Zaurus は、いうなればスケジュールを管理したり、 電話帳とか個人としてのデータベースとして機能したり、 いわゆる電子手帳としての機能を持っています。 こういうのを難しい言葉で PIM (Personal Information Manager) 機能といいます。
「電子」が付く利点は、カレンダーが何年経っても使えるとか、 検索機能が付いているとか、 紙に比べて体積が小さくて済むとか、 消したり編集したりが紙より楽とか、 電卓とか時計とか、アクセサリと連動してるとか、いろいろあります。
逆に欠点は、値段が高いとか、画面が見にくいとか、 操作が複雑とか、電池が必要とか、紙に対して劣る部分もまだまだ多いのです。
そんな Zaurus も、手帳のようにカスタマイズできるようになってきました。 そして、PIM としての電子手帳とは全然違う 様々な使い方ができるようになってきました。 デジカメで写真を撮ったり、MP3 で音楽を聴いたり、 インターネット上のいろんな情報にアクセスできたり、 メールの送受信は当たり前。 あとから機能追加したり増やしたりできるようになっています。
手帳が本来データベース、 いわゆるデータランチャーの性質を持っているのに対して、 機能の追加ができるということは、 アプリケーションランチャーの性質を持ってることになります。 データを増やすのではなくて、 応用や使い方を増やすために、 Zaurus の上でソフトウエアを走らせることができるわけです。
Zaurus は、 インターネットからダウンロードした様々なアプリケーションソフトウエア を動かすことができます。 さらには自分で作ったアプリケーションプログラムを動かすことだって できてしまいます。
Zaurus はポケットサイズのものすごい小さな小さなパソコンであるといえます。
といっても、一般の Windows のパソコンのプログラムがそのまんま 動くわけではありません。 Windows のプログラムが Macintosh では動かないように、 MI Zaurus は Zaurus 用のプログラムでないと動かないのです。
MI Zaurus で動くソフトのことを「MOREソフト」っていいます。 これはただ単に SHARP がそう名付けただけであって、 パソコンでいえば単なるソフトのこと。
Zaurus 用のアプリケーションとか、ソフトウエアとか、 プログラムとか、 いろんな言い方はあるけど「MOREソフト」っていう用語があれば 統一できるから便利でしょ?
もうちょっと厳密にいえば、ZaurusOS のネイティブなアプリケーション (アプリケーション識別子が必要になるもの)を、MOREソフトといいます。 わかりやすくいうと、 Zaurus の MOREソフト管理画面に出てくるもののことです。
なぜこんなことを言うかというと、 MOREソフトでない Zaurus のアプリケーションソフトウエアも 世の中には存在するからです。 例えば zxLinux 上で動くアプリケーションは、 MORE ソフト識別子無しに配布することができるので、 SH3 CPU のネイティブなバイトコードプログラムであっても MOREソフト管理画面には出てきません。 同じように例えば将来、Zaurus に JAVA VM が搭載されるかもしれません。 その場合、MORE ソフトでなくても JAVA で Zaurus アプリケーションが作れるようになるかもしれません。
Addinソフトと MORE ソフトは別物です。
PI ZAURUS (5000/4500/6000/6500/6600/7000/8000, MobileZ等) で 動くプログラムを Addin ソフトといいます。
MI Zaurus (MI-10/504/506/610/106/110/310/P1/P2/J1/P10/C1/EX1, MT-200/300, BrowserBoard等) で動くプログラムを MORE ソフトといいます。
それぞれ互換性がないので PI ZAURUS では MORE ソフトは動きません。 MI Zaurus で Addin ソフトは動きません。
余談ですが、PI ZAURUS 用の Addin は BASIC 言語で作ります。 (技を使ってアセンブラも使えます) PI ZAURUS では他にも、BASICカードを使ったプログラムも走らせることができます。 この場合 PI-3000/4000 等でも動かすことができます。 (BASICカードは PA-9000シリーズの DB-Z でも動く) Addin や BASICカードの BASIC は、SHARP のポケコン PC-E500 シリーズと ほぼ同じ内容です。 詳しくはこちらを参照してください。
パソコンのアプリケーションプログラムと同じように、 自分で作ることができます。 作る場合は基本的にパソコンが必要になります。
Zaurus 本体だけで作れる開発環境もありますけど、 やっぱり MOREソフト として本格的なものはパソコンを使って作ります。 (クロス開発環境といいます) 作ったプログラムを Zaurus 上で動かすために、 パソコンとZaurus 間で、データのやりとりができる何らかの方法が必要です。
転送できれば、シリアルケーブルでも、 フラッシュメモリカード経由でも構いません。
パソコンとかケーブルとか、 それなりの機材さえそろっていればあとはほとんどかかりません。 開発用のソフトは市販しているものもありますが、 無料のものだけで作ることが可能です。 より上位の開発環境を望む場合や、 マニュアルはやっぱり紙でちゃんと製本されていた方がいいって人は、 ちゃんとしたパッケージを買いましょう。
MOREソフトで作ったアプリケーションと、 本体内蔵機能との違いはありません。 ROM に入っているか、フラッシュメモリ上にあるかの違いだけになります。 そのため、PCのアプリケーション同様、 Zaurus でできることなら MORE ソフトによってほぼ何でもできると思います。
MOREソフトを作る方法 (2000年7月24日現在)
39000円で市販していますが、無料のお試し版も存在します。 お試し版は使用期限が切れる前に次のバージョンが出ますので、 ダウンロードの手間さえ惜しまなければ、そのまま使い続けて構いません。 よって事実上無料です。
お試し版は SZABサポートページ でダウンロードすることができます。 お試し版は MORE ソフト開発において特に機能制限はありません。 マニュアルもオンラインですべて付いてきます。
標準の開発キットなので、選択に悩むようならこれをお勧めします。 欠点は C++ が使えず、C言語のみであることでしょうか。
それ以外の方法 (2000年7月24日現在)
MOREソフトを作って配布する場合は、 専用のアプリケーション識別子が必要になります。 アプリケーション識別子はアルファベット 4文字の名前で、 すべての MORE ソフトが異なる識別子を持っていなければなりません。 この識別子は SZABサポートページ で申し込むと、誰でも交付してもらうことができます。
MI Zaurus のファイルシステムには内部的にはディレクトリの概念がありません。 そのためファイル名が衝突しないように、ファイル名の先頭4文字は必ず アプリケーション識別子で始まらなければなりません。 また、このアリケーション識別子は、Zaurus のカーネル XTAL の プロセスIDとしても使用されます。
Zaurus OS に関するさまざまな知識、Zaurus の内部動作の仕組みなどは、 SZAB 付属のマニュアルで詳しく解説されています。 興味ある方は一度ダウンロードされることをお勧めします。
その他、 追加のドキュメント、マニュアル類や豊富なサンプル、 ユーザー製の開発ライブラリなども紹介されているので、 SZABサポートページ はまめにチェックすることをお勧めします。
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