リアルタイムレコーディングとは、MIDIキーボード等で演奏したものを直接データ化する入力方法です。鍵盤はもちろん、それぞれの楽器に近いMIDIコントローラーを使用する事で、細かいニュアンスの入力が可能であるため、特に楽器が演奏できる人にとっては最高の入力方法となります。たとえ満足できる演奏が出来なかったとしても、何度も気に入ったテイクがとれるまでレコーディングしなおしたり、後からクオンタイズやピアノロールで補正することができます。
リアルタイムレコーディングの設定
リプレースでは、トラックのイベントは、すべて新たにレコーディングしたものに置き換えられます(既にあったトラックのイベントはすべて削除されます)。通常はあまり使用しません。
パンチイン、アウトは、自動でレコーディングを開始、または終了したい場合に使用します。オートパンチインをチェックしておくと、再生がパンチインポイントに差し掛かると自動的にリアルタイムレコーディングに入ります。オートパンチアウトをチェックしておくと、レコーディングがパンチアウトポイントに差し掛かると自動的にレコーディングを終了します。
カウントオフ小節数とは、リアルタイムレコーディングが実際に始まるまでにカウントダウンする小節数です。リアルタイムレコーディングを開始すると、現在位置からカウントオフ小節分前に戻り、そこからレコーディング開始位置まで再生した後レコーディングモードに入ります。
コントロールにあるレコーディングボタンの下の「Set」ボタンを押して(Ctrl+Rでも可)、MIDIレコーディングの設定ダイアログを開きます。
モードでは、リアルタイムレコーディングの処理の仕方を設定します。モードは目的によって変更して下さい。通常はスタンダードとオーバーライト、場合によってはオーバーダブなどを使う事になると思います。
スタンダードでは、レコーディング開始位置以降のイベントは、新たにレコーディングしたものに置き換えられます(レコーディング開始位置以降にあったイベントはすべて削除されます)。
オーバーライトでは、レコーディングした範囲のイベントのみ、新たにレコーディングしたものに置き換えられます(レコーディング範囲をオーバーライト)。
オーバーダブでは、レコーディングしたイベントは元あったイベントに追加されます。元あったイベントは一切削除されません。
ニュートラックでは、レコーディングの度に新しいトラックが作成され、イベントは新しいトラックにレコーディングされます。複数のテイクをとり、その中から一番いいものを選ぶというようなレコーディングを行う場合に使用します。
実際のレコーディング
それでは、レコーディングしてみましょう。ステップレコーディングの時と同様に、トラックをレコーディングモードにし、レコーディング開始位置まで移動します。この状態でレコーディングボタンを押せば(F9キーを使うとより操作性が増します)レコーディングが始まります。また、再生中にレコーディングボタンを押すことでマニュアルパンチインも可能です。
レコーディングを止めるには、もう一度レコーディングボタンを押すか、ストップボタンを押して下さい。再生ボタンでマニュアルパンチアウトも可能です。
参考)ループ機能を併用する事によって、ループレコーディングも可能です。