規則性のないいくつかの語を検索する場合には、正規表現で検索するソフトは余り便利ではありません。 また、検索するたびに検索語を入力しなければならないソフトは、いつも同じ語で検索する場合には入力が大変です。 このようないつも同じ語で規則性のない語を検索する用途にこのソフトを作成しました。
このソフトは以下の方に使っていただければと思っています。
上記のことは私がいろいろな検索ソフトを使ってみて不満に思ったことが並べてあります。 これらの不満をなるべく解消しようとして出来たのがこのソフトです。
なお、このソフトは以下のことに該当する人は対象としていません(というよりは、これに該当する人はこのソフトを使いにくいと感じると思います。使っていただけるのなら嬉しいのですが)。
これらに該当する人は、このソフト以外に素晴らしい文字列検索ソフトがフリーソフトとして流れているので、そちらを使ってみた方が良いかもしれません。 ただ、作者としてはこのソフトも併用していただけると非常に嬉しく思います。
このソフトは検索をしながら、他のソフトを使うことを前提に作成しています。 つまり、検索速度より、他のソフトの使い勝手を優先させています。
検索中に他のソフトが使えないようだと、いくら検索速度が速くても無駄な待ち時間が出来てしまいます。 その間に他のソフトが使えれば、少し検索が遅くなっても無駄な待ち時間はほとんど無くなります。 また最近のコンピュータは速いですから、他のソフトの無駄時間(例えば入力待ちなどの時間)に検索が出来る可能性もあります。 検索の絶対時間が短いより、この方が私は有用だと考えています。
また、メモリが余っているときはファイル全体を読み込んで(ファイル単位)検索を開始します。この方が検索時間が稼げますし、無駄も出ません。 メモリよりファイルの方が大きい場合は一行づつ読み込んで検索を行います。
この操作はインストール後に一回だけ行う必要がある手順です。 検索時に変更がない限りは行う必要はありません(設定を変えて検索したい場合は変えることも可能です)。 二回目以降は既に設定された状態で起動します。
関連ファイルを作成
関連項目と検索語を結びつける関連ファイルを作成する必要があります。 このファイルに書かれた内容に従って、関連項目を指定するだけで複数の検索語を指定できます。 同じ検索語で何度か検索するときに二度目以降の検索指定の手間が大幅に減ります。
関連ファイルを指定
メニューのファイル(F)-関連ファイル指定(R)...をクリックして関連ファイルを指定します。 この指定は一度行えば、変更しない限り同じファイルが使用されるようになっています。
出力ファイルを指定
メニューのファイル(F)-出力ファイル指定(O)...をクリックして出力ファイルを指定します。 出力ファイルも変更しない限り同じファイルが使用されます。
動作設定
メニューの設定(S)-動作設定(R)...をクリックして動作設定を行います。 設定保存ボタンを押して設定を保存します。 また、ウィンドウの位置と大きさは設定(S)-動作位置保存(P)で起動位置と大きさを設定します。
関連項目の指定
関連項目をドロップダウンコンボボックスでリストから選択で指定します。 関連項目が変更された時点で検索語一覧が変更されます。 検索語一覧を空にする場合は、検索項目で(なし)を選択します。
検索後の変更(必要な場合のみ)
最初は検索語一覧は変更できない状態になっています。 検索語を変更したい場合はメニューの編集(E)-検索語変更(W)をクリックします。 もう一度メニューから同じ項目を選ぶか、他へフォーカスを移動した場合は変更が出来ない状態に戻ります。
また、フォーカスが検索語一覧にある場合に、インサートキーを押しても同じく変更が出来る状態になります(変更可能/不可能状態のトグル)。
検索するファイルの指定、検索実行
検索するファイルはエクスプローラで検索したいファイルを選択します。 そしてプログラムのウィンドウにドラッグアンドドロップでドロップしてください。 ドロップされた時点で検索を開始します。
このソフトで検索項目と言うのは、実際に検索を行う検索語を束ねて名前を付けたものです。 そのため分かりやすい検索項目を設定しておくと、あとで同じ検索語群を指定するだけで簡単に検索を行うことができます。
例えば自分の好きなある作者の作品を検索したい場合は検索項目に作者の名前、検索語に個々の作品名を記入してもらえば、作者名を検索項目に指定するだけで、一連の作品群を検索語に指定したことになります。 この事は、同じ検索語群で検索を何度も行う必要がある場合に非常に威力を発揮します。
なお、私が使用している関連ファイル(RELSEA95.RSF)を例として添付しています。関連ファイルを作るとき作り方が分からない場合はこれを参考にして頂ければ良いともいます。
関連ファイルはテキストファイルですから、エディタやテキストファイルに保存できるワープロ等で作成してください。 保存の際は、拡張子をrsfとすると関連ファイルを探すのが楽になります(デフォルトでrsfの拡張子を持ったファイルを探すためです)。
関連ファイルの記入の仕方は以下の通りです。
関連項目をまず行頭に書き、=の後に検索語,検索語, ... ,検索語のように記入します(関連項目=検索語1,検索語2,検索語3のようになります)。 このとき、=,の文字は半角文字で入力してください。
