寺泊町立水族博物館

寺泊水族館入口

概要

 新潟県寺泊町の海岸沿いにある水族館。屋上に上がることができ、寺泊の町を一望できる。
 寺泊港付近に寺泊の海産物を扱う市場がある。

 交通:越後線寺泊駅よりバス10分。国道402号線寺泊港より1km程柏崎方面に進んだ場所にある。

 入館料:700円

 見学所要時間:1時間

1998年5月見学
1998年6月撮影


展示内容

展示種類

 海水魚/淡水魚を幅広く展示しており、総合的な展示内容になっている。 他に、クラゲや両生類(カエル他)、海獣(1種類:何かは忘れました)、などの展示もあり。

展示方法

 大水槽で複数種類の展示もあるが、基本的には小水槽で単独、もしくは数種類の展示。 常設展示のみで、特設展示などは行われていない模様。

生体以外の展示

 魚名・特徴などの写真入り展示説明パネル。 書籍、パソコン検索、資料室などは無い。

配付資料等

 入場券のみ。

展示の特徴・評価できる点

 小水槽に単独、もしくは数種類を展示し、展示パネルにて魚名、特徴などを知ることができる。 魚名と共に写真が付いているので、どの魚が何という名前か分かりやすく、その特徴も(少数種類/1水槽展示だから)展示パネルからすぐ分かるようになっている。 また、生息地域名も書かれているので、多数混泳でなくても「同一地域の魚」というのが分かりやすい。

 展示も電気ウナギの放電を音とLEDでその電圧を示したり、海藻が光合成を行う様子などの展示もある(展示パネルには光合成サイクルなどが表示されており、意図が伝わりやすいようにしている)。

 タッチ水槽があり、実際にヒトデなどに触ることが出来るのは非常によいと思う。

 入場してすぐ目に入る水草水槽は、その綺麗さでみんなの気を引きつけるのに非常に有効だと思う(ミクロソラムとラスボラ・ヘテロモルファとビーシュリンプの水槽)。

考慮して欲しい点

 多くの魚の写真が色褪せており、実際の魚と対比し難かった。

 魚名は書かれているのだが、学名が書かれていないのが残念。 ただ、何の仲間かは書かれていたと思う。

 水草など(アヌビアス・ナナが多かったように思う)を淡水飼育水槽に入れる努力は認めるが(メンテが大変なのは想像できる)、枯れかかっていたりして少し見栄えが悪かった。 メンテナンス出来る水槽のみ(例えば入場して最初に目にはいる水槽だけにするとか)本物の水草にして、その他はイミテーションなどで見栄えを良くするようにしたほうが良いと思う。

 淡水魚水槽は熱帯魚店で見られる種類が多くいたので、熱帯魚店で見慣れている立場からすると少し残念に思う。 ただ、全ての人が熱帯魚に詳しいわけではないので、このことが悪いというわけではない。

 館内水槽配置図や見て欲しい展示などを書いたパンフレット等があればより楽しめた(また、後から思い出すのも容易)と思う。


感想

 規模はそんなに大きくないながらも、総合的な水族館としての展示内容は十分揃っていて、1時間程度でゆっくり見て回る水族館になっている。 余り規模が大きいと、見て回るのも大変(子供などは特に)だが、これくらいの規模で総合的な水族館というのは、小学校の授業などでも十分過ぎるほど使えるように思う。 また、それだけの内容を持っていると感じた。

 しかし、総合的な水族館としてマリンピア日本海(新潟市)や上越水族館(上越市)が近くにあるため、比較としてみると規模的にやはり弱い部分がある。 そのため何らかの独自色(寺泊地方と関わりがある展示を入れるとか)が欲しいと思った(多少はあるのだが...)。

 これだけ種類がいると維持管理も大変だと思うが、大型魚に状態が悪い魚が多々見られた(特にアマゾン淡水水槽)。 少し過密飼育気味だとは思うが、せっかくの展示なのだから状態が良ければもっと見られたように思う(もしかしたら重油漂着時の何か影響でもあったのかもしれない)。

 行く前に想像していたより、ずっと立派な(失礼)水族館だと思うが、もう少し入館料が安ければ何度か見に行こうかと思うのだが...


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