うな気はしましたが、すぐにはトラブルだと気がつきませんでした。しかしそのことに気がついたので、慌ててテレビ会議システムの操作をしてもらっていたNTTのスタッフのところへ行き、再接続をお願いしました。が、すぐには繋がりませんでした。会場で見ていた人たちも、あれっ?どうしたのかな?という表情でした。しかしこのときも、林先生から、接続ができるまで質問や感想を出し合わせてはどうかとアドバイスをいただき、子どもたちに質問を出してもらうことにしました。

「タイでは野菜を生で食べるのですか?」

「タイで一番多く食べられている野菜は何ですか?」

など、4から5つくらい質問が出されました。

  <やっと再接続>

 そうこうしている内に、やっと再接続が成功し、ほっとしましたが。テレビ電話が切れた理由を現地の佐々木先生に聞いてびっくり。何と、その原因はプーケット校の会場の停電だったのです。タイは今が一番暑さが厳しく、会場のホールでは天井からつり下げられた扇風機も回っていたそうです。電力使用も限界にきていたのでしょう。

 しかし、ほっとしたのもつかの間、画面の向こう側には子どもの姿がないのです。聞いてみると、食器を片づけに行ったとのこと。本番中にそのようなことをするのは、こちらでは考えられないことなので、びっくりしました。しかも、タイの子どもたちは5分で昼食を食べたと聞いて、またびっくり。会場からも驚きの声が挙がっていました。

 本番中、交信が途絶えると言うことは、いかにも遠い外国と交流しているんだなあという気がしますが、こちらは冷や冷やものです。こんなハプニングのためにも、なかなかできないことですが、トラブルに備えて、そして、授業中の子どもたちの気持ちがとぎれないようにしておくためにも、何らかの準備をしておかなくてはならないと強く感じました。また、本番中はなにが起こるかわからないので、教師の側がなにが起こっても対応できるように、臨機応変に構えておく必要があるとも感じました。

 

 さて、タイでは後かたづけも終わって、席に着いてくれた頃です。予定では次に、サッカーボールのリフティングをし合うことになっていました。そしてその前に、それをどちらするか、じゃんけんで決めることになっていました。しかし、その時、タイにいるH君(日本人で、プーケット校に在学中)の口から、

 「これから、じゃんけんをします。」

というメッセージが流れたのです。で、予定の流れと違うけれども、司会役の2人にも伝えて、すぐにじゃんけんをすることにしました。