検索語の中に半角のカンマ(,)が含まれる場合は該当する検索語の両端をダブルクウォーテーションマーク(")で囲んで(例:"検索語,サンプル")ください。 スペースが含まれる場合は囲まなくても結構ですが、分かりにくく感じた場合は囲んでも問題はありません。 なお、囲み文字を使用した場合は間違いが起こりやすいので、最初の検索の時に検索語一覧で区切りに間違いがないかを確認するようにしてください。
検索語の中にダブルクウォーテーションマークを入れたい場合、まずその検索語を囲み文字(")で囲み、ダブルクウォーテーションマークを2つ続けて入れてください("")。 2つ続けることと囲み文字で囲むことで1つのダブルクウォーテーションマークと認識します(例:"サン""プル"でサン"プルを指定したことになります)。
この場合もミスがないかを検索語一覧で確認してください。
RelSearch95では1行の長さに制限はありません。 そのため1つの関連項目を1行で済ませることも可能ですが、見づらいとか編集しづらいと思ったら複数行に書いても構いません。 その場合は関連項目を同じ名前で登録すれば、同じ項目とみなします。 そのため旧RelSearchの関連ファイルをそのまま使うこともできます。 また1つの関連項目に同じ検索語がいくつか出てきても、検索速度が遅くなるだけで動作に支障はありません。 が、遅くなるのが嫌な場合は関連ファイルを記入するときに重複がないように気を付けて入力して下さい。 (よくあるパターンとしてはある検索語の中に他の検索語が含まれているというものがあります。その場合は含まれている方だけで検索できますので、含んでいる方の検索語は不要です。)
関連項目の順序はドロップダウンコンボボックスの表示順序になります。 そのためよく使う関連項目は関連ファイルの前方に持ってきた方が探しやすくなります。 関連項目に重複があった場合は最初に出てきた位置のみに表示されます。 検索語は関連ファイルに書かれている順番で検索語一覧に表示され、この順序で検索が行われます。
また、一番最初の検索項目はプログラムが起動したときに自動的に表示されます(それに関する検索語も同様)。 そのため一番よく使われるものは一番最初に持ってくるのが正しい使い方です。
関連ファイルを変更する場合は現在設定されている関連ファイルのディレクトリをまず表示します。 そのため関連ファイルは同じディレクトリに置いた方が楽に切り替えることが出来ると思います。
検索語に関連項目を含めるの設定にしていたときは検索語として関連項目と同じ語を含める必要はありません。 含める場合と含めない場合があるときは、検索語に関連項目を含めるのチェックを外して検索語として関連項目と同じ語を登録してください。
このプログラムを起動したときの各部分の説明を行います。
ここは現在設定してある関連項目が表示されます。 起動した時は検索ファイルの最初の項目が表示されるようになっています。
関連項目を設定するときはこの部分もしくは右側の下向き三角をクリックして表示される項目から選択を行います。 検索語一覧を空にする時は(なし)を選択します。
この項目を変更した時に新しい関連項目に該当する検索語が「検索語一覧」に表示されます。
この部分は、関連項目に登録されている検索語の一覧を表示します。
この部分を変更するときはメニューの編集(E)-検索語変更(W)を選択し変更可能状態にし、変更を行います。 変更可能状態の時は「選択可能色」で検索語が表示され、変更不可能状態の時は「選択不可能色」で表示されています。 この部分にフォーカスがある場合はインサートキーでも同様の機能(変更不可能と変更可能のトグル)を実行します。 なお、メニューの検索語変更(W)の左側にチェックマークが付いているときは変更可能状態で、マークが付いていないときは変更不可能状態です。
フォーカスを検索語一覧から移動した場合は変更不可能状態になります。 なお、空白行があった場合はその空白行が削除されてから変更不可能状態になります。
現在設定されている関連ファイル名が表示されます。 関連ファイル名が表示されている部分をダブルクリックするとエディタで関連ファイルが開かれて関連ファイルを参照/編集することが出来ます。
関連ファイルの変更はメニューのファイル(F)-関連ファイル指定(R)...で行います。 関連ファイル名が表示されているところで直接変更することは出来ません。
現在設定されている出力ファイル名が表示されます。 出力ファイル名が表示されている部分をダブルクリックするとエディタで出力ファイルが開かれて出力ファイルを参照/編集することが出来ます。
出力ファイルの変更はメニューのファイル(F)-出力ファイル指定(O)...で行います。 出力ファイル名が表示されているところで直接変更することは出来ません。
ステータス行は現在の動作の説明が表示されます。 エラー、メッセージ等がその時の状況により表示されます。
検索中は関連項目の下に進行状況インジケータが表示され進度状況表示を行います。 この進度状況はファイル数を元に比率でバー表示を行っているものです。 正確な進行状況が知りたい場合は、ステータス行やタスクバーの最小化表示の部分に表示される数値で確認して下さい(現在検索中のファイル数/総ファイル数で表示)。
検索中はタスクバーの最小化表示の部分の現在の検索中のファイルの番号と検索を行うファイル数が表示されます。 検索中は最小化するような設定を行っている場合は、この部分で進行状況が分かります。
関連ファイル指定(R)...
