I-O DATA RSA-98IIIのセットアップ

PC-9801BXのシリアルポートのとろさをカバーするために、I-O DATA製「98セカンドバス TYPE II 対応 シングルポート高速RS-232C拡張ベースボード RSA-98III/S」を購入しました。(広島での実売価格は9,000円前後でしょう。コンピュタウンで9,000円、ヤマダ電機広島店で9,600円、ソフマップ広島店で8,200円でした(97年12月))



セットアップ手順

・FreeBSD(98)2.2.1R-RELEASEはPnPに対応していないので、RSA-98IIIを非PnPモードに設定します。ボード上のSW1-1をOFFにします。(詳しくはRSA-98IIIの取扱説明書を確認して下さい)
SW1の設定が終わったら、RSA-98IIIをPC98のCバスに挿します。(もちろん、モデムも接続しておいて下さい)

・RSA-98IIIのINT(IRQ)とI/Oポートアドレスを設定します。
「RSA-98IIIシリーズサポートソフト」フロッピーディスクの中の\dos\rsasetupを使用します。(詳しくはRSA-98IIIの取扱説明書を確認して下さい)
私はINT 41(IRQ 10)、I/Oポートアドレス 50e0で設定しました。

<参考> INT/IRQ対応表
INT No.0123414256
IRQ No.356910111213

・松本 吉弘@九州大学さんのFreeBSD活用のページから、RSA-98IIIパッチ(FreeBSD(98)2.2.1R-RELEASE用)(97/07/03)を取得します。

・取得したpatch(sio.rsa98.221.diff.gz)を/sys/pc98に移動し解凍します。
# mv ./sio.rsa98.221.diff.gz /sys/pc98
# cd /sys/pc98
# gzip -d sio.rsa98.221.diff.gz
・PC98用のカーネルソースにpatchを充てます。
# patch < sio.rsa98.221.diff
sio関係のソースにpatchが充たっていることを確認します。
# ls -la pc98/sio*
-rw-r--r-- 1 root wheel 103977 Dec 6 22:52 pc98/sio.c
-rw-r--r-- 1 root wheel 99589 Mar 7 1997 pc98/sio.c.orig
-rw-r--r-- 1 root wheel 3990 Dec 6 22:52 pc98/sioreg.h
-rw-r--r-- 1 root wheel 3897 Nov 10 1996 pc98/sioreg.h.orig

* RSA-98III対応のpatchを充てる前に、カーネルのソースがインストールされ、PC98対応の差分ファイルを元にpatchが充てられている必要があります。カーネルの再構築をしたことの無い人は、「FreeBSD(98)徹底入門」(翔泳社発行)の CHAPTER3 「カーネルの再構築」などを参考に対応して下さい。

・カーネル再構築のために、コンフィギュレーションファイルの編集を行います。
(Cバスに挿したRSA-98III/SをCOM2(sio1)として使用する(認識させる)ための設定を行い、UNIXシステムの再構築を行うわけですね)

詳しくは、「FreeBSD(98)徹底入門」等の書籍や、FreeBSD添付のハンドブック等を参考にして下さい。(ここでは簡単に説明します)

(1) 現在使用しているカーネル(ここではGENERIC98)のコンフィギュレーションファイルを新しい名前(ここではRINGO)でコピーします。

  # cd /sys/pc98/src
  # cp GENERIC98 RINGO

(2) 新しいコンフィギュレーションファイル(RINGO)を編集します。

  # vi RINGO

  sio1に関係した部分の設定を以下のように修正します。

  #options COM_MULTIPORT <−−コメントアウト
  options COM_RSA <−−追加
  device sio0 at isa? port "IO_COM1" tty irq 4 vector siointr
  device sio1 at isa? port 0x50e8 tty irq 10 vector siointr <−−修正

port 0x50e8の部分に注意して下さい。実際のI/OポートアドレスのBASEアドレスは0x50e0を指定していますが、ここには+8した数値(0x50e8)を記述します。

参考に、私が現在(97/12/25現在)使っているカーネルのコンフィギュレーションファイル(RINGO)を載せておきます。(RSA-98III/S対応の他にも、色々いぢってますが・・・)

・カーネルの再構築を行います。
(1) configの実行

  # config RINGO

(2) カーネルのmake

  # cd /sys/compile/RINGO <−−作業用ディレクトリに移動
  # make depend;make <−−makefileの生成とmake

(3) 正常にmakeが終わったら、新しいカーネルのインストールを行います。

  # make install

・マシンのリブートを行います。

・カーネルが正しく再構築されていれば、起動時に以下のようなメッセージが表示されます。(起動後、dmesgコマンドで確認することもできます)

  〜省略〜

sio0 at 0x30-0x33 irq 4 on isa
sio0: type 8251 (internal)
sio1 at 0x50e8-0x50ef irq 10 on isa
sio1: type 16550A (IO DATA : RSA-98 III/S)
  〜省略〜

・COM1(cuaa1)が使えるか、cu等を使って調べてみましょう。
# cu -l cuaa1 -s 57600
Connected.
at <− atコマンドを投げてみます
OK
~.

Disconnected.
# #
OKです。:-)


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