相対的に水槽は大きく、一つの水槽に多数の種類が入れられている。 また、水温帯(熱帯/温帯/冷水帯)ごとに分かれた展示になっている。

 私が見たときは常設展示のみだったようだが、特設展示を行うときもあるようだ。 また、水槽の管理など水族館の裏側の体験なども行えるようだ。

生体以外の展示

 魚名(英語名、学名があるものもあり)・特徴などの写真入り展示説明パネル。 水槽脇に資料卓があり、説明資料や自分で魚の特徴などを調べることが出来る。

 パソコンによる魚の特徴の説明(多分市販CD-ROM)とお絵かきパソコン(マリンジャンボ水槽付近)あり。

配付資料等

 入場券(手渡し)、簡単なパンフレット、館内配置図・ショー時刻表、魚に関するクイズ(テーブル設置)。

(98年11月追記)

 日本近海にいる鯨類のパンフレット(そのかわり魚に関するクイズは無かった。その時々で違うようだ)。

展示の特徴・評価できる点

 まずは何を置いてもマリンジャンボ水槽に尽きると思う。 幅13m*奥行き10.5m*高さ17mのこの水槽の圧倒的な水量を持つ水槽にゆったりと泳ぐ魚たち(すべて巨大な魚たちだが、水槽がそれ以上巨大なのでゆったりと泳いでいると感じる)、これらをゆっくり眺められるのが良い。

 小型水槽(といっても普通の水族館では中型並の大きさだが)は水温帯ごと(熱帯/温帯/冷水帯)に分かれて展示されており、 温度帯による魚たちの活動の違いが分かっておもしろい(暖かくなるほど活発に活動するのがよく分かる)。

 展示パネルだけでなく、自分で資料卓で調べられるのが良いと思う。また、資料卓のライトが水槽に入らないような配慮や冷水帯の水槽でも露がつかないように厚いアクリルにするなど、随所に工夫が見られる。

 タッチプール(とても水槽と呼べない規模)はヒトデやイソギンチャクなどの他に、磯にいる魚もいるのが良いと思った。 またペンギンプールのすぐ横に設置されているので、タッチプールに必ず気づくようにしている点も評価できる。

 入口近くの円形水槽は子供から大人まで見られるような高さのある円形水槽なのが評価できる。 これなら間違いなく子供でも大人でも見やすい。

 マリンジャンボ水槽周りとか、館内のあちこちに椅子があり、自由に休めるようになっているのが非常に良いと思った。 特にマリンジャンボ水槽の所の椅子はゆっくり水槽を眺めながら休めるのが気に入った。 また、必要十分だけあるので、遠慮して座りにくいと言うようなこともない。

考慮して欲しい点

 展示パネルに説明のない魚が水槽に入っていることが、多々あった。特に目立つ魚で展示パネルに説明がないと欲求不満が高まる。

 水槽数が多いためだろうか、数水槽で死亡魚が水槽にいたものがあった。魚の死は避けられないとは思うが、出来れば開館前に取り除いて欲しいと思った。 他の魚たちの状態がよい分、残念に思った。

 資料卓は魚名と絵とちょっとした特徴だけだと展示パネルと重複している。資料卓の内容の充実を望みたい。 特に気になった魚のことを知りたくても、あの資料だとあまり調べることが出来ないように思う。

 水温帯別のエリアは天井付近まで水槽があるので、最上段の水槽は子供では見られない。

(98年11月追記)

 さすがにこのときは死亡魚はいなかった。 ただ、ペンギンが見たかったのだが、工事中で近くで見られなかった。


感想

 やっぱりマリンジャンボ水槽に尽きる。あれだけの水量があると、大きな魚たちもゆっくり泳いでいるようで、とてもゆったり眺められる。 椅子に座ってマリンジャンボ水槽を眺めているといつまでも見ていたくなる。 この水槽のためだけに入館料を払った甲斐があると感じる。

 また、すべての水槽が大きめに設定されているので、ゆったりともしくは同種の魚をある程度の匹数入れることが出来ているのが良い。 ピラルクーが5匹も入るピラルクー水槽というのはなかなか見られないと思うが、この水族館はすべてが大きくできているから、5匹いても当たり前に感じてしまう。 特にマリンジャンボ水槽を見た後だと小さく感じてしまうのが不思議だ。

 大きな水槽でゆったり飼うというのが魚を飼うときの本質だということを思わせてくれる。 いくつかの水族館に行ったのだけど、これを感じさせてくれる水族館というのも無かったように感じる。それだけこの水族館の飼育理念が良いと感じた。 展示という観点からだけでなく、飼育という観点からアプローチした水族館だと感じた。

 私が今まで行った水族館の中では文句無く人に勧めることの出来る水族館だ。

(98年11月追記)

 マリンピア日本海の水槽を見た後で改めて見たところ、水槽の中の魚の密度が大分高いように思う。 ただ、それに対して魚の状態は非常に良く、どうやって管理しているか知りたいと思った(もしかしたら集中濾過かな)。

 今回は平日行ったためか、静かにゆったりと水槽を眺めることが出来た。 また、眺めていた人たちもマナーが良かったためか、とても落ち着いて見ることが出来た。

 ペンギンを見られなかったのは残念だったが。 最後にマリンジャンボ水槽をゆったりと眺めることが出来て満足した。


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