関連ファイルを指定します。 関連ファイル選択ダイアログボックスが表示されますので、関連ファイルを指定して下さい。
拡張子がrsfでない場合はファイルの種類を変更して指定して下さい。
出力ファイル指定(O)...
出力ファイルを指定します。 出力ファイル指定ダイアログボックスが表示されますので、出力ファイル名を入力するか既にあるファイルを指定して下さい。
既にあるファイルを指定する際に拡張子がtxtでない場合はファイルの種類を変更して指定して下さい。 既にあるファイルを指定した場合は、そのファイルに上書きされるか追記されることになります。
名前を付けて保存(S)...
現在の出力ファイルに名前を付けて別ファイルとして保存します。 その時点の出力ファイルをコピーしているだけですので、新たに検索を行った場合は保存したファイルは現在の出力ファイルと違うものになります。
出力ファイルを終了時に削除する設定の場合はプログラム終了時に検索出力がゴミ箱に移動されてしまいます。 検索出力が必要な場合はこのメニューで保存するようにしてください。
出力ファイル削除(D)
出力ファイルに指定されているファイルをゴミ箱に移動します。 間違えて削除してしまった場合は、ゴミ箱に入れられたものを復活させてください。
検索中止(S)
検索を中止します。検索中のみ選択可能になります。
一度検索を中止した場合は、検索を再開することは出来ません。 もう一度最初から検索を行って下さい。
関連ファイル(R)
関連ファイルを開きます。 エディタが指定されている場合はそのエディタで、指定がない場合は関連ファイルの拡張子に連動したプログラムで関連ファイルが開かれます。
出力ファイル(O)
出力ファイルを開きます。 エディタが指定されている場合はそのエディタで、指定がない場合は出力ファイルの拡張子に連動したプログラムで出力ファイルが開かれます。
関連項目更新(C)
ソフト起動後に関連項目に関して関連ファイルを変更した場合、その変更はソフトに反映されません。 変更後の関連ファイルの検索項目を使用したい場合はこのメニューで関連項目を更新することによってその変更が関連項目の表示に変更されます。
なお、検索語は関連語の指定時に再度読みに行っていますから、検索語一覧の表示を最新のものに合わせたい場合は、再度検索語を指定することだけで可能です。
動作設定(R)...
動作設定ダイアログボックスが開き、プログラムの動作、エディタ指定等の設定を行います。
表示位置保存
現在表示されている位置を保存します。 次にプログラムが起動したときはこの位置で表示が行われます。
目次
ヘルプの目次を表示します。
バージョン情報(A)
プログラムのバージョン等を表示します。 実装メモリとバージョン情報表示時の空き物理メモリの表示も行います。
設定ダイアログには以下の設定項目があります。 ダイアログを表示しているときにその設定項目が分からない場合は、右上の?マークのボタンを押した後、知りたい設定項目をクリックしてください。
タグジャンプの行情報に()を付ける
チェックするとタグジャンプの行情報を()で括ったものを出力します。 チェックをはずした場合は()が付きません。 エディタによっては()が付いていないとタグジャンプの行情報と見なさないとか、()があると認識しないなどの違いがあるので、使用エディタにあわせて設定してください。
入力ファイル切り替え時に改行を挿入
チェックすると入力ファイルが切り替わるたびに出力ファイルに改行が挿入され、空行が出来ます。 チェックをはずした場合は空行が入ることはありません。 入力ファイルが切り替わったことがよりはっきり知りたい場合は、チェックを入れたほうが良いでしょう。 空行が気になるならチェックをはずしてください。
ただし、複数の入力ファイルに検索文字列が無い場合でも空行だけが続くことはありません。空行は1行だけになります。
ファイルエラー時にダイアログを表示
チェックをすると入力ファイルがないなどの入力ファイルエラー時にダイアログを表示します。 チェックがない場合はダイアログの表示はしません。
ダイアログの表示を行っている間は検索がストップしますので検索をしたまま席を外すとか他の仕事をするなどの場合は外して置いた方が良いでしょう。 チェックを外したとしても出力ファイルに入力ファイルに関するエラーがあったことが出力されますから、検索文字列が無かったと間違えることはありません。
出力ファイルに上書き
チェックをすると既にある出力ファイルに上書きされて新しい出力ファイルが作成されます。 チェックを外すと既にある出力ファイルの後ろに追加されます。
チェックを外した場合は出力ファイルがどんどんと大きくなっていきますから、注意が必要です。 チェックした場合はその検索分だけの容量で済みますが、以前の出力が消されてしまうので注意してください。
プログラム終了時に出力ファイルを削除
チェックをするとプログラム終了時に出力ファイルを削除します(ゴミ箱に入れます)。 チェックを外すと削除しません。
チェックをしていてもメニューからファイル(F)-名前を変えて保存(S)で保存が必要なときは保存できますし、終了後もゴミ箱に入っていますから、チェックをして置いた方が良いと思います。
検索語に関連項目を含める
チェックすると検索語一覧を表示するときに関連項目の語を加えます。 チェックを外すと検索項目の語は加わらず、検索語として登録されたものだけになります。
検索項目の語を加えた方が良いものと加えないものが混在していた場合、このチェックは外して検索語に検索項目の語を追加した関連ファイルを作成してください。
検索終了時に出力ファイルを開く
チェックをした場合は検索終了時に出力ファイルを開きます。チェックを外した場合はファイルは開きません。 開くアプリケーションはこの動作設定ダイアログ内のエディタで指定します。
検索開始時に最小化
チェックすると検索開始時に最小化(タスクバーに入る)します。 チェックを外すとそのまま検索を開始します。
チェックした場合、検索終了時には元に戻りますから、タスクバーに入ったまま検索が終わったかどうか分からない事態にはなりません(検索中もタスクバーにどれだけのファイルが検索済みが表示されるので、どれだけ検索が進んだかも分かるようにはなっています)。
日本語を考慮した検索
チェックすると日本語を考慮した検索を行います。チェックを外すと考慮しません。 長い文字列の場合は問題ないのですが、半角で1,2文字の場合はチェックしていないと全角の2文字目からヒットする場合があります。
このチェックをすると厳密な検索が出来るようになりますが、検索時間が少し長くなります。
改行で折り返されたテキストも検索
チェックをすると(通信ログなどの)検索文字が改行で折り返されたものも検索することが出来ます。 チェックを外すと検索することが出来ません。 通信ログで良くある行頭及び行末の空白(半角空白、全角空白及びタブ文字)を無視しますので、該当文字列はほぼ検索することが出来るでしょう。
これにチェックした場合、検索時間が非常にかかります(2〜3倍)。 不要な場合はチェックを外した方が良いと思います。 また、全角空白を含んだ検索語がある場合は、全角空白を除いたものも登録してください。
出力桁数
出力桁数をこの文字数以下で出力します(全角が分断されるような場合はその全角文字は出力しません)。 エディタで一行で見られるぎりぎりを指定するのが使いやすいでしょう。 ただし検索ファイル名、行、ヒットした検索語がこの指定より長い場合は、この部分だけは全て出力するようにしています。
また、何文字でもその行は全て出力して欲しい場合は0を指定します。
エディタ
このプログラムで使用する標準エディタを指定します。 また、標準のプログラム(拡張子に連動しているもの)で開きたい場合はこの部分を空白にします。 空白にするにはエディタ名を表示してある部分にフォーカスを合わせ(クリックするとフォーカスが来ます)DELキーを押すと削除するか聞いてきます。
指定もしくは変更する場合は、エディタ名の部分をダブルクリックするか右側の設定ボタンを押すとファイル指定ダイアログボックスが表示されます。
設定保存ボタン
現在の設定を保存して、ダイアログボックスを閉じます。 ダイアログボックスの変更内容は検索に反映されますし、次にアプリケーションを起動したときもこの設定で起動します。
ver. 1.11 では削除方法を選ぶことが出来るようになりました。 ただしその方法を行う場合、INIファイルをエディタなどで書き替える必要があります。
ゴミ箱に移動する(デフォルト)
これはそのまま使って貰えばいいのですが、もし以下の方法で変更した場合はこの方法で戻してください。 [File]セクションにあるDelete=*の*の部分を0にする(Delete=0)か、この行自体を削除してください。
完全に削除する
[File]セクションにDelete=*の行がある場合は、*の部分を1に書き替える。 この行がない場合はDelete=1を追加する。
ファイル終了時は完全削除で、メニューから選択したときはゴミ箱
[File]セクションにDelete=*の行がある場合は、*の部分を2に書き替える。 この行がない場合はDelete=2を追加する。